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腰痛はオンライン治療で治せるか? | 日本オランダ徒手療法協会

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腰痛はオンライン治療で治せるか?

2020.05.14

from 黒田雄太  @自宅デスクより

 

このメルマガを書いているのが5月7日。

 

GWも終わりましたね。皆さんどのように過ごしましたか?

 

といっても、今年はいつもと全く違ったGWになったでしょうね。

 

少しずつ新型コロナウイルスの感染者は減っているものの、もう少し辛抱が必要そうです。

 

「オンライン化」

 

オンライン申請、オンライン授業、オンライン帰省、オンライン飲み会…

 

何かにつけてオンライン(苦笑)

 

トレーナーやピラティスなどのボディーワーク系の人たちはオンラインで指導したりしていますよね?

 

治療家のあなたはどうですか?

 

患者さんが自分のところに来て、治療しないと治せないと思っていませんか?

 

実は僕はこのコロナ騒動の前にオンラインのやりとりだけで腰痛の患者さんの治療をしたことがあります。

 

しかも、オンラインが苦手?そうな70代の男性に対してです。

 

今回は今注目度がとても高いオンラインによる”遠隔治療”について、僕の実践例を紹介しようと思います!

 

本当は施術するはずが…

 

このブログにたびたび登場する70代の男性で脊柱管狭窄症の患者さん。

 

当初は施術を週に1回行い、フォローしていく予定でした。

 

ですが、3回目ぐらいの施術後に逆に痛みが強くなってしまったんです(汗)

 

これは僕の苦い思い出です(涙)

 

それ機に一旦施術をストップして、自宅で行える運動をオンラインで指導することに切り替えたんです。

 

結果的にはオンラインにして上手くいったのですが、はじめからオンラインをしようとしたわけではなかったんですね(苦笑)

 

その当時の状態ですが

 

・体幹伸展時に右下位腰椎に腰痛

 

・右大腿〜下腿の外側部に下肢痛

 

・歩行障害(20〜30m歩くと右下肢痛が出現)

 

・痛みに対して敏感で気にしやすい

 

こんな感じでした。

 

さて、この状態からどのようにしてオンラインで治療をしていくのかが問題ですよね?

 

施術しないと治せないと思っていませんか?

 

ですが、僕は”ある3つのポイント”を押さえるとオンラインでもきちんと治療が出来ると思っています。

 

この3つのポイントを押さえるとあなたもオンラインで遠隔治療が出来るようになります!

 

では紹介していきますね!

 

治療はリアルもオンラインもやることは変わらない⁉︎

 

 

正直なところ、施術による治療が行えないこと以外は全然やることは変わらないんです(苦笑)。

 

治療で大事なのは次の3つのポイントです!

 

★オンライン治療のポイント①:「今」の状態をしっかりと把握すること。

 

これは問診で行います。

 

・運動器として対応してよい痛みなのか?(レッドフラッグの鑑別)

 

・どの組織に痛みが出ているのか?

 

・どんなメカニカルストレスをうけて痛みが出ているのか?

 

・痛みが治らない根本原因は?

 

他にもまだまだたくさんありますが、このような情報をしっかりと収集します。

 

ちなみにですが、僕は問診に約1時間はかけます!

 

★オンライン治療のポイント②:ゴール(目標)を明確にすること

 

「痛みをとりたい!」などの表面的な目標ではなく、何故その痛みをとりたいのか?

 

その理由まで患者さんと一緒に考えます。

 

そして、どのようなことが出来たら患者さんが嬉しいのか?それをゴールにするんですね。

 

この患者さんの場合には、痛くなる前にやっていた散歩が出来るようになりたいとのことでした。

 

なので、ゴールは「20分間連続で歩けるようになる!」にしました。

 

★オンライン治療のポイント③:運動療法のプログラム作り

 

ポイント①で「今」の状況を、ポイント②で「ゴール」の状況を明確にしました。

 

「今」と「ゴール」を比べるとそこに大きな”ギャップ”があることに気づきます。

 

このギャップを埋めるのが運動療法プログラムです。

 

この運動療法も可動域を良くしたり、ほぐしたりなどの「ケア」と鍛えて体を強くする「トレーニング」に分けて考えます。

 

僕たちが行う治療はこの「ケア」にあたるんですね。

 

もちろん施術するよりも質は落ちますが、セルフで行ってもしっかりと効果は出ます。

 

いかがでしたか?

 

少しオンライン治療の全体像が見えましたか?

 

実際のこの患者さんのオンライン治療の成果ですが、約3ヶ月でゴールの「20分間連続で歩けるようになる」を達成しました!

 

今日は実際のオンラインでの指導の仕方や運動療法の「トレーニング」の組み立てについては触れませんでした。

 

ですが、実際の指導やその中身よりも事前に行うことの方がとても多く、しかもめちゃくちゃ大事です!

 

あなたもこの3つのポイントの中で苦手なもの、足りないものがあったら、今のうちにしっかりと身につけておきましょう!

 

周りがやっていない今がチャンスですよ!

 

治療も出来る!オンラインでも治せる!

 

どんな時代にも左右されない治療家を目指して頑張りましょう!

 

【グッバイ!腰痛!】そんな日がいつか来ますように

 

P.S

とても大人しくしていた今年のGW(涙)。来年は思いっきり遊びたいですね!


この記事を書いた人

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黒田雄太

長崎県在住の理学療法士。【JADMT公認】オランダ準徒手療法士。基礎コース・福岡校アシスタント担当。Nagasaki Orthopaedic & Sports Physical Therapy(NOSPT) 役員。総合病院、整形外科クリニック、デイケア、特別養護老人ホームを経験。 自身の“辛い腰痛”の経験から、「世の中の腰痛で苦しむ方を助けたい」という使命を持つ。 一時的に自覚症状を解消するだけの対処療法ではなく、腰痛の患者様を「施術」から「トレーニング」までトータルにサポートすることを信条としている。一児の父。