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橈骨遠位端骨折のリハは難しい | 日本オランダ徒手療法協会

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橈骨遠位端骨折のリハは難しい

2019.08.07

from 杉山貴規 広尾オフィス

プリンアラモードって知ってます

プリンに生クリームが乗ってて、その周りいろんなフルーツ入ってるやつ

これって、お店に行かないと食べられないやつなんですけど、

それが、

某コンビニで期間限定で発売されたんで購入したんです。

カロリーや糖分は無視して、欲望のまま購入したんです。

でもこの日はお腹もいっぱいだから

次の日に食べようかと冷蔵庫に入れておいたら

杉山「あれ?ない。」

冷蔵庫の隅々まで探してもない

まさか…

 

そのまさかだったんですが、うちの息子が満面の笑みで

 

息子「あれ美味しかったよ」

 

やられた〜って感じ、でもまた買えばいいやって思って

 

コンビニ行ったら、ない

 

近隣の同系列の店に行っても同じ結果

どこに行ってもないんです。

 

そう期間限定だからどこに行ってもないんです。

 

ってか期間限定ていつまでだよってツッコミを入れたくなるほど悔しかったんです。

 

それからも、とにかくコンビニよってはデザートコーナーを見るんですけどね。

 

全く気配がないんです。

 

結果が同じことを人ってなんで繰り返すんですかね。わかっていてもなんかやってしまう。

 

それってリハでも同じようなことがあって、自分を信じて同じ施術を繰り返すんです。効果出ることを知っているからか、いい結果が出るあの「よっしゃ〜」みたいな感情を味わいたいのか。

 

とにかく、成功体験から抜け出せなくなるんです。

 

そうすると考えることヤメてとにかく、同じ施術をやり続ける。でも、結果がついてこない。

 

これじゃダメですよね。

 

実は、手首の骨折後のリハビリでも同じことがあったんです。

 

新人で、手首の患者さんを受け持った時に、考えなしにとにかく先輩が言われるまま、手首を動かしていたら、簡単に可動域の改善ができたんです。

 

だから、手首の可動域は簡単だって思ってたんですけど、うまくいく場合とそうでない時があって。。。

 

そう今回はその誰もが陥りやすい、間違えた方法でやっている手首のリハ方法をお話しします。

手首が動こない

橈骨遠位端骨折の患者さんで経過がいい人と悪い人っていませんか?

 

この場合の経過って、可動域のことなんですけどね。

 

先日、その橈骨遠位端骨折術後の患者さんがきたんです。

 

病院のリハを受けているけど、なかなか可動域の変化が見られない感じだったんです。

 

何を病院でやっていたか聞いたら。

 

リハビリの先生に手首の曲げ伸ばしやマッサージを受けていたらしいんです。

 

そうなのかって感じだったんです。

 

一応、問診をいつもの通り行ったんです。

すると、

・ギプス固定を約3週間

・その間は手は使わないようにって言われてた

・折った側の首もなんか痛い

・握力がない感じ

・ペットボトルのキャップやドアノブが回せない

・服の脱ぎ着が難しい

・靴べらを使わないと靴が履けない

 

結構、生活に問題が出ている状態。

 

それでも、リハビリは継続して通っていたんだけど結果が出なかったらしい。

 

ここで考えるのって、この方の問題点は手首の可動域が出ないから生活に支障が出ていることなんだよね。

 

だから、単純に手首の可動域を出すことに注視することは間違っていないんだよね。

 

だから病院のリハビリも間違いではないんだけど。。。

 

少し、手首の構造って奴を軽視しているかもしれない。

この構造については後で話すね。

 

他には、長期に渡るギプスによる手首の不動と手が使えないことで骨折した同側の上肢はあまり使っていない。

 

つまり、循環不全が起こっているんだよね。

 

だから問診で出てきた、首が痛いっていう訴えが出てくるんだよね。

 

ちなみに人間が手を使う頻度ってものすごく多いよね。

もちろん、生活環境、職業や趣味などによっても変化するかもしれないけど、手から肩にかけては何かしらで使っているはずなんだ。

 

それが手首の骨折だけで肘関節や肩関節の使う頻度も落ちてしまう。

 

だから、上肢自体の機能が低下、循環の不全が起きて頚椎の栄養血管の運動も低下することで痛みや可動域制限が出てしまうことはあるんだよね。

 

だから、手首の骨折の場合って怪我をしていないところは、意識的に動かさないといけなんだ。

 

だから今回、頚椎から肩、肘関節のリハビリも行ったんだ。

 

すると、その甲斐もあって首の痛みは軽減して、手首に力が入り辛いっていう訴えは無くなったんだよね。

 

でも、

 

可動域制限はまだある状態が続いたんだ。

 

なぜ???

手首の運動連鎖

実は

これって、どこでもありがちなんだよね。

 

もう一度、リハビリの内容を聞いたら、やはり手首の曲げ伸ばしの運動しかやってなかったらしいんだ。

 

で、手首の状態の他に手のひらを触診すると

 

杉山「硬っ!!!」

 

指は何ともないんだけど、手根骨の緩みが全く出ていない状態だったんだ。

 

もうカチカチで、動かない。

 

やっぱりって思ったよね。

 

手首の関節って

 

橈骨と尺骨と手根骨(大雑把だけど)

みたいに考えちゃいますよね。(昔の自分もそうだったんだけど)

 

実は手首の可動域には手根骨の動きがかなり重要になってくるんだ。

 

それを、橈骨と手根骨の間の滑りや可動域だけにとらわれると、実はなかなかうまくいかないことがあるんです。

 

一部紹介するけど、

 

手根骨って

 

舟状骨、月状骨、三角骨、豆状骨、大菱形骨、小菱形骨、有頭骨、有鈎骨の8つの骨で構成されていて、

 

近位列と遠位列で分かれているんだ。(これは調べてみて)

 

伸展する場合の話だけど、近位列の手根骨が固定して、遠位列の手根骨が伸展していくんだよね。屈曲はこの逆パターン

 

つまり、手根骨も手首の可動域に深く関わっているんだよね。

 

それを、手首って橈骨と手みたいに考えるとうまく可動域が出なくなっちゃうんだよね。

 

だから、手根骨に対して、モビライゼーションや運動連鎖を考えながらの各骨の誘導をしながらの可動域訓練が必要なんだよね。

 

でもこれをわかってやっている人ってなかなかいないんだよね。

 

手首の関節=手の遠位と橈骨

 

っていう考えもありなんだけど、実は手根骨が関わっているってことも考えなきゃいけなんだよね。

 

で、この患者さんの話に戻るけど、手根骨の緩みを出していったら上手いこと、可動域が改善して、

 

洋服の脱ぎ着やペットボトルの開け閉めに苦労しなくできるようになったんだ。

 

関節を見るときは局所で見ることも大事だけど、前後に関わっている関節がないかどうかを一度確認して、関節の連鎖も考えながら行うと動かない関節が滑らかに動くようになるんだよね。

 

ぜひ試してみて。

P.S

それでも、甘いもの食べたいかミルクレープを購入

今日の夜食べようって冷蔵庫に保存中です(笑)