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椎間関節性腰痛でも筋肉にアプローチすべき理由
2020.02.21from 黒田雄太 @自宅デスクより
あなたは”バウムクーヘン”って知ってますか?(笑)
お前バカにしてるのかー!って怒られそうですが、
きっとあなたがイメージしたのは”バームクーヘン”だと思います。
実は”バウム”と”バーム”の違いはかなり大きいみたいです。
僕もテレビで見て初めて知りました(汗)
【バウムクーヘンとは?】
国立ドイツ菓子協会が以下のように厳密に規定したもの
①材料にはベーキングパウダーを使用しない
②油脂はバター以外のものを使ってはいけない
③バター・小麦粉・砂糖1に対して卵を2とすること
さらに、職人が一本ずつ手作りする
一方、【バームクーヘンとは?】
・材料や作り方が自由
・機械による大量生産もOK!
などの明確な違いがあるようです。
コンビニなどにあるのは紛れもなく”バームクーヘン”ですね(苦笑)
そんな”バームクーヘン”ですが、これを食べる時に僕はいつもこんなことを思ってしまいます。
解剖学…(苦笑)
皮膚や皮下組織、筋膜、筋と組織が層になったそんな状態を思い浮かべてしまうんです(笑)
これはもう病気ですね(汗)
たぶんそれを思い浮かべてしまうのは、最近治療をするときに層別、つまり組織ごとにアプローチすることを意識しているからだと思うんです。
今日は腰部の治療で高い効果を出すための組織別アプローチの重要性を紹介しようと思います。
短絡的なアプローチ…
以前の僕の臨床を少しお話ししますね。
体幹を伸展した時に腰に痛みが出た患者さんがいました。
痛みの部位は下位の腰椎。
その当時はどの椎間レベルかもあまり確認してませんでした(苦笑)。今となっては恥ずかしい…。
体幹の伸展時痛は椎間関節性腰痛だと思っていたので、アプローチは椎間関節に行います。
評価で腰椎の関節の遊びを確認して、硬いところをみつけてそこに対してアプローチします。
といっても、どこが硬いのかも正直あんまりわかっていなかったかもしれません。ただ評価→治療という流れは大事にしていたので、形上評価したみたいな感じです(苦笑)。
で、実際に行うアプローチは「関節モビライゼーション」!
施術して再評価しますが、あんまり効果は出ないか、出てもすぐにもどる…。
僕の臨床はそんな感じでした(涙)
関節に問題があるから関節にアプローチする…という組織別アプローチという意識は持っていたのですが、それだけでは結果が出なかったんです。
でも、今は組織別へのアプローチはもちろん行っていますが、全く違う効果が出せるようになっています。
実はこんな考え方で僕はアプローチするようにしているんです。
関節が問題でも筋肉にアプローチ!
ここで出てくるのが、冒頭の”バームクーヘン”の話です(笑)
関節を構成するものや関節周囲にどんな組織があるのか?これを考える必要があります。
関節は関節包や靭帯などの組織で構成され、関節内には軟骨もあります。
逆に関節包や靭帯の外側には何があるでしょうか?
筋肉やその延長の腱、筋より表層の筋膜、皮下組織、皮膚…このように組織はいくつも重なり合っています。
なので、関節に問題があるからといって直接関節にアプローチしても、関節よりも表層にある組織の制限を取らなければ、すぐに関節自体の硬さも戻ってしまいます。
むしろ関節が動く時に関節軸よりも遠い表層の組織の方がより柔軟性が必要になるのでそれらの組織にもアプローチが必要です。
なので、伸展時痛を出している椎間関節へのアプローチは
例えば、
・その椎間レベル周囲の皮膚のリリース
・広背筋や大臀筋が付着する胸腰筋膜のリリースやストレッチ
・多裂筋や脊柱起立筋のリリースやストレッチ
などをはじめに行って、しっかりと関節が動くためのスペースを作ってから
「関節モビライゼーション」などの関節へのアプローチを行うと効果がすごく出やすいし、もどりもかなり少なくなります!
この考え方は可動域制限や拘縮の治療にとても使えます。
ある関節方向に制限されているからといって、拮抗する組織にアプローチするだけというのではなくて、層別・組織別にアプローチしてしっかりと「関節スペース」を作ることを意識してみてはいかがでしょうか?
きっと、治療効果がガラッと変わりますよ!
【グッバイ!腰痛!】そんな日がいつか来ますように
P.S
そう考えると僕は生まれて一度も”バウムクーヘン”は食べたことがないですね(苦笑)。実はめっちゃ高いみたいです(汗)。なんせ1本1本手作りですから!