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努力させないで膝を良くする方法
2019.03.15From:長島 将太
@ジュンク堂のスタバより
最近、職場近くのスタバでPC作業が習慣化している長島です(笑)
もうクロちゃんにメルマガ数を抜かれちゃいました。。。
あっ、違いますよ。
◯田大サーカスの方じゃなくて、最近腰痛分野でブイブイいわしている当協会の黒ちゃんです(^^;) ←完全に身内ネタですいません(汗)
そんなクロちゃんの大活躍とは裏腹に私はマイペースにメルマガを書いていきますね。
さて、今回は以前同僚が担当していた『頑張り屋な患者さん』の話をしたいと思います。
リハビリの仕事って、色んなお仕事の方や個性的なキャラクターの方々などたくさんの出会いがありますよね。そんな様々な個性を持っている患者さん達ですが、私は大きく2つのタイプに別れると思っているんですね。
それは、、、
「リハビリを一生懸命頑張る努力家タイプ」
「リハビリの時しか頑張らない受動家タイプ」
これまで私は、前者の努力家の患者さんはほぼ勝手に良くなっていく印象だったんですね。
しっかり運動して、筋トレして、目標に向かって一生懸命に頑張る姿はまさに「患者さんの鏡」だよな〜なんて感心してしまう程でした。しかし、そんな直向きに努力している事が必ずしも「良い結果」に繋がるとは限らなかったんです。
頑張っているのに膝の動きが悪くなってしまった努力家
その方は、当院で膝の人工関節置換術(いわゆるTKAってやつです)を行った患者さんなんですね。この手術って傷も大きいので手術後の痛みもかなり強いんですよね。
だから、手術直後から様々な痛み止めを駆使して「痛みのコントロール」をしながら膝を曲げ伸ばしをしたり、歩行器で歩いたり、運動をしたりと結構ハードワークなんですね。
でも、このプランで患者さんのほぼ8〜9割近くは日常生活に復帰されます。
この努力家Aさんも他の患者さんと同じように順調だったんです。
ですが、あまりにリハビリも、リハビリ以外の時間も頑張りすぎた結果、反対に膝の動きが日に日に悪くなってしまったのです。(勿論、手術自体は問題ありませんよ。。。)
当時は、担当スタッフも私も混乱しました。
「なんで、これだけ努力しているのに反対に悪化するのだろう?」って悩みました。
色々と入院中の患者さんの行動を担当スタッフと一緒に振り返ってみると、そこには『頑張りすぎな性格』をコントロール出来ていなかった患者管理不足が一要因になっていたようです。
そのうち痛みは引く、、、いや、引かない
患者さんの行動を振り返ってみると、やっぱり凄く努力してたんですよね。
・朝昼晩に5階フロアまでの階段昇降4往復
・朝昼のエアロバイク 20分〜30分
・朝昼の下肢の筋力トレーニング
・朝昼の全身のストレッチ
・毎日病院の近隣を1時間程度の散歩(かなり早足で)
この毎日の自主トレ内容に加え、朝昼のリハビリですよ。
この時患者さんがこう言ってたんです。
「動きよったら、そのうち痛みも引くやろ〜〜」って。
確かにこの思考は凄く大切なんです。
前向きで、ポジティブな言動は身体を快方に向かわせる。治療家であれば、このような経験は誰しも体験したことがあるかと思います。
しかし、今回は違った。
なぜなら、痛みを我慢して努力した結果、患部の局所循環が乱れてしまったからなんですね。
痛み刺激が、患部に及ぼす予想外の影響
元々、私たちの身体って放っておいても治るように出来ているんですよね。
怪我をしたら、腫れたり、熱を持ったり、赤くなるなどの炎症反応が起こって、身体が治るための準備をする。
その時に、怪我の修復に必要な「酸素」「栄養」「修復材料」が血管を通って患部に届くといったサイクルを繰り返すんですね。この循環をコントロールするのが「自律神経」ってやつなんですが、この重役を担っている自律神経は「痛み刺激」で働きが弱くなってしまうんです。
今回の患者さんのように、いつかは良くなると『痛み』を堪えながら頑張ってしまうと怪我した部位や手術した部位の局所循環が悪くなってしまい、治ろうとする過程から外れてしまい手術の際に痛めた皮膚や筋肉、筋膜、関節包などの軟部組織に必要な栄養素が行き渡りづらくなり、『関節の動きが固くなってしまう』という悲しい結果になってしまいます。
では、そんな努力家の患者さんが報われるために私たちが何をすべきか?
当たり前ですが、徹底した患者管理であり、患者教育です。
その中でも局所の抵抗力を考慮した、運動負荷設定/活動負荷設定なんですね。
さて、この負荷設定を具体的にどうするかと言うと、、、
おっと、この先は次回のメルマガでお話しすることにします。
PS
クロちゃんに負けじとメルマガ執筆頑張っているのですが、PCに向かえば向かうほど腰に違和感が出始めましたけど、、、これって心理的ストレスでしょうか(泣)