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【伸びない膝②】膝蓋骨にアプローチしてますか?
2020.07.23from 黒田雄太 @自宅デスクより
ある日の夜、テレビをみていると…テレビ速報!
「またコロナか…」
この日は東京で過去最高の感染者数が発表された日でした。
“将棋の藤井聡太さん、史上最年少17歳でタイトル!”
コロナ禍で連日新型コロナウイルスのニュースが飛び交う中、久々に良いニュースが飛び込んできて、ちょっとホッコリしました(笑)。
僕も歳のわりに落ち着いていると言われることが多いですが(ただ老けているだけ苦笑)、藤井さんはそれにも増しての落ち着きぶり!
この人のメンタルはどうなっているんだというぐらい将棋に集中していますよね?
これまで何度となく、「史上初」という称号を手に入れてきたはずなのにおごることなく本当に謙虚ですよね!
若いのに見習うべきことが多いです。
僕も治療家の端くれですが、良い結果も悪い結果も真摯に受け止めて成長していきたいと思います。
さて、今回のブログは前回の続きで伸びない膝へのアプローチ第2弾です。
少しでもあなたの臨床の役立ったら嬉しいです!
膝が伸びない理由は筋だけではない!
前回のブログで伸びない膝へのアプローチでハムストリングスへのアプローチ法を紹介しました。
一般的によく行うハムストリングスのストレッチでは何故効果が出ないのか?
それはハムストリングスの滑走をよくしないとしっかりとストレッチがかからないからです。
なので、その前にリリースをするんですが、リリースする部位もハムストリングスが単独で伸びるように7ヶ所リリースすることが大事だという話をしました!
今日は筋肉以外の原因についての話をしようと思います。
膝が伸びない時に筋肉以外への代表的なアプローチ部位として「関節」が挙げられます。
当然ですよね?(笑)
よく行うのは膝の関節モビライゼーション!
“凹凸の法則”を意識して膝を伸展しながら脛骨の近位部を前方への押し込みます。
膝が伸びないので、硬い部位としては膝窩部だと予想できます。
ハムストリングスのストレッチも含めて、関節モビライゼーションでも後方組織の伸張性をアップさせる必要があります。
…ですが、これですんなりと結果が出ない流れがこのブログです(苦笑)
こんな時に重要なのはその関節がどのような状態になっているのか?ということを想像することです。
そこからアプローチの方向性が見えてきます。
膝が伸びない時の関節へのアプローチ。僕はこのような考え方をします。
何故、膝が動かないのか?を考える
まず考えなければならないのが、本当に膝が伸びない時に硬くなっている部位は関節の”後方”だけかということです。
実は後方も動いていないということは、当然”前方”も動いていませんよね?
例えば、膝が10度伸びないとすると後方の関節組織も硬くなっていますが、一方で前方にある膝蓋骨や膝蓋下脂肪体などの組織も硬くなっています。
何故かというと膝が10度伸びない状態がずっと続いているので局所的な「不動」状態となっているからです。
なので、まずアプローチすべきポイントとしては前方組織の膝蓋骨や膝蓋下脂肪体などの動きや柔軟性を確保する必要があります。
膝が伸びるようになって前方が痛くなるような患者さんが時々いませんか?
それは膝の後方組織は伸びるようになったけど、一方で前方の硬さはそのままなので今度は圧迫のストレスが加わって痛みが出ているという考察ができます。
さらに膝が伸びないような患者さんは歩行時や階段昇降時に「痛み」を抱えていることがとても多いです。
「痛み」があると体にはどんな反応が起こるのかというと、筋緊張が上がったり、循環が悪くなったりなどの反応をします。
膝は前面や内側が痛くなることが多いですが、痛みを抱えたまま活動しているとそれもまた組織を硬くする要因になります。
なので、重要なのは膝が伸びない時に関節の後方にアプローチするだけでなく、前方にもしっかりとアプローチする。
さらに、組織を硬くしてしまう要因としての「痛みのコントロール」も同時に行う。
これが非常に重要になります。
そう考えると膝が伸びない時には関節だけにアプローチするのでは不十分だということです。
患者さんを広く捉えてその方にあったアプローチや関わり方が求められますね。
【グッバイ!腰痛!】そんな日がいつか来ますように
P.S
藤井さんのすごいところは、1つタイトル取ったんですけどその間にも別のタイトル獲得に向けての対戦もやっていることです!本当にすごい棋士になりそうですね!