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膝の痛みの原因は自律神経系
2020.11.09from 杉山貴規 都内カフェ
今日はオフ
久々に車を遠方に飛ばして、自分の大好きな温泉に行ってきたんだ。
温泉に行く理由は疲れを癒すことなんだよね。
実は最近、本当に疲れがすごく溜まっていて、家でいくら寝ても寝付けず、美味しい料理を食べても、何しても何かスッキリしなかったんだよね。
それで、これは自律神経がよくないって思って、家の風呂でシャワーと風呂を使って交代浴をひたすらやっていたんだ。
しかし、少しはスッキリするが完璧にはっていうところ迄にはいかなかったんだよね。
それで、今回温泉へ
平日の午前中に行ったんで、人はほとんどおらず、ほぼ貸切状態。
温泉からは雪化粧の富士山と紅葉
もう目から癒される感じ、
これで自律神経も回復するんじゃないかって思ったほどの絶景だったんだ。
しかし、景色は景色なんで、
お目当の交代用を7〜8回実施したんだ。
出たら、もう目がシャッキリ状態!
最高だんだよね。
コーヒー牛乳も美味いし、温泉近くで食べる『ほうとう』も美味いし、
これで最高の状態で家に帰れるって思ったんだよね。
しかし、現実は甘くない!
帰りはヘトヘト、帰ってくる頃には腰も肩もバキバキ状態!
一体さっきの、シャッキリ俺様はどこへ
実は、ある出来事が帰りに僕を襲ったんです。
それは文末の<PS>を読んでください
というわけで、今回は自律神経の話をしたいと思います。
膝の痛みは様々な原因があります。
筋肉・靭帯・半月板・関節包・関節、、、
原因なんか探せば探すほど様々
しかし、今回あった患者さんはどこにも当てはまらない。
あなたも、そんな患者さんにあったことありますよね。
問診して、評価して、動作を見て
きっとここだろうって思っても
なんか、うまく痛みが取れないこと。
痛みが取れないことなんて、本当によくある話なんです。
じゃ〜そんな患者さんは、それはそれで、しょうが無いのか?
そんなことはありません。
必ず原因は存在するんです。
で、今回来た患者さんもそんな自分の思っていたところとは違った人。
関節でもなければ、筋肉でも、靭帯でもない。
一体、何が原因で痛みを生じているのか?
今日はそんな痛みの原因を一緒に探っていきましょう!
数日前から痛くなったんです
「先日からなんか膝が痛くなって、杖ついてても痛いんです」
実はこの患者さん、数ヶ月前に僕が見た患者さんで、その時も膝の痛みを訴えて来たんです。
その時は、膝に熱感・腫脹などの炎症症状があり、
膝蓋靱帯の損傷が原因で痛みを生じていたんです。
痛みの大元はオーバーワークと体重増加
その影響で、膝に負担がかかっていたんです。
なので、体重のコントロールと散歩のしすぎだったんで、その距離や時間のコントロールを行なっていたんです。
もちろん、組織の損傷や関節の可動域制限も出ていたんで、患部に対する治療も行って、2ヶ月ほどで体重は軽減、痛みも改善したんです。
本人も、ものすごく喜んで、
その後の膝周りの筋トレやシェイプアップのための運動も積極的に行っていたんです。
それから半年後、
つまり、今回ね。
また、膝の痛みが再発したんです。
この時は、きっとまた同じような受傷機転で再発したんだろうなって思っていたんです。
で、本人の様子は膝が痛いっていう表情を浮かべていたんですが、
歩き方は前回見た時と変わりなかったんです。
で、問診もそこそこに、前回痛めた膝蓋腱やその周囲の組織を評価したんです。
すると、前回あった、炎症症状は全くなかったんです。
う〜ん?
じゃ〜
オーバーワークは?
体重の増加は?
どれも、受傷してからはそれをきっちりと守って、オーバーワークもなければ、体重の増加もなかったんです。
どちらかと言えば、自分の言ったことをしっかり守り、膝の痛みがない範囲で筋トレ・散歩も継続していたんです。
なんでだ?
こんな時、昔の自分であれば、膝の痛みがあるからとりあえず、時間もないし自分知り得る限りの膝の痛みの原因を総動員して、リハビリを始めるところ。
でも、どうでしょう?
考えて見てください。
膝の痛みの原因が何なのか分からないまま治療やリハビリをすることはゴールが定まっていない状態でただ単に突き進むことなんです。
それって、無謀ですよね。
これを読んでいるあなたなら理解できるはず。
でも、目の前の患者さんは痛みを抱えている。
しかし、原因が不明。。。
あなたならどうしますか?
これから先は誘導尋問になるんで、答えを言っちゃいますね。
問診をするしかない!
膝の痛みの原因は自律神経
何で問診をするのか?
それにはある理由があります。
・膝に炎症症状がない
・過度な運動もない
・体重の増減もない
・歩き方も特に今までと変わらない
この4つからなんです。
つまり、この4つ以外に無い評価は自律神経のところなんです。
それは、評価からなかなか見つけることは難しいんです。
自律神経というところを前もって意識していればできますが、、、
この考えをもっていないのであれば、ここで自律神経に対する問診は入れておくべきなんです。
で、この患者さんにいろいろ話を聞くと自律神経系に関する問題が次々と発覚してきたんです。
・寝不足(現在は3〜4時間程度→以前は6時間寝れていた)
・便秘(前もあったが、下剤を服用、今では服用せず便秘が続く)
・冷え性(足→最近になって多くなった)
・対人関係のトラブル(最近にちょっとしたことでイライラする)
・活動制限(食事制限や活動制限をしているのでイライラする)
・食欲はある
などなど
これはもう、自律神経系の問題があると思ったんです。
ここまでの話をしていて残り10分でリハビリが終わりそうになって、さすがに何もせずに返すのは正直申し訳ないと思ったんです。
じゃ〜この残り10分で自分がこの患者さんにできることは何か?
・話を聞いてあげること
・温熱療法で痛みをとってあげること
だったんです。
施術してよくしてあげればいいのに!
そんな声が聞こえてきますが、これにもある理由があるんです。
今回の膝の痛みの原因は関連痛って確信したんです。
なぜなら、
先ほども言いましたが、炎症症状がない
さらに、膝全体に痛みが生じている。
また、膝の屈伸自動運動・他動運動・歩行時で痛みがなかったんです。
そう言った視点から、
これは膝関節を治療するのではなく、膝を支配している末梢神経にアプローチする方がいいと思ったんです。
で、そこから関連痛の原因の腰椎にマイクロしながらその患者さんとストレスになっている要因を片っ端から10分間トーク!
その間自分は全く膝に触れもしません。
『チーン』(マイクロが切れる音)
杉山「じゃ〜立って歩いてみてください」
患者さん「あれ?痛くないです。」
うそ〜って思うかもしれませんが、
結局、今回のケースの場合
自律神経のところアプローチすることで触らずとも痛みを取ることができるんです。
胡散臭いかもしれませんが、これが痛みの原因を突き詰めた結果の治療介入なんです。
でも、これだけではよくありません。
時間が差し迫っていたので、この介入をしたんです。
時間があれば、膝周りの組織には介入しています。
自律神経が問題で、関連痛が問題であれば、膝に介入するのは今回は矛盾しているのではと思われるかもしれません。
しかし、やる必要があります。
それは、関連痛で腰部に問題があるかもしれませんが、末梢神経の領域で腰椎と膝はリンクしています。
痛みの原因が腰椎にあるということは、抹消の膝にも酸素や栄養といったもの不足しているんです。
そうなれば、膝周囲の組織(筋肉・靭帯・骨など)も脆弱になるんです。
実際、痛みがあった場合にはその周囲の組織は脆弱になるとの研究もあるぐらいですから。
だから、時間をシッカリと取り、痛み根源の腰椎と組織の弱っている膝の両方にアプローチすることが重要なんですよね。
このように、痛みの原因が一体なんなのか分からない時は、一度自律神経を疑ってみるのも患者さんの痛みを早期に解決するための考えです。
闇雲なリハビリや治療展開は患者さんの治りを遅くするだけではなく、あなた自身の頭がごちゃごちゃにする要因になります。
一度、基本に戻って問診から始めてみるのも一つの方法です!
PS
実は、そのあと平日にも関わらず大渋滞に巻き込まれたんです。
行きはス〜って感じだったのが、
帰りはノロノロ、、、
もう、運転で体がバキバキ、目もチカチカ
自律神経を治しに行ったはずが、結局帰りには元の自分に戻っていたんです(泣)
温泉は近くのスーパー銭湯がいいかもね(笑笑)