腰痛を"とる"テクニック知っていても治らないわけ | 日本オランダ徒手療法協会

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腰痛を”とる”テクニック知っていても治らないわけ

2020.11.02

from 杉山貴規 都内カフェ

 

「最近、ウォーキング始めたんだよ⤴︎!」

「健康のためにね。1日1万歩って目標にね!」

 

こういう話を、ちまたで聞きませんか?

 

カフェ、レストラン、電車の中、病院の待合室、歩きながら

 

などなど

 

そういう人を見るとどこか鼻高々になって、

 

自慢げに話していますよね。

 

確かに運動を始めるのは素晴らしいし、1万歩って言うたら、

男性で約5〜7km、女性で約4〜6kmってな感じ

 

この距離確かにすごいですよね。

 

全くやらないよりは、やったほうがいいって思っている人は多いともいます。

無論自分もその一人だったんです。

 

厚生労働省からも1日1万歩は推奨しているぐらいですし、、、

 

でも、自慢げに言うほどのことじゃないのでは???

 

と、ひねくれた捉え方をしてた自分なのですが。

 

で、この1万歩歩くことについて、研究していた人がいたんです。

 

この人も、何かに疑問を持ったのか?

この話を自分と同じようにひねくれて聞いていたのかは定かではないのですが(笑)

 

実は、この1万歩歩行は筋力・筋持久力と言う点からいうと、ただただ歩いているだけでは何もしない人とあまり変わらないっていう衝撃的なデータが出たらしいんです。

 

え〜〜〜〜!

 

ちょっと吹き出しちゃったんですが、

 

こんな指摘があったんです。

 

「運動療法の国際基準では、体力向上には体力の上限60%以上の強度の運動を1日30分以上、週3日以上やることが必要とされています。ところが、普通歩きでは40%程度の体力しか使えていないのです」

信州大学医学部特任教授の能勢博先生

 

で、能勢先生の研究によると

1日1万歩の普通歩きをしたグループの5カ月後の筋力・持久力のアップ率は、何もしなかったグループとほとんど変わらなかった。

 

ところが、1日約52分、速歩きとゆっくり歩きを交互に行ったグループは、

 

・ハムストリングの筋力が約17%向上

・大腿四頭筋の筋力が約13%向上

・持久力の指標である最高酸素消費量が約10%向上

・体力年齢でいうと10歳若返った。

 

つまり、歩いて筋力や筋持久力をつけるにはただ歩くだけではダメで、早歩きとゆっくり歩きを交互に行うインターバルトレーニングのような形をとることが大事っていうんだ。

 

詳しい話はこちらから

https://diamond.jp/articles/-/251095

 

勉強になりますよね。

 

なので、自分たちも

 

『歩くのは健康にいいですよ〜』

 

なんて患者さんに推奨しちゃっているかと思いますが、

 

このような点から患者さんに指摘してあげるとより、効果のある歩行っていうのを教えられることができますよね。

 

さ〜今日もうんちく話はこの辺にして、

 

主題にいきたいと思います。

 

今日は知り合いの理学療法士の先生からこんな質問をされたんだよね。

 

『知り合いが膝に水が溜まって痛みで、仕事がままらないので何かいい方法ないですか?』

 

っていう話なんだ。

 

昔なら、

「それなら〜、こんな方法あるよ」って答えたんだけど、、、

 

そう最近は、こういう質問に簡単に答えられなくなったんだ。。。

 

安易に勧めても、、、

 

そう、このブログを読んでいるあなたなら、

私の性格や施術理論的なことをご存知だと思います。

 

自分は問診を立てて、仮説を立てて、そこから治療方法を選択していくんです。

 

だから、こういう問いには安易に答えられなくなったんです。

 

実は、この面倒で大変な方法を知っているときに、

 

同じような質問を受けたんですよね。

 

その時は確か、腰椎椎間板ヘルニアの疾患だったんですが、

 

安易に今知っている施術方法を教えたんです。

 

・腰椎のモビライゼーション

・脊柱周りの筋肉のリリース

・股関節周りのリリース・ストレッチ

・肩周りのリリース

 

などなど

 

なぜなら、結構その手技を使うことで成果が出てたし、患者さんの受けもよかったんで。。。

 

その聞いてきた本人も、今まで習ったことのない手技ばっかりだったらしく、真剣にメモを取ってくれたんです。

 

だからこっちも、真剣に2時間ほどかけて手取り足取り治療方法を教えたんです。

 

もちろんリスクのところも。

 

これで、絶対成果が出ると思っていたし、本人もこれなら腰の痛みは取れるって思ったらしいんです。

 

自分も、ものすごく満足した感じで、

 

「また、何かあったらいつでも質問してね〜」

 

って感じで。。。

 

翌日、彼から連絡があったんです。

 

なぜか、暗い顔して

「あの〜、昨日教わったこと患者さんにやったんですが、、、」

 

もうその瞬間にわかりましたよね。

 

いい成果が出なかったってことに。

 

二度手間!腰椎椎間板ヘルニアを治す

 

 

こうなると、こちらも真剣になるじゃないですか?

 

それって、

・教えたものがなんで効果がなかったのかっていう、疑問

・やばい!なんちゃってPTだと思われる!っていう、焦り

 

ま〜この瞬間の気持ちなんてこんな感じだったと思いますが、

今思えば、ダサいですよね。

 

で、ここから自分が何をしたかというと、

 

そう、問診からの治療手技の選択です!

 

結局、これなんですよね。

 

で、この治療しようとしている患者さんのデータを本人から聞き出したんだ。

 

すると 

・腰が痛い

・曲げても、反っても痛い

・動いた瞬間は痛いけどあとは楽になる

・腫れや熱感はない

・もう痛いのが1年以上続いている

・ヘルニアになって、会社を休んでいる

・会社を休んで昼夜逆転の生活

・いつも眠い

・暴飲暴食

・運動はしておらず、家にいることが多い

 

 

これらの情報を聞いて、愕然としたんです。

 

それは、自分が教えた手技じゃ治るわけないじゃん!

 

なぜなら、自分が教えたのって慢性腰椎や自律神経系に問題がある人に対しての手技じゃないってこと。

 

で、彼にはこの人には、自分が教えた手技では治らないってことを話したんだ!

 

そうしたら本人もびっくりして、

 

この場合は

・温熱療法

・認知行動療法

・運動療法

・私生活の改善

・筋間、筋膜リリース

 

など、手技レベルの話はほとんどなかったんだよね。

 

唯一、リリースくらいが手技なんだけど。

 

なんで、この人にはこの療法が効くのかもしっかり説明したんだ。

 

本人も納得して、

「明日やってみます」

 

・・・

 

それからしばらく経って、

その患者さんの痛みが改善してリハビリが終了したってことを聞いたんだよね。

 

・・・

・・・

・・・ 

 

で今回の膝の話に戻るんだけど、

 

その知り合いの理学療法士さんには、

「手技ね〜、その前に患者さんの情報を教えてくれないかな?」

 

「そうしないと、その患者さんに効く施術は教えられない」

 

って話したんだ。

 

あとは、いつもの同じ手順を踏んで、効果的な手技をレクチャーしたんだよね。

 

 

このように、人って知りたい欲求強いじゃないですか?

その欲求って、簡単に答えを知りたい人が多いんですよね。

 

だって、簡単に教えてくれて、簡単に治るなら、それで満足なんですよ。

 

でも、考えてみてほしいんです。

 

簡単に教えられたことって、断片的なものでその本質には至っていないんです。

 

もちろん教える方も、真剣にその後ろに何かあるのかを考えて、面倒臭くても、より良いものを教える責任があるんですよね。

 

なので、もし自分に質問があるときは、一緒にその患者さんのことを考えて、より良い施術を選択していきましょう!

 

PS

ウォーキングは体にいいことは確か、

でも、なんでいいのかを言える治療家を目指したいですね。

 

俺もそろそろ運動再開しないとな!笑


この記事を書いた人

杉山貴規

理学療法士。【JADMT公認】オランダ徒手療法士。整形外科、訪問リハを経験。10代のスポーツ選手の施術が得意。Jリーグ相模原U-18トレーナー担当。海外も含め、年間70回以上の試合帯同もこなす一児の父。