足首制限を改善するPDCAアプローチってなんだ? | 日本オランダ徒手療法協会

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足首制限を改善するPDCAアプローチってなんだ?

2020.10.19

From:長島 将太

 

@お気に入りのスタバより

 

9月下旬の話。

 

『1ヶ月という短い期間でしたが、ここで学んだ事を忘れず

 患者さんのお役に立てるよう日々精進して参ります!』

 

このフレーズに聞き覚えがある先生方も

多いのではないでしょうか?

 

そうです。

 

コロナ禍でしたが、

当院には実習生が来てたんです。

 

この時代の学生は、

本当に大変だと思います(汗)

 

オンライン授業…

 

貴重な実習も1ヶ月に短縮…

 

本来は3〜4回ある実習が1回のみ…

 

前例のないことだらけで、

全てがトライ&エラーの毎日…

 

でも、このようなアブノーマルな環境こそ

成長の時。

 

この機をチャンスとみて、

今だからこそできない事に

チャレンジして欲しいですよね。

 

さて、

今回は実習生にちなんだ話。

 

私たち治療家のキホンの『き』である。

『関節可動域制限』についてお話しようと思います。

 

あなたは、どれだけ考えていますか?

 

これまで身につけた知識や評価を使って

頭をフル回転させながら患者さんの問題点を考えていく…

 

それが実習です。

 

例えば、理学療法士の場合。

 

学生が考える患者さんの問題点は

大きく3つに集約されます。

 

①痛みについて

 

②可動域制限について

 

③動作分析について

 

特に、②の可動域制限は解剖学や運動学など

治療家の土台が試される部分ですよね。

 

きっと実習経験のある治療家の方なら

バイザーからこんな質問を受けた事があるかと思います。

 

バイザー長島

『〇〇さんって足首の動きが悪い原因…』

『どんな可能性が考えられると思う?』

 

実習生

『え〜っと…腓腹筋やヒラメ筋の硬さだとか』

『皮膚の柔軟性低下とか…ですか?』

 

バイザー長島

『他に可能性はあるかな?』

 

実習生

『汗…汗…汗…思いつきません』

 

このやり取り、

昔を思い出しますよね。

 

でも、このやり取りは

本当に大事なんですよね。

 

実習生の治療家人生に関わるくらい

重要な問いかけなんです。

 

なぜなら、

日々の臨床は自分自身への

問いかけの連続だからです。

 

考えの数だけアプローチは無限大

 

少し本題からズレてしまったので

話を元に戻しますね。

 

例えば、

術後3ヶ月で『足首の可動域制限』のある患者さん。

 

あなたはどれだけの『制限因子』を

考える事ができますか?

 

・・・

 

・・・

 

・・・

 

ここで、私なりの制限因子を

リストアップしてみました。

 

『足首の可動域制限』

・腓腹筋、ヒラメ筋の柔軟性低下

 →筋実質部の短縮

 →筋腱移行部の短縮

 →筋-筋膜の滑走不全

 

・組織間/内の癒着

 →腓腹筋-ヒラメ筋間の滑走不全

 →後脛骨筋-長母指屈筋腱の滑走不全

  

・皮膚の柔軟性低下

 →皮膚及び隣接組織の滑走不全

 →スポンジ効果低下に伴うコラーゲン線維の硬結

 →下腿周りの皮膚の滑走不全

 

・足首周りの脂肪体の柔軟性低下

 →術後の不動に伴う脂肪組織のスポンジ効果低下

 

・足関節関節包及び靭帯の短縮

 →術後の不動に伴うプロテオグリカンと

  水分子結合低下に伴う線維化

  

・脛腓関節の制限に伴う2次的影響

 

・恐怖や不安による心理的要因

  

あとは、、、

 

『もういいだろ!!』ってなりますね(笑)

 

このように、

実際に『関節の動きを阻害する原因』は

たくさんあります。

 

という事は、

原因ひとつひとつに対しての

アプローチ手段は異なってきます。

 

ですので、

決してマッサージだけ…ストレッチだけ…脂肪体の滑走だけ…

 

『〇〇だけ…』にアプローチしても思っているような

改善は期待できないでしょう。

 

では、どうすれば狙い通りに

可動域改善できるのでしょうか?

 

それは、、、

 

『PDCAサイクル』を早くまわす事です。

 

PDCAを使って思い通りに可動域改善する方法

 

PDCAとは、、、

 

Plan   (計画) 

Do   (実行) 

Check(評価)

Action(次への行動) 

 

このサイクルをできる限り早くまわす事で、

だんだんと本当の可動域制限の原因に近づいてきます。

 

繰り返しますが、

 

先ほどの『足首の制限因子』のように

可動域制限は複数の問題点の重なり合いによって起きています。

 

ですので、

 

『〇〇だけ…』に偏らずに他の要素との相互の影響も考えながら、

アプローチを行い、動きの変化率を確認し、再度アプローチを修正する。

 

そのようなPDCAサイクルが重要なんですね。

 

もし、担当の患者さんで思っているような改善ができていない方は

一度立ち止まって、まず『原因のリストアップ』をやってみて下さい。

 

そして、

そのリストアップに優先順位を決めてアプローチしてみる。

 

そうすれば、少なからず今までのよりも改善率が上がると思います。

是非チャレンジしてみて下さい。

 

PS

昔の実習レポートを見返してみると、

なんて考えが浅い内容なんだと反省します。

 

ただ、

そんな浅いレポートを書いていた私でも

ちゃんと治療家として自立できています。

 

毎日の『考える』習慣は、

きっとあなたの血となり肉となる…

 

『目の前の結果が私の実力』

 

常にそう言い聞かせています。


この記事を書いた人

長島 将太

理学療法士。JADMT認定 徒手療法士。プロの選手からインカレ・インターハイ選手など数多くトップアスリートを診てきている。また、オランダ徒手療法ではチーフ講師として本物の医療を伝えるために後進の育成にも余念のない。サーフィンをこよなく愛する2児の父。