【高齢者】脊柱の可動域upには多裂筋を緩めろ! | 日本オランダ徒手療法協会

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【高齢者】脊柱の可動域upには多裂筋を緩めろ!

2020.09.25

from 黒田雄太  @自宅デスクより

 

9月も下旬に差し掛かり、少しずつ秋らしい季節になってきましたね。

 

今年は梅雨明けも例年よりも遅く、やっときた夏もなんだか蒸し暑い暑さでしたね。

 

マスクをしているので尚更でした(苦笑)

 

外に出るだけで汗が流れる始末だったので、通勤時に歩くのを控えていたんですが、最近また涼しくなってきたので、歩くのを再開しました。

 

朝から歩いて通勤って本当に気持ちいいですよ!

 

僕の自宅は長崎の山の上の方なんである意味下山する様な感覚なんですが、PCやスマホで下を向いていることが多い日常の中で長崎の街並みを眺めたり、空を見たり…

 

目の疲れの解消や気分転換には持ってこいです!!

 

これから少しずつ寒くなってきますが、まぁ汗は流れてこないので来年の春ぐらいまでは続けようと思います。

 

日頃PC作業やスマホを見る時にどうしても背中が丸まり安くなってしまいます。

 

すると、胸椎なんかはすぐに硬くなってしまいます(汗)

 

それは、例外なくどの年代でもです。

 

今日は高齢者の背骨の硬さは「もうどうしようもない…」と思っているあなたに向けてのブログです。

 

高齢者でも諦めるのはまだ早いですよ!

 

完全ではなくても必ず改善の方向には向かいます!

 

高齢者の脊柱はもう動かない?

 

僕は高齢者を見ることが多いのですが、今日はこんな方の紹介をしたいと思います。

 

70代の女性でパーキンソン病を患っている方です。

 

基本車椅子での生活なのですが、ベッドと車椅子を行き来するときには「すくみ足」が出たります。

 

「すくみ足」とはパーキンソン病特有の症状で歩行や方向変換の時に足がスムーズに出せず、ガクガクと震える様な状態になってしまう症状のことです。

 

またこの方の姿勢は座位時間がかなり長い関係で円背が強いです。

 

「すくみ足」はパーキンソン病で中脳の影響がとても強いのですが、動きの面で分析すると円背が強い状態では足のかわしがやりにくくなるので、

 

「すくみ足」軽減を目的に、脊柱を可能な限り真っ直ぐにすることを目標に治療を行うことにしました。

 

円背なんですが、さらに細かく分析すると頭部はかなり前方偏位しており、胸椎も後弯が強い。幸い側弯はほとんどありません。

 

腰椎もフラットというよりは後弯が強い状態になっています。

 

これもパーキンソン病の影響ですが、全身的に筋緊張も高まっています。

 

これは「固縮」という状態で主動筋も拮抗筋も筋緊張が高まってしまう状態です。

 

脊柱の可動域をチェックすると仰向けで左右に膝を倒して回旋の具合を確認しても、ほとんど足が左右に倒れずかなり硬いです。

 

関節の遊びや筋肉の状態もかなり硬い状態でした。筋肉は硬いのですが、不動により萎縮も伴っています。

 

この様な状態の高齢者はかなり多いです。関節の遊びも全くないのでもはや「変形だから仕方ない…」と思ってしまいます。

 

ですが、この様な状態でも完全に動く様になるわけではありませんが、多少なりでも脊柱の可動性をアップさせることができます!

 

今回は特に腰椎に絞って、硬〜い高齢者の脊柱の緩め方を紹介したいと思います。

 

ヒントはやはり解剖学にあり!

 

注目すべきは「多裂筋」です!

 

理由は僕が腰痛オタクだから…というわけでありませんよ!(笑)

 

きちんと解剖学的な理由とそれに基づいたアプローチをしています。

 

多裂筋の解剖をきちんということはできますか?

 

多裂筋は深層にあるインナーマッスルで腰椎を安定させるために機能します。

 

関節を安定させるということは、逆にそれが硬くなれば関節の動きを悪くしてしまいます。

 

そこでこのインナーマッスルである「多裂筋」にアプローチすることは腰椎の可動性をアップさせるためにとても大事になるということです。

 

「多裂筋」はこの様な走行になっています。

 

表層:仙骨〜腰椎棘突起

 

深層:椎間関節包〜腰椎棘突起

 

この様な走行であれば、やはり多裂筋は腰椎の可動性を制限しそうですよね?

 

では、どのようなアプローチをしたら良いのかというと、まぁ正直なんでもいいと思います(苦笑)。

 

そこが緩めばいいので(笑)。

 

ですが、これじゃあなたも納得しないと思うので今回は僕のやり方を紹介しておきます。

 

「多裂筋」は関節を安定させるインナーマッスルなので、「固有受容器が豊富」であるという特徴があります。

 

つまり、筋肉が伸ばされた時によく反応するということです。

 

なので、その理論をアプローチにも反映させます。

 

しっかりと多裂筋の解剖に合わせながら、1度多裂筋を垂直に圧迫します。

 

そして垂直に圧迫を維持したまま、少し筋や腱を伸張させる方向に圧迫方向を変えます。

 

そのまま圧迫をした状態で手を止めていると少しずつ筋肉が緩んでくるんです。

 

一箇所だけでなく、全ての多裂筋に対して行います。

 

これをしっかりとやると本当に高齢者の硬い脊柱でも動きが出てきます。

 

筋肉にアプローチした後にさらに関節にアプローチするとより効果が高まります。

 

この様に治療のヒントは解剖学にあることが多いです。

 

いろんな手技を学ぶことも大事ですが、行き詰まった時にはもう1度解剖学をしっかりと見直すことが必要なのかもしれません。

 

その様に勉強していると簡単に自分なりのアレンジが出来るようになりますよ!

 

【グッバイ!腰痛!】そんな日がいつか来ますように

 

P.S

最近はほぼ毎日ほぐしやストレッチ、軽い筋トレなども行っています!だいぶん習慣化してきたのでこの調子で続けていきたいと思います!おかげで体は絶好調です!


この記事を書いた人

黒田雄太

黒田雄太

長崎県在住の理学療法士。【JADMT公認】オランダ準徒手療法士。基礎コース・福岡校アシスタント担当。Nagasaki Orthopaedic & Sports Physical Therapy(NOSPT) 役員。総合病院、整形外科クリニック、デイケア、特別養護老人ホームを経験。 自身の“辛い腰痛”の経験から、「世の中の腰痛で苦しむ方を助けたい」という使命を持つ。 一時的に自覚症状を解消するだけの対処療法ではなく、腰痛の患者様を「施術」から「トレーニング」までトータルにサポートすることを信条としている。一児の父。