問診の情報がリハビリで最重要なわけ | 日本オランダ徒手療法協会

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問診の情報がリハビリで最重要なわけ

2020.09.14

from 杉山貴規 自宅デスク

 

今年はなんか暑い日が続く。

 

例年にないくらい暑い。って感じだ。

 

気温としては、そうでもないのだが、いつも以上と感じてしまうのは何でだろう。

 

心当たりは一つ。屋外でもマスクを常時着用していることだ。

 

実際、マスクをつけることで、外気の冷たい空気を体内に入れられず、口の周りがものすごく高温になり、暑さをより感じやすくなるってことがわかっている。

 

と言っても、体温に近い状態の気温なんだから、そんなこと言われてもピンとこない。

 

そんな気温の話より、話したいことがあるんだ。

 

それは、コミュニケーションの話。

 

最近、なんかコミュニケーションが上手く測れない感じがするんだよね。

 

前はすんなりと相手の考えをいち早く察知して、その情報から言葉を選んだり、適切な提案なんかをしていたんだけど。

 

なんかうまくいかないんだよね。

 

そう何となく。。。

 

で、なんかマスクのせいじゃないかって思ったんだ。

 

それで、コミュニケーションについて調べてみたんだよね。

 

すると面白い情報があったんだ。もう驚愕!

 

実は、人はコミュニケーションをはかるときに言葉からの情報量っていうのは7%しかないらしい。

 

残り93%は何か?

・聴覚情報・・・声のトーンや口調、大きさ、話す速さなどのから38%

・視覚情報・・・相手のジェスチャーや視線、表情、相手と自分の距離などから55%

 

感覚でコミュニケーションを取っていたんだよね。

 

で、今回新型コロナで、日本の政府やWHOが推奨しているのは

・マスクをつける

・3蜜をなくす

・ソーシャルディスタンス

 

つまり、マスクによって表情が見にくくなり、ソーシャルディスタンスによってどんな相手でも2m以上離さないといけないので、どこかよそよそしい感じが出てしまう。

つまり、人は自然に表情や声のトーンや相手との距離を調節することで相手とコミュニケーションを取っていたんだよね。

 

大事な話をするときには話す相手とは距離を狭めて話して、真剣な表情と低めのトーンで話したりすると、相手は大事な話だって感じるますよね。

 

でも、このコロナの時代には、それができないから、自分が真剣な話をしようとも、それがなかなか通じないし、相手からすればどんなスタンスで聞けばいいのかイマイチ感じ取れないっていう弊害が出てくると思うんです。

 

だから、自分はこの時代のコミュニケーションはしっかりと言語化して具体的に話すことが重要だって感じています。

 

ちょっと、前置きがかなり長くなりましたが、今回話す内容っていうのが、

 

問診について

 

何だ〜っていう人もいるかと思いますが、このテーマでやっちゃいます!

 

言葉の重要性

先日、70代の女性のリハビリをやることになったんです。

 

その人ってもともと、大腿骨頸部骨折をしていて病院から退院した後に施設に入所。しかし、歩くことが苦手で、2mを歩くのに5分以上もかかる人だったんです。

 

それで、もう一度入院して、リハビリを行うことになったんです。2ヶ月くらいやったのかな。

 

再び退院して、今回自分が見ることに。

 

そうしたら以前とは別人のようにスタスタと歩行器を使って歩いているんです。

 

自分の部屋から玄関・食堂を他の人と変わらないくらいのスピードと安定感で。

 

しかし、です。

 

それもつかの間、退院して数ヶ月で振り出しに戻ってしまったんです。

 

自分が見た数日前は何にもなかったんです。

 

それが、きっかけもないまま急になんです。 

 

リハビリの中身は筋力訓練や歩行や階段などの生活機能訓練を中心に行っていたんです。

もちろん、術創部のケアをしながら。

 

自分のことを擁護するわけじゃないですけど。

 

そこまで変わったリハビリやオーバーワークになるようなリハビリはしていなかったんです。

 

それで、なんでこんなことになったのかを知るために。もう一度情報をリサーチする必要があったんです。

 

情報とは何?

情報を仕入れるとは何が必要なんだろうか?

ま〜今回のテーマは問診なんで、まず最初に来るのが相手からの聴き出す情報

 

・問診

・カルテやサマリーなど文書情報

・他部門からの情報

・画像診断からの情報

・身体評価からの情報

・家族からの情報

 

などなど

 

だと思うんです。

 

でこれって、誰でも頷くだろうし、学生でもやっていることだろうって思うんです。

 

そうなんですよね。

じゃ〜、あなたがこの中で一番重要視する情報ってどれですか?

 

って聞かれたらどうですか。

 

おそらくですよ。

これって人それぞれかと思うんですよね。

 

でも、身体的評価っていう人が多いのかな。

次に、画像診断

 

じゃ〜なんでこの順番になるんでしょうか?

 

それは簡単です。

 

客観的に評価できる情報だから。

 

自分もそう思います。

 

昔はね。

 

でも、実は相手の情報っていうのは数字的には測れないことが多いんです。

 

そこで重要なのが問診なんです。

 

問診っていうのは相手の真の訴えやこれまでの経過など、本当に上手にとることができれば、数字的な評価以上の情報手に入れられることが可能なんです。

 

でここで重要なのが、言葉を重要視する。

 

一番怖いのが見た目で決めちゃうこと。

 

先ほど話した、

コミュニケーションの話でほとんどの情報は見た目から入って来る情報ってあったと思います。

 

暗い顔して話していたら、鬱なのかな?どこか悪いのかな?

明るい顔して話していたら、そんなに悪くないのかな?ストレスはないのかな?

 

っていう、見た目の情報を取り込むことになると思います。

 

そうすると、そのあと問診をした時にその見た目の情報が常に頭から離れない状態になり、

問診の内容が変わって来ると思うんです。

 

だからこそ、この見た目の情報にとらわれず、相手からの言葉の情報をしっかりと汲み取り、どんな人でも同じ方法で行う必要があるんです。

 

実際、この患者さんは周りから、精神的におかしいから不定愁訴を訴えていて、痛みを訴えている。

だから、厳しく接して甘えさせないようにしないといけないっていう方針があったんです。

 

なぜか?

 

それは見た目を重視したことによってです。

 

しかし、自分が問診をしてあることがわかったんです。

 

それは、自律神経失調症の可能性が高いこと

 

なんでか?

・痛みの部位が広範囲で炎症症状はない状態。

・最近部屋が変わって、睡眠不足

・食事も取れない

・便秘

・なんか苦しい

などなど

つまり、過度のストレスによって自律神経の循環が悪くなり、交感神経と副交感神経の調整がうまくいかないことでちょっとした痛みでも過度に感じやすくなっている可能性があったんです。また、関連痛も視野に入れてこの患者さんを見る必要があったんです。

 

で、この患者さんに今ストレスに感じていることは何かと聞いたところ。

 

「スタッフさんに、歩かないといけませんよ。とか、運動してください」

って言われることらしいんです。

 

でこの認識を他のスタッフにも伝えて、なるべくストレスを感じさせないような施策をとったんです。

 

リハビリでも、運動は軽くして、温熱療法や電気療法など気持ちよくなることをやるようにしています。

 

今はこの方法で経過を見ている感じですが、

 

徐々に、動きが出て、痛みの訴えが少なくなっているんです。

 

このように、見た目の情報だけにとらわれることなく、問診からの情報で患者さんの心まで医学的な観点で読み取れるようになってくるとリハビリの幅が広がって、不定愁訴や慢性疾患に対して成果が出るようになりますよ。

 

PS

コミュニケーションをとる分野の仕事をする人にはマスクではなくフェイスシールドやマウスシールドなどがいいかもしれない。 

でもあれって、なんか飛沫感染の確率が高くなりそうで怖いんだよな〜(笑)


この記事を書いた人

杉山 貴規

杉山貴規

理学療法士。【JADMT公認】オランダ徒手療法士。整形外科、訪問リハを経験。10代のスポーツ選手の施術が得意。Jリーグ相模原U-18トレーナー担当。海外も含め、年間70回以上の試合帯同もこなす一児の父。