コリは『関節の法則』を使って解決 | 日本オランダ徒手療法協会

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コリは『関節の法則』を使って解決

2020.04.09

From:長島 将太

@自宅のデスクより

 

突然ですが、

皆さんに質問です。

 

この漢字は、なんと読みますか?

 

『守破離』

 

そうです。

『守破離(しゅはり)』と読みます。

 

この言葉は、日本の茶道界のパイオニアである

千利休さんの有名な教えです。

 

『規矩(きく)作法 守り尽くして破るとも 離るるとても本を忘るな』

 

ですが、

これだけ聞くと何のことかさっぱりですよね(笑)

 

もう少し噛み砕いて説明すると、

 

『教えを守り続けながらも、いつしかそれを打破り離れていく事も大切であるが、

そこにある基本精神は忘れてはならない』 と述べています。

 

つまり、

 

守破離の『守』は、

”基本となる形を繰り返す事で基礎を身につける時期”

 

そして『破』は、

”今まで学んだ概念を打ち破り、試行錯誤しながら独創性を見出す時期”

 

最後の『離』は、

”様々な経験を積み重ねていく中で、いつしか従来の型から脱して、独自のセオリーを発見し、自身のオリジナリティーが出てくる時期”

 

この考え方は、茶道の世界だけでなく

私たち治療者にも非常に通ずる言葉ですよね。

 

さて、

今回は肩こりに悩まされた男性についてお話したいと思います。

 

今まで経験したことのない肩こり

 

30代半ばの男性、職業は医療関係。

 

今まで健康体そのもので、タフネスが自慢だった彼。

 

いくら仕事しても、スポーツしても

身体に不調をきたしたことのないぐらい元気だったらしいんですね。

 

ですが、

ここ最近経験したことのない『肩こり』に襲われて

悩んでいたようで相談を受ける事に…

 

彼の今の症状はと言うと・・・

 

・左肩の鈍重感

・左側の首から肩及び肩甲骨にかけての張り感

・左肩の挙上制限 

 

『肩こり』と聞くと、

すぐに”姿勢”や”心理ストレス”が原因かな…

なんて考えが思い浮かびそうですが、

どうも彼にはその両者も当てはまりそうになかったのです。

 

ですが、

ここはDMTらしく『凝り』の原因をさらに追求すべく

より入念に『問診』で探ってみました。

 

すると、、、あったんです。

 

その凝りの原因となるエピソードが!!

 

凝りの原因は『関節のかみ合わせ』にあった…

 

それは3週間前のこと…

 

日頃から運動習慣を気にしている彼は、

全身トレーニングとしてフリーウエイトを用いて

『スクワット』や『デッドリフト』をやっているらしいんですね。

 

その日は、たまたま『スナッチ』という

別メニューをやったらしく、そのスナッチ動作をやった際に

左首の付け根辺りに違和感が出たらしい…

 

本人はあまり気にしていなかったようだが、

実はこの時の些細な違和感が原因で『凝り増悪』につながったと思う。

 

そこで、

問診後に上位胸椎や肋椎関節や、肩甲骨周囲筋を評価してみた。

 

すると案の定、

肩周りの筋肉は硬結が生じ、関節のスペースも少なく、

筋肉の圧痛も確認できた。

 

関節のかみ合わせ次第で全てが変わる

 

このような現象って、意外と身近にあって。

 

そのいい例が『首の寝違え』

 

寝違えの後って、全体的に首回りの筋肉がガチガチになったり

特定の方向に回旋すると嫌な痛みが出てきますよね。

 

これって、

諸説ありますが基本的に『関節に対する長時間の圧迫刺激』

によることが多いんですよね。

 

いわゆる『関節スペースが狭くなっている状態』

(ちなみに、これは”関節の法則”で有名な話)

 

この状態は、通常は一時的で自然と緩和していくものなんですが

そうじゃない場合が今回の彼の状態なんです。

 

『関節の噛み合わせ』が戻らずに、

ズレた状態になっている。

 

そして、

 

そのズレ状態が長期化してくると

関節周囲の軟部組織や硬結した筋肉や腱組織には、

柔軟性を維持する為に必要なコラーゲンやアミノ酸などの

『栄養』や『酸素』の供給が滞り、不動となり更に硬結が強まるという悪循環に陥ってしまうのです。

 

そこで、彼の治療では徹底的に肩から首周囲筋リリースに加え、

特に問題となっていた第1肋骨と上位胸椎及び下位頸椎の関節位置を修正。

最後にセルフエクササイズを指導して終了。

 

このように、

 

本来は患者さんの自然治癒力によって落ち着く症状ですが

時と場合によっては『関節位置がズレたまま』の方も多くいらっしゃいます。

もし、このような患者さんに出会ったら

ストレッチやリリースも付け焼き刃に過ぎません。

 

ですので、今回のケースを思い出し『関節の法則』を使って

関節位置の修正できる手段を試してみてはいかがでしょうか?

 

今あなたが身につけているテクニックでも

ひと工夫次第で役に立つ手段に変わるかもしれません。

 

PS

今回紹介した守破離ですが、、、

 

治療の基礎(守)とは、

①症状の原因(痛みや痺れ…etc)は何か考えれる事

②その症状が出ている原因となる組織の状態が把握できる事

③それらの問題をどうすれば解決できるか考えれる事

 

この3つの基礎は私たちの生命線と言っても過言ではないぐらい

重要な『基礎』なのです。

 

是非、この『守』だけでも実践してみてはいかがでしょうか?


この記事を書いた人

長島 将太

長島 将太

理学療法士。JADMT認定 徒手療法士。プロの選手からインカレ・インターハイ選手など数多くトップアスリートを診てきている。また、オランダ徒手療法ではチーフ講師として本物の医療を伝えるために後進の育成にも余念のない。サーフィンをこよなく愛する2児の父。