15年続く腰痛を改善させた過活動のススメ | 日本オランダ徒手療法協会

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15年続く腰痛を改善させた過活動のススメ

2019.12.11

From 杉山貴規  広尾オフィス

 

今日は12月11日

 

ユニセフの創設記念日

 

ユニセフは世界中の子供達の命と健康を守るために活動する国際機関で

世界のどこに生まれても、すべての子どもがその権利を守られている。

 

そのユニセフの活動は世界中で展開されている。

 

先日、中村哲医師がなくなったアフガニスタンも例外ではない。

 

中村哲医師は20年以上も同国で医療活動に従事していたが、

一向に減らない病気と飢餓が続く中

 

この原因は干ばつによる水不足がもたらしているとし、25kmにも及ぶ用水路を建設に従事する。

 

そして、約10万人の農民が暮らしていける基盤を砂漠の中に作り上げた人なんだ。

 

自分が先頭に立って、ショベルカーを駆使し、用水路を作る。

 

医師にもかかわらず。。。

 

これって、すごいことだよね。

 

だって、病気の原因が低栄養状態がもたらし、その根本原因は干ばつ。

 

そしてそれを解決できるのは水を張り、農作物を作り栄養状態を向上させること

 

根本原因を見抜いた結果。

 

銃撃によりなくなりニュースになって、自分は初めてこのかた存在を知るんだけど、

改めて、医師という枠を超えて、この行動をした中村哲医師には感銘を受けるし、

もっとこの人のことが知りたくなったんだ。

 

さて、リハビリやケアなんかでも同じようなことがある。

 

それは、痛みや痺れなど症状に対して施術をしますよね。

 

でも、いくらその症状をその場で取り除いても、いつまでも完治までいかない患者さんを経験してませんか?

 

また、転倒を繰り返す患者さんの原因は筋力や感覚の問題だから、機能面を改善していくけど、

再転倒をし入退院を繰り返す患者さんを経験していませんか?

 

その問題が、環境だと気づいて、家屋調査をして、手すりや滑り止めマットを敷いたりざまざまなことするけど、一向に転倒繰り返す

 

などなど。。。

 

こういった問題って、至る所であるとおもんですよね。

 

今回は、あっと言わせることが腰痛の根本原因だったていう話をします。

 

その腰痛15年もの

 

自分が訪問リハビリをしていた時の話なんだけど

 

腰痛の新規の患者さんを見ることになったんだ。

 

杉山(杉)「おはようございます。リハビリで参りました。」

患者さん(患)「どうぞ、奥にいるからそのまま来て」

 

家の奥に行くとベッドの上に患者さんがテレビを見ていたんだよね。

 

ベッドはリクライニングになっていて、上体を上げた状態だったんだ。

 

『なんだこりゃ・・・』

 

ベッドの周りにはお茶やジュースのペットボトルと手つくりのお弁当が置いてあって、

さらに、お菓子やせんべいが枕を取り囲むようにあったんだよね。

 

そして、大量の折り紙で折った鶴の数々

 

もうベッドのシーツが見えないくらいに様々なもの埋め尽くされていたんだ。

 

とりあえず話を聞くと

 

  • 長年の腰痛で生活がままらない
  • 歩行器でトイレに行っている
  • 長時間は歩けない状態
  • 寝ているときは痛くない
  • 動いたり歩くと痛い
  • 腰全体が痛い

 

・・・

 

などなど

 

トイレに行く以外は全くといっていいほど動いていない状態

 

なるほどね~

 

事前の情報としては15年前に腰椎圧迫骨折をしてそこから、腰痛に悩まされ寝たきり状態

 

ここから仮説を立てるんだけど

 

骨折は15年前のもので、最近のレントゲンでは骨折はない状態。すでに骨折は治っている状態

腰痛が原因で動く頻度が減って、腰回りの循環が悪くなって痛みが起こっている状態。

動くと痛いという思い込みが長期の腰痛引き起こしている。

 

つまり、腰回りの循環を改善と思い込みによる脳の誤認を無くしていけば良くなるって考えたんだ。

 

ここから、腰痛のアプローチを行うだけど、

 

  • リリース(筋膜・筋肉)
  • モビライゼーション(腰椎・仙骨・股関節中心)
  • マニュピレーション(腰椎・股関節)

 

すると

 

痛みがかなり軽減したんだよね。

 

本人もかなり喜んでいたんだ。

 

この調子なら、時間はかかるけどよくなると思ったんだ。

 

しかし、この予想は外れることに。

 

1ヶ月経っても、リハビリ前の痛みは変わらなかったんだよね。

 

なんでだろう??

 

それは、リハビリ以外は全くといいほど動いていなかったことだったんだ。

 

本人には動ける範囲で動くようには指示していたんだけど、実際全く動いていなかった。

 

家族にも聞くと、リハビリが始まってからも以前と変わらない生活をしていたらしい。

 

根本原因は何か?

 

それはある一言からわかったんだ。

 

美味しくない。。。

ある時にお弁当を食べているところに遭遇したんだよね。

 

杉「いいですね。手作り弁当」

患「いいもんじゃないわよ。娘が作ってくれるから食べるけど。私の味付けじゃないのよね。」

患「昔は、いろいろ作ったわ。おせち料理も作ってたし、煮付けなんか上手なのよ。わたし。」

 

家族からも話を聞くと、寝たきりになる前は台所に毎日立って料理を作っていたらしい。

 

しかも、かなりの腕前で近所の人にも配っていたほど

 

それが、腰痛になってから、腰が痛くて大好きな料理ができなくなり、そこから寝たきりへ

 

そして、お菓子を食べるようになっていったようなんだ。

 

確かに、ベッド周りには器用に折った鶴があったけ。。。

 

杉「〇〇さん、料理作りたくないですか?」

患「嫌よ。だって腰が痛くなるもの」

杉「目玉焼きでもいいんで」

 

そこで、ある目標を立てたんだ。

 

『台所で料理を作って、ご飯を食べる』

 

腰痛を治す目標はどこに行ったって思う方もいると思うですけど。

 

理由

  • 少しでも動いてもらうために趣味の料理を利用
  • 動くことで腰痛の耐性と動いても大丈夫だっていうことに気づいてもらう
  • お菓子の偏った栄養状態を無くしていく

 

そこで、ご家族の協力を得て、台所でのリハビリを入れるようにしたんだよね。

 

最初は嫌がっていたんだけど、

 

娘さんが料理を作っている時に調味料の量や野菜の切り方なんかに口を出すようになって行ったんだよね。

 

それが、徐々に食卓にまな板を設置して、車椅子に座りながら野菜を切ったり、卵を混ぜたりとするようになって、

 

食事を娘さんと一緒に作るようになったんだ。

 

そうしたら自然とベッドから離れるようになって、寝たきりが徐々に解消されていったんだ。

 

それから、しばらくしてリハビリをベッドでやっている時に

 

患「先生、台所に立ちたいわ」

 

っていうようになったんだよね。

 

そこから、動作の練習や長時間立つ練習などを積極的におこなって、今では休み休みだけど台所に立って調理をするようになったんだよね。

 

同時期くらいから、腰痛の訴えは減り、寝たきり状態がなくなったんだ。

 

結局この問題って、いくら目の前の症状に食らいついて施術しても良くならなかったってこと。

 

腰痛を改善するには動いてもらうことや偏った栄養状態の改善なんだけど

 

それを、どうすればいいかは

 

『自分で料理をして自分で食べる』ってことだったんだよね。

 

ひょんなことなんだけど、少し自分の見る範疇の枠を超えて物事を見ると

 

問題が解決するって話

 

PS

中村哲医師の根本原因から物事を見るっていう考え、

そして自分の信念を貫き、第一線に自らが先頭に立つ

 

この行動と信念を受け継ぎたいです。

 

今日はなんか硬い話になっちゃいましたね(笑)


この記事を書いた人

杉山貴規

理学療法士。【JADMT公認】オランダ徒手療法士。整形外科、訪問リハを経験。10代のスポーツ選手の施術が得意。Jリーグ相模原U-18トレーナー担当。海外も含め、年間70回以上の試合帯同もこなす一児の父。