アキレス腱患者のキケンな復帰 | 日本オランダ徒手療法協会

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アキレス腱患者のキケンな復帰

2019.07.22

from 杉山貴規 広尾オフィス

 

紫陽花(アジサイ)を目に見かける季節

うちの隣の家にも白い花が満開の状態

 

去年、うちの親父が自分の自宅にアジサイを植えてくれて、すごい勢いで咲いたんだよね。

 

今年も、綺麗な花を咲かせてくれるかと思いきや

いつまでたっても、青々とした葉っぱのみが

毎日、毎日、見るが一向に咲く気配がない。

よ〜く観察すると蕾すらない状態。

 

なぜ???

 

知り合いに、今の状態を知らせると思いもよらない一言が帰ってきたんだ

知人「それ咲かないよ」

 

この手の花って毎年、咲き乱れるのかと思いきや手入れをしないと全く咲かないらしい

何をするのかというと、咲いたとしに剪定をしないと次の年には花をつけてくれないらしい

 

今、剪定してもどうにもならないものらしい

 

本当に、がっかりしたんだよね。

 

当たり前のように咲くと思っていたのもが咲かない。

花なんて、葉っぱがつけば、それ以降は花が咲くものだろうと思っていた。

そう、大丈夫だろうとか、何か変な固定観念が招いた失敗だったんだよね。

 

リハビリの中でもそんなことはよくあること。

 

みんなそう言っているから、ドクターがそう言っていたから、

なんて、勝手な判断で患者さんを不幸にする瞬間はいくらでもあるんですよね。

 

今思えば、病院時代の自分ってそんな固定観念の塊だった気がする。。。

笑顔で復帰したアキレス腱患者

若い杉山「今、ドクターに聞いてきて、復帰しても大丈夫だって、よかったな〜」

 

患者さん「ありがとうございます。明日から頑張ります」

 

 

今考えると、この患者さんどうなったのか心配です。

 

当時、自分はアキレス腱患者さんを担当してたんです。

 

その方は趣味で草野球していて、走塁していた瞬間に受傷

で、術後からリハビリを担当していったんです。

 

アキレス腱の術後のリハビリにはプロトコールってやつが存在して、それに沿ってリハビリを5〜6ヶ月(24〜27週くらい)

 

プロトコール?

 

簡単に言うと疾患別に立てられたプログラムみたいなやつ何ですけどね。

 

でね。

 

プロトコールにやって、患者さんと一緒にリハビリを行うわけじゃないですか。中身は大まかな事が書いてあって、

 

患部の筋肉を鍛えたほうがいい時期

装具を外していい時期

まつば杖をとっていい時期

ジョギングしていい時期

ダッシュをしていい時期

スポーツ復帰していい時期

 

ってな感じです。

 

このプロトコール患者さんも持っているんです。

 

もちろん注意書きみたいなやつがあって、『状態によって前後します。』って書いてあるんだけど。

 

ほとんどはこの通りに進むんだ

 

リハビリではこの内容を目指して、様々なところにアプローチするんだよね。

 

アンバランスな筋力の改善

患部の癒着改善

可動域の改善

神経系のアプローチ

受容器系

競技に近いトレーニング(片足でのバランス、カッティング動作など)

 

このリハビリをして、この患者さんも痛みなく、無理なく、病院生活ができるようになって退院していくんだよね。

 

それからは、通院しながらリハビリをして、ドクターからお墨付きをもらって通院もリハビリも終了していくんだ。

 

であの言葉。。。

 

「復帰おめでとう」「明日から頑張ります。」

 

もちろん、通院いる間に、自主トレを行ってもらうんだけど、事細かな負荷量なんかはできなかったし、もっと言えば本当に自主トレをやっていたかどうかはわからない。

お墨付きをもらったからOK?

何に、自分が後悔しているのか?

 

それで、復帰させちゃダメ。って事

 

今自分は、サッカーチームに所属している。現場でのアスリハをやっているんだけどね。

 

病院のリハビリでは到底できない強度の練習を強いて選手を復帰させているんだ。

 

何故ならば、スポーツの間では様々な動作、思いもよらないところからの衝撃、そして運動量。。。

 

これら全てに耐えられなければ、また怪我をするんだよね。

 

病院で行うリハビリって本当に機能的な面が多い、過剰な負荷をかけて行っているところなんてほとんどないくらいだ。

 

自分の知り合いで、やっているところあるけど数少ない。

 

患部の抵抗力と患部にかける負荷量のバランスを考えながら、徐々に負荷をかけることを考えるんだ。

 

サッカーであれば、

 

ランニングが10分

ダッシュが一本

ジャンプが一回

シュートが一本

カッティングが一回

 

などなど

 

これだけじゃいけないですよね。

 

90分フルに動いてこれらの動作が複数回できて、その瞬間にタックルされても大丈夫なアキレス腱にしないといけないんですよ。

 

これを、病院ではおそらくできないんです。

 

今自分は病院に属してないんだけど。

術後の選手や怪我後の選手を毎日リハビリできる時間もない。

 

だから、自分は病院のドクター、リハビリの先生、自分と三者で連携して選手を復帰、その後のケアまで見るようにしているんだ。

 

ドクターには患部の状態と経過

リハビリの先生には機能面を重点

自分はアスリハとケア

 

この3者が連携して、コミュニケーションをとって復帰の道筋を立てているんだよね。

 

だから、本当に自分としても、チームとしても安心して選手の復帰を見届けられるんだ。

 

このシステムの構築は大変。

 

でも、このシステムがあるからこそ、

 

心から

「復帰おめでとう!」って言えるし、

 

素直に選手からの

「明日から頑張ります!」

 

が聞けるようになって、やりがいを感じることができるんだ。

 

もし、病院の中で強度の強い負荷がかけられない施設で、すぐに復帰させているところがあれば、それは本当に注意したほうがいいと思う。

 

アスリハと各々のスポーツの強度を知ってから、復帰を考えてみることが重要かな

PS

今年はこの青々としたアジサイ???を楽しんで、剪定しようと思う。

でも、花もついていない状態で剪定するのはいいのかな?

急いで調べようっと(笑)


この記事を書いた人

杉山 貴規

杉山貴規

理学療法士。【JADMT公認】オランダ徒手療法士。整形外科、訪問リハを経験。10代のスポーツ選手の施術が得意。Jリーグ相模原U-18トレーナー担当。海外も含め、年間70回以上の試合帯同もこなす一児の父。