必見!治療で困った時の対処法 | 日本オランダ徒手療法協会

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必見!治療で困った時の対処法

2019.06.25

from 橘田幸博 会社のデスクより 

 

先週の話。

珍しく平日に治療の依頼で東京に行きました。

 

治療の前にお昼ご飯を食べようということになり、

渋谷にあるカツ丼のお店で食事することになりました。

 

結構、店の雰囲気もよく美味しそうなお店。

 

今日お会いする人は大きな企業の社長さん。

 

中々、お会いできることはないが、今回は特別にお時間を頂きました。

 

その方とお店の前に待ち合わせして入ります。

 

店の雰囲気もあってか最初は緊張していましたが、

 

さすが社長さんです。

 

僕の話を引き出してくれながら、

 

とってもいいお話をしてくれました。

 

1時間くらいお店にいてそのあとはその方の治療を実施。

 

食事の時間も入れて3時間ぐらいだったが、

 

いいお話も聞けて、体のケアも満足してもらえたし、よかったと

 

帰ろうとしたらふとっ気づいたことがあった。

 

「食べたカツ丼の味を覚えていない・・」

 

そのかつやさんは社長がオススメしてわざわざ予約までしてくれたとてもいいお店。

 

内装もかなりこだわっていい感じ。

 

しかも一杯2000円以上もするのですからめっちゃ美味しいはず。

 

だが全然覚えていない。

 

さっき食べたばかりなのに美味しかったのか、完全に記憶が飛んでる。

 

その時は社長さんの話が面白すぎて、

 

カツのことなんて、全然気にしていませんでした。

 

1つのことに集中しすぎて、他のことはそっちのけになっていました。

 

一杯2000円のカツ丼に対して笑

 

この情報社会の中、やることも多いし、どうしても

 

マルチタスクになり、1つのことに集中できなくなって、

 

何も成果や結果が残せず、自分は何をやっていたんだろうなんて経験あると思います。

 

一見、良さそうに見えるけど、意外と効率悪かったりするんです。

 

こんなことって治療現場でもあって、

 

症状の原因が複数あるときに全部一気に取り除こうとして、

 

何も改善できなかったり、

 

患者さんに色々説明したけど、長すぎて全然理解してなくて

 

やらないほうがいいトレーニングをしてしまったりする場面ってあると思います。

 

そんな時は、「一点集中」してみるといいです。

 

さて、今回はこんな人いませんかエピソードを紹介します。

 

膝の痛みの原因

3年前ぐらい前にうちの治療院に70代の女性の患者さんが

 

右膝に歩くと痛みが出るという悩みを訴えて、かなり辛そうな歩き方で来院されました。

 

その患者さんは膝が固くて膝の屈伸も満足できない。

 

痛みは長時間の立位や膝の伸展時、特に歩行に膝の前の方にじわっーとでています。

 

組織損傷はなさそうだが、痛みの原因は1つではない。

 

色々原因はありそうだが、

 

5年前から痛みがあるので膝蓋骨の裏の関節軟骨の薄くなり、

 

そこの大腿四頭筋の収縮による圧迫ストレスが強くかかった時に

 

特に痛みがありそうです。

 

でも本来、自然治癒能力を持っているはずの膝がなぜ治らないのか?

 

その原因は日常生活の何気ないことにあることが多いが、今回は運動の実施状況を

 

質問してみた。

 

橘田「運動はどれくらいやっていますか?以前から実施していましたか?」」

 

患者さん

「痛くなる2ヶ月前までジョギングを毎日していたが、めんどくさくなってやめちゃったんです。それから腰が痛くなりました。運動もやっているって言いましたが、月に1回しかやっていなんです。見栄はっちゃいました。」

 

このときに色々話してわかったのだが、

 

この患者さんは痛くなる少し前から一日中座ってる生活に変わったため

 

膝周りの軟部組織が硬くなりやすく、それが治らない原因になっていました。

 

そんな膝に触って見ると、やはり5年の歳月は長く、

 

膝蓋骨は癒着がすごく、動きはほとんど出ない状態で、それに付随して膝蓋靱帯も硬く癒

 

着。膝関節の可動域も90度ぐらいしか曲がらず狭い。

 

四頭筋やハムストリンング、下腿、臀筋、腰部の筋肉も

 

ガチガチの状態です。

 

このように動かさなかった軟部組織は徐々に栄養や酸素が行かなくなり

 

阻血状態となり、収縮効率が悪くなり、使い終わった老廃物や二酸化炭素は局所に貯留し、筋肉内(組織間もしくは組織内)でどんどん癒着が拡がっていきます。

 

厳密にいうと筋膜と筋膜となど動作に伴いお互いが滑走し合わなければならない組織が癒着により筋肉の柔軟度が落ちていきます。

 

当然硬くなると怪我をしやすくなったり、負荷に耐えられずに痛みになってしまうのです。

 

負荷は増えていないのに、強度が下がるときっかけってわかりづらいですよね。

 

この患者さんは良い例で、血液の循環が悪くなり、組織自体も硬くなります。

 

組織の間で「癒着」もできてしまいますので、

 

いいことないですね

 

このように動かしていないとこんなに不具合ができるものなのです。

 

あれもこれもやる

ではこんな状態の膝に治療はなにするのか?

 

  • 股関節、足関節や膝蓋骨のモビライゼーション、
  • 膝関節のモビライゼーション
  • 膝蓋靭帯のリリース
  • 皮膚のリリース
  • 大腿四頭筋、ハムストリングス、脊柱起立筋、臀筋のリリース
  • 股関節や足関節のマニュプレーション

 

実施しなければならないことはたくさんあります。

 

当時は非常に悩みました。

 

限られた時間の中で何を実施すべきなのか?

 

動きをよくするためにどの関節も可動域が広い方がいいし、関節内の循環状態もよくしておきたい。

 

腰部にもアプローチしたい。

 

結局、その日は満遍なく治療をし、2日後に来院してもらった。

 

2日おきに来てもらう日々が続きましたが一向に治らず。

 

評価してみると、もちろん痛みは取れていないし、動きもほとんど改善していない。

 

そこで1つの気づきがありました。

 

複数の場所に治療が必要な場合は、

 

限られた時間の中でさまざまな治療を満遍なくする治療だとあまり効果が得られないということです。

 

一点集中した方が良い

 

僕はこの日以来、この患者さんには膝蓋骨周辺のアプローチのみしかやらないと決めて実施することにした。

 

なぜなら、この方の痛みの原因は膝蓋骨の裏の関節軟骨の薄くなり、

 

そこの大腿四頭筋の収縮による圧迫ストレスによってでる症状だからです。

 

結果この患者さんは膝蓋骨の動きが劇的によくなり、今までできなかった屈伸の自動運動

 

もできて、筋肉や周辺の軟部組織の硬さも取れていった。

 

特に軟骨は血管が分布がない組織で自己治癒が能力がないため、

動かすことによって薄かった軟骨が厚くなりました。

 

このように知識量やテクニックの引き出しが増えてくると、どうしても色々とやりたくなってくる。

 

もちろん、複数治療でよくなる場合もあるが、まずは痛みの原因になっているとこを

 

集中して治療するのはいかがでしょうか?

 

PS 

本当にためになる会食でした。日々勉強することは人間を成長させます。 


この記事を書いた人

橘田 幸博

橘田 幸博

柔道整復師。【JADMT公認】オランダ徒手療法士。JATAC アスレチックトレーナー。整骨院を経営しながら、オランダ徒手療法の代表 土屋の右腕として施術から協会のマネージメントを担う。また、タッチラクビー日本代表(2015,2019)に帯同。2019タッチラグビー世界選手権日本初の銅メダル獲得にも貢献、その他数多くのトッププロの施術を行う。一児の父。