肩拘縮の戻りは胸椎を動かして解決! | 日本オランダ徒手療法協会    

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肩拘縮の戻りは胸椎を動かして解決!

2020.06.10

from 黒田雄太  @自宅デスクより

 

2020年もあっという間に半分に差し掛かろうとしています。

 

本当であれば今頃は”東京オリンピック2020″で話題は持ちきりだったはず。

 

残念ではありますが、来年の開催に期待したいです。

 

多分来年になるのもあっという間でしょう。なぜなら歳を取れば、取るほど時間の経過をとても早く感じるからです。

 

小学生の頃は夏休みは永遠にあるような感覚だったのに、今はあっという間に1日が過ぎ、1週間が過ぎ、1ヶ月が過ぎ…。

 

うかうかしているといつかやろうと思っていたことをずっと先延ばしにしてしまい、1年が過ぎるなんてことも多いですよね?

 

だから、毎年元旦に同じ目標を立ててしまうのか(苦笑)

 

時間だけは誰でも同じように平等に与えられているので、一瞬一瞬を大切にしたいですよね。

 

そう、それは楽しいことだけでなく、失敗した、苦い思いをした出来事もです。

 

最近メルマガで度々失敗談を書くことが多いですが、今日もそれです(汗)

 

重度の拘縮肩の女性

 

今回の患者さんは40代の女性です。

 

右肩痛と重度の拘縮。

 

どれくらい重度かというと、

 

屈曲60度、外転40度、結髪動作×、結滞動作は骨盤に手を回せるかどうかという状態(汗)

 

よくこんな状態になるまで我慢されたなぁと思いました(苦笑)

 

肩痛もどこが痛いのかもはっきりわからず、肩全体がとにかく痛い!

 

触診してもとにかく肩全体が硬い!

 

ということで、肩周りの全ての筋肉を対象にリリースを行います。

 

三角筋、腱板筋、大胸筋、広背筋…

 

肩周りだけでなく、肩甲骨周囲筋も硬くなっており、動きも悪くなっていたので肩甲骨のモビライゼーションも行いました。

 

初回の治療だったので、治療時間は10分ぐらいしかありませんでしたが、とにかく肩周りをリリースすると、少しだけ可動域が上がりました。

 

特に一番困っていた結滞動作の可動域が上がり、患者さんもはじめの暗い顔から笑顔になってくれました。

 

重度の拘縮だったので明日も予約を入れその日は終了。

 

事件は翌日の治療時に起こりました。

 

予約を待っているその人はとても不機嫌そうで、僕を睨み付けるような鋭い表情をしていたんです。

 

不機嫌になっていたその理由は昨日少し良くなった肩の動きが「完全に戻ってしまった」こと。

 

そのまま患者さんは良くなっていくことを期待していたでしょうし、戻るなんて聞いてない!という表情でした。

 

この日の治療を最後にこの患者さんは来なくなりました…。

 

僕のケースは特殊だとしても肩拘縮の治療はこのようにほとんど多少なりと戻りが生じます。

 

なので、痛みをその場でとるという即時効果よりも、戻りがあることを覚悟しながら地道に治療を進める必要があるんです。

 

では、肩拘縮の治療を行う時にどのようなプランを立てると上手くいくのでしょうか?

 

肩拘縮の治療は長期戦!

 

拘縮治療を行う時には絶対に「ホームワーク」は不可欠です!

 

なので、施術+ホームワークという2つのことを同時に行いながら治療を進めます。

 

ですが、さらにホークワークもただ患者さんに家で運動をしてもらうのではなく僕は2つの目的を持たせています。

 

目的の1つ目は施術でアップした可動域を維持するためのホームワーク。

 

施術によって硬かった筋肉やその他の軟部組織の柔軟性は高まります。その結果可動域が上がるのですが、それをキープするのが目的です。

 

肩であれば大胸筋や広背筋のストレッチをやったり、可動域が上がった屈曲や外転、外旋などの動きをやってもらいます。

 

これを行うことによってある程度の可動域は維持されます。

 

ですが、肩の拘縮は長期の経過を辿っているので、”ある機能”が低下していることがほとんどです。

 

その機能とは「自律神経機能」!これが戻りの原因のひとつです。

 

自律神経機能が低下していると、肩周りの循環が悪くなるので施術やストレッチで柔軟性が改善しても、すぐに戻ってしまうのです。

 

では、自律神経機能を回復させ、肩周りの循環を良くするにはどこを刺激したらよいのでしょうか?

 

その答えは『胸椎』なんです!

 

胸椎には交感神経節があり、内臓含め支配していますが、胸椎の自律神経は上肢への血流コントロールもしているんです。

 

肩の痛みがある人は胸椎が硬いことが多くありませんか?

 

それはもちろん猫背などの元々の姿勢の影響もありますが、肩の痛みが長く続いた結果、交感神経節がある胸椎に反応が出てしまうためなんです。

 

長々となりましたが、その硬くなった胸椎を動かしてあげると自律神経に刺激が入り、結果として肩周りの循環が良くなります。

 

つまり、戻りが生じにくくなるということです。

 

肩の拘縮では肩周りのストレッチに加えて、自律神経を刺激する胸椎の運動が必須のプログラムです。

 

もし肩拘縮の戻りに悩んでいるのであれば、胸椎の運動をホームワークで入れてみてください!

 

即時的な効果はありませんが、長期的に取り組むことで戻りも少なくなっていきますよ!

 

【グッバイ!腰痛!】そんな日がいつか来ますように

 

P.S

僕の今年の目標は思い立ったらすぐに行動を起こすこと!口で言うのは簡単ですが、実際には結構苦戦しています(涙)


この記事を書いた人

黒田雄太

黒田雄太

長崎県在住の理学療法士。【JADMT公認】オランダ準徒手療法士。基礎コース・福岡校アシスタント担当。Nagasaki Orthopaedic & Sports Physical Therapy(NOSPT) 役員。総合病院、整形外科クリニック、デイケア、特別養護老人ホームを経験。 自身の“辛い腰痛”の経験から、「世の中の腰痛で苦しむ方を助けたい」という使命を持つ。 一時的に自覚症状を解消するだけの対処療法ではなく、腰痛の患者様を「施術」から「トレーニング」までトータルにサポートすることを信条としている。一児の父。