"力の抜けない肩疾患"の対処法 | 日本オランダ徒手療法協会    

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”力の抜けない肩疾患”の対処法

2020.04.17

From:長島 将太

 

@自宅のデスクより

 

とうとう4月に突入しましたね。

 

世間はコロナウイルスの影響で不要不急の外出要請が出たり、

都内の方では100人を超える感染者が出たりと

心にゆとりがなくなる情報ばかりですよね。

 

TVからの情報を見聞きしてると、先の見えない状況になると

自然と自分自身も『不安』や『恐怖』を抱いてしまうものだなと実感しています。

 

「自分は感染しないだろうか?」

 

「遠方にいる家族は大丈夫かな?」

 

「感染したらどうなるんだろう?」

 

とにかく色んな考えが頭をよぎってしまい

気分が滅入りそうになるのも無理ありませんよね…

 

ですが、

私はこんな時こそ過剰にアンテナを張らないようにしています。

 

確かに感染症は怖いものですが、『いま私ができる最善策』である予防法を守ることが

自分だけでなく、大事な家族や友人、患者さんを守るための行動だと思っています。

 

そして、

何より医療従事者として患者さんに正しい情報や行動を促せるよう、デマに惑わされない『情報リテラシー(正しい情報を見抜く力)』を高めていかなければなりませんね。

 

さて、

今回は臨床あるある話をしたいと思います。

 

これは未だにあちこちでよく耳にするフレーズです(笑)

 

あなたは治療中に、、、

『力を抜いて下さいね〜』ってフレーズよく使いませんか?

 

患者さんからは『力は抜いてるつもりなんだけど…』とか『力入れてないよ…』と返されるけど、やっぱり力が入っていて思ったようにリラクゼーションが進まない経験ってありませんか?

 

特に肩疾患の患者さんでは、このようなシチュエーションが多々ありますよね

ですが、なぜ力が抜けないのでしょうか?

 

ただ、力が抜けない人だからでしょうか?

それとも別に原因があるとか・・・読み進める前に一度考えてみて下さい。

 

私の失敗談:もみ返し

 

これは以前私がやってしまった失敗談ですが、短絡的なアプローチが招いてしまう一例です。あなたも経験ないでしょうか?

 

『五十肩によくあるガチガチ肩甲骨に対しても、僧帽筋や菱形筋、広背筋マッサージやリリースをするが一向に肩甲骨に手が入らず、肩の挙上制限が解消できない』

 

その結果、、、

緩まない焦りでついついマッサージの力が強くなってしまい

翌日に揉み返しがでて症状が悪化してしまった。

 

このように、

緩めることばかりを考えて治療してしまうと『強引な治療』につながりやすく

良い結果に直結しづらいものです。

 

では、どうすれば結果に繋がるのか?

それは、『力が抜けない原因』を知ることです。

 

力が抜けない原因とは?

 

力が入る/入ってしまう要因は複数ありますが、

その代表例として以下の事が考えられます。

 

・痛みで力が抜けない

 

・怖さで力が抜けない( ≒ 痛みとの関連性も)

 

・長期間、力が入っており筋肉の柔軟性が損なわれている

 

・筋/腱紡錘のセンサーが過敏になっていて力が抜けない

 

・関節の法則が崩れている…

 

・交感神経優位な状態になっている

 

これだけ『力が抜けない要因』があるにも関わらず、、、

 

『力が抜けない』→『筋緊張が高い』→『筋肉を緩めないと!』と短絡的な思考で治療をしては結果が出ないのは、至極当然な結果だったのです。

 

このように、

患者さんの置かれている状況によって『抜けない原因』は様々です。

 

臨床で常に結果を出していくには『A=B』のような短絡的な発想ではなく、『なぜその状態なのか?』を考えて、治療アプローチを選択していかなければなりません。

 

一方で、

原因を考えられたとしても、その原因を解消できる『テクニック』を持っていなければ机上の空論家になってしまいます。

 

臨床力=『考える能力』×『考えを実行できる能力』

 

どちらかに偏っていると感じた方は、

一度リバランスしてみてはいかがでしょうか?

 

次回は『力が抜けない要因』である、、

『筋/腱紡錘のセンサーが過敏』をテーマにしたいと思います。

 

PS

世の中がギスギスしやすいこんな時だからこそ、肩の力を抜いて『今できること』を当たり前に実践することが大事だと思います。『心理的ストレス』も肩こりの要因ですので要注意ですよ!


この記事を書いた人

長島 将太

長島 将太

理学療法士。JADMT認定 徒手療法士。プロの選手からインカレ・インターハイ選手など数多くトップアスリートを診てきている。また、オランダ徒手療法ではチーフ講師として本物の医療を伝えるために後進の育成にも余念のない。サーフィンをこよなく愛する2児の父。