日本オランダ徒手療法協会    

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肩痛を治すには関節スペースを作れ!

2020.03.13

from 黒田雄太  @自宅デスクより

 

「灯台下暗し」

 

このことわざを知らない人はいないと思います。

 

日曜は娘と二人で過ごすことが多い僕。

 

最近の日曜朝の娘のルーティンは、

 

プリキュアからの仮面ライダーで戦隊特撮ヒーローという90分のテレビ鑑賞です(苦笑)

 

2月にはプリキュアが終わったと思ったら、またプリキュアがはじまるし(笑)

 

そんなある日曜日娘がこんなことを言いました。

 

「パパー、プリキュアのやつは?」

 

プリキュアのやつとはなんか変身するときに使う棒みたいなものです。

 

僕にはその程度の説明しか出来ないぐらい分かりません(笑)

 

「無くなったの?」と聞くと、

 

「そうみたい…」

 

大捜索が始まります!!

 

キッチンやトイレやお風呂、至る所を探すも無い!

 

そうこうしていると…

 

「えへっ、あったぁ〜」と娘が少し照れながら言いました。

 

どこにあったのかというと、娘のお尻の下でした(苦笑)

 

テレビを布団の上でみていて、正確にはその布団の下ですね。

 

こんなことが日常茶飯事の黒田家の日曜日です(汗)

 

灯台下暗しっていうのは「人は身近なことには案外気づかない」という意味ですが、これは臨床にもよく当てはまります。

 

今日は肩の痛みの話なんですが、痛みの原因を肩甲骨とか脊柱とか肩から離れた部位だと思ってしまいませんか?

 

それをやって失敗してしまった患者さんがいたのでそのことをあなたともシェアしますね!

 

猫背で肩が痛いのは仕方ない?

 

今回の患者さんは100歳手前のおばあちゃん。

 

右肩の痛みがあります。

 

痛みの部位は肩峰下のあたりです。腕を挙上したり、捻ったりしたら痛みが出ます。

 

部位的に問題となっている組織は棘上筋腱や滑液包だと予想しました。

 

この方が今一番不便に思っているのは洋服を着る動作です。

 

誰かに手伝ってもらうのがとても申し訳なく思っており、自分で出来るようになりたい…それが希望でした。

 

もう100歳近くなので、肩周りや上腕部の筋肉は萎縮しており、棘上筋や棘下筋などの腱板筋も萎縮が著明です。

 

挙上の可動域も100度前後。

 

猫背も強くさらに、側弯もあります。

 

「こりゃ、結構厳しいなぁ…」

 

おそらく、この方の右肩の痛みを治らなくしている原因は猫背や側弯からくる肩甲骨や脊柱の硬さであることは明らかでした。

 

もう100歳近くなので、脊柱の矯正は難しい…。

 

なので、動く範囲で肩甲骨周りをしっかりと緩めていくしかない!

 

そう思って治療を開始したんです。

 

予想通り肩甲骨周りの筋肉はかなりガチガチでした。

 

ですが、治療を重ねていくごとに肩甲骨周りの筋肉は緩み肩甲骨もしっかりと動くようになってきました。

 

これで痛みも軽くなっていくはず!そう思っていたんですが…

 

「あれ、おかしいなぁ…」

 

肩甲骨は動くようになったのに、痛みが減らない(汗)

 

僕の予想は脆くも崩れてしまいました(涙)

 

僕はこの患者さんの猫背や側弯の姿勢から痛みが治らない原因は肩甲骨や脊柱の影響だと思い込んでしまっていたんです。

 

実は原因は思わぬところにあったんです。

 

原因は肩関節そのものにあった!

 

もちろん痛みを出している棘上筋腱や肩峰下滑液包ではありません。

 

そこに痛みが出るのはあくまで「結果」なので、そうなる「原因」が必ずあります。

 

これら棘上筋腱や肩峰下滑液包などの組織は肩関節が圧迫されたり、挟み込んだりすることで痛みが出ます。

 

つまり、関節の”転がり”と”滑り”の動きが出来ていないときです。

 

ここまで来るとあなたはピンときているかもしれませんが、この方は肩関節の「関節の遊び」が極端に狭くなっていたんです。

 

具体的にいうと、烏口肩峰靭帯や大胸筋の裏側と上腕骨が癒着していて、上腕骨頭が前上方に偏位したまま動いていませんでした。

 

なので、どんなに肩甲骨を動かしても肩の痛みはとれなかったんです。

 

その後の治療では癒着している上腕骨と烏口肩峰靭帯や大胸筋の裏側をリリースしたり、腋窩周囲の筋腱や関節包のリリース・ストレッチなどを行いました。

 

これによって関節の遊びが出てきて、痛みが出ていた棘上筋腱や肩峰下滑液包への圧迫が少なくなりました。

 

この治療方針に変えてからこの患者さんの右肩痛は軽減していったんです。

 

「痛みが出ている部位に原因はない!」

 

昨今そのようなことがよく言われます。

 

もちろん痛みが出ている組織は原因ではありませんが、今回のように局所の関節が問題となっていることもあります。

 

痛みがとれないとその原因を局所からどんどん離れたところに探しに行ってしまいますが、実は本当の原因はすぐそばにあるのかもしれませんね。

 

【グッバイ!腰痛!】そんな日がいつか来ますように

 

P.S

こんな感じなんで無くなったと思って新しく買ったら、見つかるんですよね〜。おかげで2つあるものがいっぱいあります(笑)


この記事を書いた人

黒田雄太

黒田雄太

長崎県在住の理学療法士。【JADMT公認】オランダ準徒手療法士。基礎コース・福岡校アシスタント担当。Nagasaki Orthopaedic & Sports Physical Therapy(NOSPT) 役員。総合病院、整形外科クリニック、デイケア、特別養護老人ホームを経験。 自身の“辛い腰痛”の経験から、「世の中の腰痛で苦しむ方を助けたい」という使命を持つ。 一時的に自覚症状を解消するだけの対処療法ではなく、腰痛の患者様を「施術」から「トレーニング」までトータルにサポートすることを信条としている。一児の父。

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