日本オランダ徒手療法協会    

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鼠蹊部痛の原因は外旋筋の使い過ぎ

2020.02.11

from 杉山貴規 広尾オフィス

 

まだ、このルール使っていますか?

 

そう、食べ物を落として、3秒いないなら食べてOK!

 

『3秒ルール』ってやつです。

 

以前、子供と出かけているときに、公園でお菓子を食べていたんですよ。

 

そんなとき、地面に落ちた食べ物を拾って

 

「3秒以内なら大丈夫!1、2、3、あぶね〜」

 

(パクっ)

 

「汚いからやめなさい」ってな感じで注意をしたんです。

 

でも、真剣に怒れなかったんです。

 

それは自分も同じようなことを小学校時代にやっていたから。

 

これって、一体どこから広まったんでしょうね。

 

しかも、3秒ルールって本当に大丈夫なのでしょうか?

 

って思っていたら面白い記事を見つけたんです。

 

それは、『3秒ルールは大丈夫か?』

 

もう、ぴったりじゃないですか。

 

実は欧米では3秒ルールってやつはなくて5秒ルールっていうらしいんです。

 

で、これをアメリカの大学で実証実験を行ったんです。

 

その実験方法と結果がこちら

グミやパン、スイカなどを床に落とし、拾うまでの時間を1秒未満から300秒まで4段階で調べると、落ちていた時間が長いほど、多くの菌が食品に移っていました。

ただ、食品の種類や床の材質によっては、落ちていた時間が1秒未満でも、長時間、床に置いた時と同じくらいの菌が付いていました。

 

まー当然の結果なんですが、

 

驚いたのは一瞬でも、長時間でも菌の付着量があまり変わらないこと(笑)

 

実際じゃ〜これで食中毒になったり、下痢を起こすかっていうとそうでもないらしいんですが、、、

 

それでも、菌の種類によってはお腹壊すらしいので、落としたものは食べないことが一番みたいです。

 

ガラリと話が変わって、

 

今回は、股関節の内側が痛い疾患。

 

俗に言う。グロインペイン(鼠蹊部通症候群)ってやつです。

 

股関節の内側の痛みを訴える人が多い疾患なんですけど。

この痛みを取るのが難しい。難渋しやすいのが特徴なんですが、

早期の痛みであればあるところを緩めて、ストレッチするだけで痛みが取れちゃうんです。

 

って言う話を今回したいと思います。

 

股関節の痛いサッカー少年

 

先日、股関節が痛いって言う少年が来たんだよね。

 

痛くなったのは、1週間前のサッカーの試合の後らしい。

 

初めて、股関節が痛くなったから親御さんが心配して病院に受診して、リハビリまでやってもらったらしい。

 

そこでついた診断名がグロインペイン

 

お医者さんからは痛みがなくなるまでは安静にしておいて、週に1回リハビリついでに受診してくださいって言われたんだって。

 

それから、痛みが全然弾かなくて、1週間待たずに受診。

 

ドクターからは

「すぐに良くならないよ」

「リハビリの先生に言われた宿題をしっかりやっていけば大丈夫」

 

って言う感じだったらしい。

 

リハビリでは股関節を痛みのない範囲まで動かして徐々に可動域をあげたり、ももの内側を揉んでもらったりしていたらしい。

 

宿題も痛みのない範囲での開脚とももの内側をテニスボールでマッサージをしっかりやっていたとのこと。

 

それでも全く変化がなかった。

 

で、今回自分のところに来たんだ。

 

もう、すごく不安そうな顔で、ここでも良くならななかったらどうしようって顔をしていて。

 

まっ、いきなり施術はしないんで、

 

コミュニケーションをとりながらいつも通り問診から。

 

  • 痛みは鼠蹊部(ももの付け根って感じ)
  • 痛みの部位はピンポイント
  • 歩行耳痛はなし
  • 直線のランニングも痛みなし
  • 内側外側にステップを踏むと痛い
  • シュートを打つと痛い
  • インサイドキックはそこまで痛いくない
  • 生活上での痛みは全くない
  • 練習後は痛みが30分くらい続くが、その後は痛くなくなる
  • 睡眠、食事、お通じは良好
  • 今まで、怪我はしたことがなく今回が初めて

 

この時点でなるほどねって感じ。

 

これは急性期の局所痛って思ったんだよね。

 

しかも、この痛みはおそらく関節の狭窄によって、痛みを誘発しているもの考えたんだ。

 

もし筋肉や皮膚の痛みであれば自動運動で痛みが生じ、他動時には痛みが出ない。

 

関節での中で何かしら起こっているのであれば、自動・他動時に関節の中で何かに当たって痛みが起こる。今回はそんな感じだったんだ。

 

サッカーっていう競技

 

じゃ~なんで内側が痛くなるのか?

 

それにはサッカー特有の競技特性にある。

 

サッカー選手を見ると多くの選手の太ももは大きく肥大している。それは、ディフェンスの時や走り出すときのパワーポジションを多く取ることだ。

 

また、サッカーはボールを蹴るという動作を頻回にやる。

 

そしてパスをつなぐサッカー主流で正確に味方にパスを出す。

パスをしたすぐにスプリント。

 

パスをカットされたらすぐにスプリントしてパワーポジションを取る。

 

なんとなくサッカーっていうとシュートシーンを思い出すが、キックの多くがインサイドキック。

 

足の内側でボールを蹴る動作。

 

その時に股を開くような形をとる。つまり、股関節外旋位だ。

 

パワーポジションも同じだ股関節を屈曲外旋させる。

 

つまり、股関節外旋筋を多く使う。

 

そうなると、大腿骨の骨頭は臼蓋の強く押し付けられる。

 

そこで、摩擦が起きたり、ぶつかることで痛みが生じるって感じ。

 

多くの先生方は痛いの箇所にアプローチすることが多いけど、

この場合いくら股関節内転筋や股関節の可動域を高めても痛みは残ってしまうんだよね。

 

だから、この場合は股関節外旋筋をアプローチするんだ。

 

理由はただ一つ。

 

上記に挙げたサッカー動作のオーバーワークとケア不足から起こった痛みなんだよね。

 

だから、この部分にアプローチすることで大腿骨骨頭のいちが正常に戻り臼蓋部分に骨頭を押し付けなくなる。

 

この少年にも上記の筋肉アプローチして継続的に同じところのケアをするように指示したんだ。

 

すると最初の施術で痛みは消失。

その後はケアをし続けて痛みは全くなくなり、楽しくサッカーをやっている。

 

このように、痛みの部位が一体なんで起こっているのかを徒手的な評価を行う前に問診から見つけ出すことが重要なんだよね。

 

そして、多くの急性期の鼠蹊部痛は股関節外旋筋を緩めることで快感することが多いんだ。

 

もし、これで長引く場合は関節唇損傷などの可能性もあるんで、そこは注意深く行なってください。

 

P.S.

小学校時代このルールがやっぱりあって、

友達がどんどんこれを伸ばして笑ってやってた。

最長30秒ルールを適応してる奴もいたっけ(笑笑)


この記事を書いた人

杉山 貴規

杉山貴規

理学療法士。【JADMT公認】オランダ徒手療法士。整形外科、訪問リハを経験。10代のスポーツ選手の施術が得意。Jリーグ相模原U-18トレーナー担当。海外も含め、年間70回以上の試合帯同もこなす一児の父。

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