日本オランダ徒手療法協会    

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大腿骨頸部骨折後の歩行困難の原因はCRPS

2020.01.03

from 杉山貴規 都内スタバ

 

最近はカフェで多くの時間を過ごしています。

 

仕事の合間に、カフェに行って別の仕事をガッツリ

 

時間を見ると4時間5時間当たり前の時がザラじゃないんですが、

 

今これを書いているのもその一部

 

カフェにいるといろんな人に会うわけで、とりわけ高齢者の人が多い

 

そんなカフェで、こないだあったのが、店員を怒鳴りつける客

 

お客さん(客)「あなたねぇ〜、一体どういうこと?」

 

客「食後に、コーヒー持ってくるって頼んでおいて、10分も過ぎてるじゃない!」

 

スタッフ(ス)「申し訳ございません。今用意しているところでして…」

 

客「どうせ、準備してなかったんでしょ!」

 

フットサルコート、テニスコート一面ほどの店内に怒号が。。。

 

まぁ〜何もそこまで怒ることはないのにって思うんですが。

 

いい年してって思ったんですよ。

 

その時までは。

 

でも、よくよく考えると

 

お客さんにとってはその時間の感覚が人と違うこともある。

 

30分待てることのできる人がいれば、30分待てる人もいるし、1時間待てる人もいるかもしれない。

 

実はある番組でこの待てる時間は人によってどのくらいあるのかを実験したテレビがあった。

 

それは某芸人にスタッフが「お呼びしますので、少しお待ちになってください」というこの一言でどれだけ待てるのか?

 

先ほどのように少しで痺れを切らせて出てきた人もいれば、数時間待って出てきた人もいる。

 

で、その中ですごい結果が出た。

 

『6時間39分』

 

これってすごいですよね。

自分なら、ちょっと待っててくださいでおそらく30分も待てないと思う。

 

そのくらい、人によって時間の概念が違うってことなんだよね。

 

さて、今回は痛みに関してお話ししたいと思うんですが、

 

痛みの感じ方も、人によって違うと思うんです。

 

ちょっとした痛みのはずなのに大げさに言ったり、痛いはずなのに痛くないと言ったりと様々じゃないでしょうか?

 

その痛みの違いで苦労した話をしたいと思います。

 

大腿骨頸部骨折骨頭全置換術の痛み

 

以前勤めていたところで、こんな患者さんに出会って、

 

その患者さんって

大腿骨を折って全置換術をした方なんだ。

 

全置換術の患者さんは自分は数多く経験している。

 

しかし、今回の患者さんは少し様子が違う。

 

僕のところに来た時には術後6ヶ月以上経過した時に出会った。

 

その足取りは重く、歩くのもままならず、歩けたとしても何か捕まって2mほどの距離を5分以上かかる。

 

また、椅子に座る時やベッドに寝るときは置換術をやった側の臀部を手で思っ切り掴んで動作する。

 

しかも、痛みが常になる状態。

 

動かしても、触っても何ししても、

 

帰ってくる言葉は

 

「痛いです」

 

なんだ???

 

こんな状態でなぜ退院させたんだ?

 

スタッフに話を聞くと、病院から早くに退院したかったらしく、主治医にはもちろんリハビリの先生にも痛みの訴えをしなかったらしい。

 

実際、入院していた病院の報告書を読むと、痛みの訴えは数日間だけ、リハビリも真面目に取り組んで一人で歩けるまでになったと書いてあった。

 

しかし、目の前にいる患者さんはその報告書とは全くの別人

 

とは言っても、その報告書とは違う人を受け入れ

 

『今』の状態を素の状態で見て判断するしかない

 

不動が痛みを慢性化させる

まずは、問診や様々な情報のリサーチ

 

問題点は何と言っても『痛み』

 

この痛みをどうにかしない限り施術はもちろんこと動作練習や歩行練習もままならない

 

そこで痛みのリサーチを兼ねて、患者さんの触診同時に実施した結果

 

・常に痛い

・何をしても痛い(立ち座り、歩行、寝返りなど)

・触っても痛い(皮膚)

・押しても痛い

・手術部に熱感・腫脹・発赤はない

・痛みがあるから車椅子で移動

 

なるほど、

 

こうなってくると、明らかに運動不足になっており、股関節の循環が悪く痛みを助長させている可能性が高いって考えた。

 

また、痛みの範囲も広いので関連痛の可能性も探りながら施術を行った。

 

しかし、先も言ったけど、何をしても痛い状態

 

だから、

・股関節の可動域練習

・臀部・大腿部周辺の筋膜リリース

 

股関節周りの施術をしようにもできない状態。

 

そこで、皮膚リリースを行おうとしたんだけど、それでも痛い状態

 

これはもう、関連痛の可能性が強い

 

腰椎の3、4、5番の椎体の理解をして自律神経にアプローチをしたんだ。

 

すると痛みが少し軽くなったんだけど、

 

先の訴えはさほど変わらない状態だった。

 

一体これは?

 

何かないかと、スタッフさんに生活面の状態を確認したんだ。

 

なんでもよかった。

 

そこで、自律神経に関わる問診をしたらあることでハッとさせられた

 

痛みの原因はCRPS

 

それは、

 

・便通が悪く

・睡眠時間も極端に短く睡眠薬を飲んでもすぐに起きてしまう

・生理不順もあり

・痛みを常に感じている

 

など

 

これで自律神経に問題があると確信したんだ。

 

そして、これがCRPSの可能性がかなり大きい

 

簡単に

CRPSとは

複合性局所疼痛症候群は、焼けるような痛みまたはうずくような痛みの持続に加え、痛みと同じ部位にある種の異常を伴うことが特徴。この異常としては、発汗の増加または減少、むくみ、皮膚の色の変化、皮膚の損傷、脱毛、爪の割れや肥厚、筋萎縮と筋力低下、骨量の減少などがある。

 

全てに当てはまっていなくとも、この可能性がかなり高い。

 

なぜなら、入院していた施設で痛みを我慢してリハビリを続け、交感神経が常に優位の状態が続き、痛みを我慢することにより、筋力はつかない状態が続く。

 

それは、悪循環のオンパレード

 

だからこの交感神経優位の状態を改善することが重要と考えたんだ。

 

そこで、交代浴を実施を提案。

 

しかし、物理療法の種類がなく、股関節を温めるものが全くない状態。そこでスタッフに事情を説明して、入浴時にできないかと相談をしたんだけど、そこでも施設面の状態と患者さん一人にそこまで時間が避けないという話が施設とスタッフ側からかえってきた。

 

何もできない。

 

そこで再びある提案をした。

 

それは、再入院させて、CRPSの治療と運動療法をしっかりやってもらうようにしたんだよね。

 

なぜなら、自分が関われる時間は週に2回程度、それ以外はリハビリはない。しかも、施設のマンパワーも限られて難しい状態。

 

だから、その患者さんのためを思い、思い切って転院するようにしたんだよね。

 

それからしばらくして、その患者さんは再入院をし、再び元気に施設に復帰したんだ。

 

以前より痛みは引き、歩行速度も上がったんだよね。

 

ここで重要なのは、CRPSにどのように気がつくかが重要。

 

そのためには、痛みの種類を知っていると同時に、何が原因でその痛みが出ているのかの幅を作ることが重要なんだよね。

 

もし、目の前に痛みに過敏で、なかなか痛みが取れない患者さんがもしいたら、CRPSを疑ってみるのも一つかもしれない。

 

PS

でも、少しでも余裕を持って生活できれば、そんなに怒ることじゃないよね。って思うが、そこまで今の生活余裕は持ててない(笑)

 

2019年も残りわずか、笑って新年を迎えればと思います(笑)


この記事を書いた人

杉山 貴規

杉山貴規

理学療法士。【JADMT公認】オランダ徒手療法士。整形外科、訪問リハを経験。10代のスポーツ選手の施術が得意。Jリーグ相模原U-18トレーナー担当。海外も含め、年間70回以上の試合帯同もこなす一児の父。

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