日本オランダ徒手療法協会    

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動作/姿勢が変わらない理由

2019.10.29

From:長島 将太

 

@赤坂の上島珈琲より

 

 

10月下旬に佐賀の美術館に行った時の話。

 

↑↑↑

さて、皆さんに質問です。

 

 

この二枚…

 

 

『写真』に見えますか?

 

 

それとも

 

 

『絵』に見えますか?



 

なんと、両方とも『絵』なんです!!

 

 

「えぇぇぇぇぇぇぇーーーーーー!!」

 

 

はい。すいません。

小学生並みのボケしか思いつきませんでした(笑)



 

でも、信じられないですよね。

ほぼ写真と言っても過言ではないでしょう

 

 

精密な絵のタッチ…

 

 

繊細な筆遣い…

きめ細かな色使い…

 

 

この絵画は全て『写実』っていう技法で描かれた絵なんですね。



 

そして、今回私が行った佐賀の展覧会のテーマが

 

 

『超写実展!!』

 

 

写実の中でも、よりリアリティのある作品ばかりを集めた展覧会。

 

 

※細かな解説はwikiって下さい。

 検索ワード【スーパーリアリズム】



 

それにしても

いくら見ても

写真にしか見えない(汗)

 

 

あまりの絵の精巧さに

 

 

何度も近づいて凝視したり…遠くから俯瞰して見たり…

 

 

確かに近づいて見ると絵なんですが

全体を俯瞰して見るとやっぱり写真なんですね〜



 

一枚一枚見る度に

 

 

『何度も近づいて凝視したり…遠くから俯瞰して見たり…』

 

 

同じ行動を繰り返してる私。



 

ふと、私の行動を見ていた職場の同僚が

 

 

『長島さんの行動…まるで治療の時みたいですね(笑)』って言うんです。

 

 

自分では気付かない内に、普段のクセが出てしまってたようです(汗)



 

このように思わず職業病が出てしまう時ってありますよね?

 

 

「前を歩いているヒトの歩き方が気になって分析してしまう」

 

「電車の目の前に座っているヒトの姿勢を観察してしまう」

 

「居酒屋の豚足で解剖学を語ってしまう…俺だけ(笑)?」

 

 

ただ、この職業病も笑える話ならいいのですが。

 

 

気付かない内に『同じ視点』に偏って治療をしてしまう

悪いクセになってしまうと中々その考えから抜け出せなくなります。



 

今回は、『動作分析ばかりに囚われてしまった結果』についての話。

 

運動を修正できない前十字靭帯損傷患者

 

私の駆け出しの頃、アスリートのリハビリで

ずっとこんな悩みを抱えていた。

 

 

「スクワットを指導するが、なかなか膝のアラインメント修正ができない」

 

「着地動作で膝が内に入ってしまう…」

 

「サイドステップになると膝がグラつく…」

 

「切り返し動作で、どうしても膝が安定しない…」 

 

 

特にこの患者さんは印象的だった。

 

 

リハビリ開始から早3ヶ月…

 

 

自分でも言うのもなんだが

術後から順調に膝の可動域や筋力も回復していた。

 

 

いろんな動作が許可され、アスレティックリハビリテーション(通称『アスリハ』)もより活発になってくる時期に差し掛かっていた。

 

 

ただ一つの不安要素を残して。

 

 

それは、、、「膝のグラつきが止まらない」



 

前十字靭帯を切ってしまうので有名な『Knee-in(ニーイン)』という

最も避けたい動作なのだが、なかなか上手くいかない。




 

股関節周りの筋力も十分あり

股関節、足関節の可動性も十分ある。

 

 

いわゆるアラインメントに影響を及ぼす運動連鎖で崩れそうな

各関節の問題はほぼ解消されてたんです。

 

 

でも、何故か修正できない…(悩)

 

 

動作指導や私が一緒についてフィードバックしながらだと

修正出来るのに、動作やフィードバックが無くなると戻ってしまう…

 

 

長島

「んーーーなんでかな?」

 

「可動域も、筋力もバッチリなのに何をどうすればいいんだ?」

 

 

実は私は、『動作/動き』を獲得する上で重要な事を見逃していました。

 

 

それは、、、



『患者の感覚』を無視した運動療法   

 

どのタイミング? 

どの関節位置?

体重をどうかければいい?

どこに力が入れば支えれる?   

 

などなど

 

  

 

患者さん自身が正解を分かっていない

体内感覚が乏しい(自分で姿勢コントロールが出来ない)



 

そして、その原因は私の運動療法にありました…

 

 

本来、求めている動作や運動を習得するには

「フィードバック」と「フィードフォワード」の

2つの要素が必要なのですが、私の場合。

 

 

リハビリ中、口頭や鏡をみながらの修正など

フィードバック主体の動作練習になってしまっていたのです。

 

 

この事は頭ではわかっていたのですが

実際偏った運動療法を指導していた為

上手く動作パターンを身に付けれなかったのです。

 

 

 

そこで、運動療法を以下のようなプランへ変更しました。

 

 

・鏡で修正した後に、鏡を外し患者自身の感覚を中心に

 姿勢をコントロールしてもらう事

 

 

・偏っていた主働筋や拮抗筋の収縮タイミングを触診して

 フィードバックし、本人の感覚が掴めたらハンズオフし

 自己修正してもらう事

 

 

・動作を携帯で撮り、患者自身の感覚とのすり合わせを行う



 

これら全て『患者自身で修正能力を身につける』です。

 

 

このようにフィードバックとフィードフォワードを使い分けながら

運動療法を組み換える事で、徐々に患者さんは自己修正&調整が

出来るようになり、動作中の誤ったパターンを修正する事ができたのです。

 

 

 

今回の私のように『動作の獲得』で上手くいかない患者さんで

悩んでいる方は一度、自分の『運動療法』を見直してみては如何でしょうか?

 

 

もしかすると、いつの間にか偏った視点や指導に

陥っているかもしれません。

 

PS

作品を観覧していると目の前にまさかの担当患者さんが!

 

 

「えぇぇぇぇぇぇぇーーーーーー!!」と思ったらリアルな写実でした…

 

 

そして、売店似て思わずその作品のポストカードを手にした私。

しっかり購入させて頂きました(笑)


この記事を書いた人

長島 将太

長島 将太

理学療法士。JADMT認定 徒手療法士。プロの選手からインカレ・インターハイ選手など数多くトップアスリートを診てきている。また、オランダ徒手療法ではチーフ講師として本物の医療を伝えるために後進の育成にも余念のない。サーフィンをこよなく愛する2児の父。

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