日本オランダ徒手療法協会    

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”筋トレ”じゃない! ”腱トレ”だ!!

2019.10.03

From:長島 将太

 

@姪浜のスタバより

 

 

 

仕事が終わりかけの夕方。

 

 

 

チラッとスマホを見ると

画面には超ド級の衝撃ニュースが流れていた。

 

 

 

『日本、アイルランド相手に大金星!!!!』

 

 

 

鳥肌が立った…

 

 

 

『2015年の南アフリカ戦の再現じゃないか(泣)』

 

 

 

だからスポーツは面白い。

 

 

 

巷でいう”ジャイアントキリング(番狂わせ)”ってやつだ。

”奇跡が起きたーー!!”なんていう人もいる。

 

 

 

でも、この言葉ってあまり使いたくない。

 

 

 

だって、この言葉って、、

 

 

 

戦力や過去の実績で上回る相手に対して

 格下と見なされる側が事前の予想を覆して勝利することを指す言葉” だから。

 

 

 

戦ってもないのに、戦う前から勝てない相手と思うのは失礼だと思うんですよね。

  

 

諦められているような感じ。

 

 

 

だから、あの福岡堅樹選手のツイートは凄く共感できた。

 

 

 

『奇跡なんかじゃない!!』の一言。

 

 

 

日頃の練習の一つ一つ。

徹底的に練られたゲームプラン。

選手たちの勝ちへの拘り。

 

 

 

全てが繋がった結果。

奇跡でも、偶然でもなく、必然だった勝利。

 

 

 

これは、治療においても同じだと思う。

 

 

 

『結果を出す』為には、偶然も奇跡もない。

 

 

 

いきなり評価から治療ではなく、綿密な情報収集から仮説を立て

評価をし、実践して、結果をみて、修正する、、、当たり前だが案外難しい。

 

 

 

さて、今回紹介するのは、、、

 

 

中々走り出せないアキレス腱断裂患者

 

40代男性のアキレス腱断裂術後の患者さんの話。

 

 

 

とあるスタッフから、こんな相談を受けた。

  

 

『ジョギング時や、歩いている時になかなか蹴り出せない』

 

『筋トレで筋力は少しずつ改善してるはずなのに…』

 

『足底板もしてるんですけど…』

 

 

 

その方は、術後4ヶ月半を経過していた時だった。

 

 

 

この時期だと、ほとんどの病院でジョギングやジャンプ動作が

許可されている時期で患者さんはだんだんと運動負荷、活動量

とも上がってくる頃だ。

 

 

 

実は後輩のような悩みは意外と多い。

 

 

 

『ちゃんと筋トレしてるのに、力が出ない』

『バネのような使い方が出来ない』

 

 

 

実はその原因の一つに

『腱組織特有のトレーニングの視点が足りていない』と思っているんです。。



筋トレだけでは、不十分?

 

その後も色々と後輩に質問してみた。

 

 

 

長島『アキレス腱の柔軟性とか、滑走はいいの?』

 

後輩『はい!大丈夫です!』



長島『筋力はどう?』

 

後輩『はい!ある程度踵も上がるようになってきました!』

  『筋力もだいぶ回復してきてます!』



長島『どんな収縮パターンでトレーニングさせた?』

 

後輩『はい? 、、、、収縮パターンですか(汗)?』

  『それって、どう言うことですか?』



長島『ジャンプやジョギングに耐えれる”腱”の抵抗力はある?』

 

後輩『!?!?!??……う〜ん』

 

 

※ いきなり負荷をかけては再断裂が起きますので、アキレス腱が耐えれる力(=抵抗力)   を見極めながらって意味です。


 

 

 

このように、運動療法をしていく中で

鍛えたい部分の収縮パターン(いわゆる求心生、等尺性、遠心生)

考えてトレーニングさせてる場面って意外と少ないんですよね。

 

 

 

特に腱組織は、『バネ』が重要なのでバネトレーニングもやっていかないと

筋トレだけでは動作まで反映されないんです。

 

 

 

腱がトレーニングされる事で”バネ(弾性)力”が上がり

着地時の衝撃を『グッ』と吸収し力を貯めて、『バイーン』っと力を解放する。

 

 

 

今回の患者さんは、機能解剖視点や運動連鎖視点ではなく

トレーニング視点が不足していた結果だったのです。

 

”腱トレ”の重要性

 

そこで、後輩には以下のようなアドバイスをしました。

 

 

 

  • 衝撃を吸収するトレーニングを運動に組み込むこと(例えば、着地動作)
  • 溜めた力を、『バイーン』っと力を解放する練習をすること(例えば、片足ケンケン)
  • バネ力を高めるよう、抵抗力を見ながら段階的に負荷量を調整する事

 

 

 

とは言うものの、すぐには運動療法を組めないので

まずは『カーフレイズのやり方を工夫すること』を勧めました。

 

 

 

具体的には、、、

  • 背屈位からのカーフレイズを実施すること
  • その時に、1cm、2cm、4cmのように段階設定をすること
  • 運動中に痛みがない設定負荷(繰り返しても痛みがない)
  • バネ力を鍛える為に、運動のさせ方に注意をすること(運動スピードは跳ねるような感覚で)

 

 

 

運動療法は『どのような意図で』『どのくらい』『何をやらせるか』

そして、その判断基準で結果は変わってきます。

 

 

 

もし、運動療法で迷われている方は今回の内容を参考に

これまでの運動療法を見直してみては如何でしょうか。

 

PS

興奮冷めやらない中、スタッフとラグビー談義をしていると

スマホに1件の通知が届いた…

 

 

 

現地のエコパスタジアムで『勝ったぞーー!!』と叫んでいる

ラグビー好きのうちの医師だった(笑)


この記事を書いた人

長島 将太

長島 将太

理学療法士。JADMT認定 徒手療法士。プロの選手からインカレ・インターハイ選手など数多くトップアスリートを診てきている。また、オランダ徒手療法ではチーフ講師として本物の医療を伝えるために後進の育成にも余念のない。サーフィンをこよなく愛する2児の父。

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