日本オランダ徒手療法協会    

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肩挙上時痛の意外な原因

2019.09.10

from 黒田雄太  自宅デスクより

 

僕には2歳半の娘がいるんですけどって、多分もう知っていると思いますが(笑)

 

これくらいの子供ってご飯の時大変ですよね!何が大変かって。

 

とにかく色んな食べ物を混ぜたがる!!!

 

もうやめてくれ〜って思うんですけどね(涙)

 

うちの娘はそうめんが好きなんですけど、一緒に食べていたコーンスープに投入(苦笑)

 

まぁ、これはまだマシでしょう(汗)

 

他にもここでは書けないような食べ物や飲み物をミックスしてしまいます(笑)

 

ただ、混ぜたらとてもじゃないけど食べれなさそうなものが意外と美味しい時がありますよね。

 

昔そういうのが一時期流行ったんですけど、

 

・プリン + 醤油 = ウニ

・みかん + 醤油 = いくら

・バニラアイス + 醤油 = みたらし団子

 

って、醤油は万能なのか!と思うぐらい醤油は色んなものを味変させるようです(笑)

 

まぁ、僕はあえてそんな組み合わせにチャレンジはしないですけどね(苦笑)

 

という感じで、世の中には予想と反して「意外なこと」が結構あります。

 

つい先日僕が肩の痛みがある患者さんを診ていたんですけど、なかなか上手くいかなかったんです。

 

でも、色々と探ってみると「意外な所」に原因があったんです。

 

今回はそんなケースを紹介させてもらおうと思います。

 

上手くいかない肩の治療

 

左肩痛がある女性。

 

特に肩を挙上すると痛みがあるとのこと。

 

痛みの部位は腋窩付近でピンポイントの痛みではなく、やや広範囲の痛み。

 

やや広範囲の痛みの時には「関連痛」っていうのが原因のこともあるんですけど、今回は関連痛ではないと考えました。

 

なぜかと言うと、肩を挙上するという局所の動きと痛みが関連しているからです。

 

なので、痛みを訴えている部位そのものに問題があると考えました。しかも、広範囲の痛みであれば組織損傷も考えにくいので、局所に対しての積極的なアプローチも出来ます。

 

肩を挙上すると腋窩が痛い。

 

となれば、腋窩の何らかの組織には「伸張ストレス」がかかっていますよね!

 

ということは痛みの原因は伸ばされる何かの組織になります。

 

ただ、腋窩周囲にある組織って結構多いんです。

 

なので、ひとつひとつ仮説を立てながら実際にアプローチしてみたんです。

 

広背筋、肩甲下筋、大円筋、前鋸筋、肋間筋、肋骨上の筋膜…にリリースをかけてみました!

 

結構アプローチしました!

 

、、、

 

でも…

 

効果はいまいち(涙)

 

こうなれば、何かが硬いというよりは腱板など肩周囲の筋機能の問題があるのかな?と思いました。

 

仮説の方向性をスイッチしようとしたんです。

 

ただ、一つだけ可能性は少ないだろうとは思っていたんですけど、もしかしたら…という部位があったんです。

 

そして、その「ある部位」を確認してみるとこれがビンゴ!!!

 

実際にそこにアプローチして、再度肩の挙上をしてもらうと痛みはかなり軽減!

 

そこは僕にとっては「意外な部位」だったんです。

 

原因は肋椎関節

 

3番目と4番目あたりの肋椎関節を押してみると著名な圧痛があったんです。

 

痛みの部位は腋窩だったんですが、肩甲骨外側縁よりも少し肋骨よりだったんです。

 

なので、僕も肋間筋や肋骨上の筋膜などにもアプローチしてたんです。

 

でも原因はそこではなくて、痛みを感じている部位とは少し離れた肋椎関節だった。

 

著名に圧痛があったので、圧迫してわざと痛みを出し、その反射で肋椎関節周囲の筋肉を緩めたり、痛みの閾値を上げたりしました。

 

その後にモビライゼーションで動かし、それを圧痛がなくなるまで行ったんです。

 

すると、先ほどの結果のように痛みがかなり軽減した。

 

僕が考察するに肩の挙上には肋骨の開きが必要なんですが、ある一部分の肋椎関節が動かないことで、肋骨の開きが大きいところと小さいところにギャップが出来て余計に引っ張られる部位が出てきた。

 

それが挙上時の腋窩痛みに繋がってしまった。

 

このように考察しました。

 

、、、

 

肩の挙上制限は数多くの原因があります。

 

肩甲上腕関節、肩甲胸郭関節、脊柱や今回のような肋骨を含む胸郭。

 

さらに、可動域制限以外にも腱板機能などの筋機能も関係します。

 

今回この患者さんの治療をしていて僕が大事だと感じたのは、仮説をひとつ立てるたびに、しっかりとその効果を検証するということ。

 

よく臨床でありがちなんですが、複数の部位にアプローチした後に挙上の動きを確認する。

 

このようなやり方だと良くなっても、何が良かったのかが分かりません。

 

しかも、原因はひとつではないと思うので、複数の原因の影響度合いも把握することができませんよね。

 

臨床で結果を出すために必要なことは、それは丁寧な仮説検証作業を行うこと。

 

これが大事だと思います。

 

これを日々の臨床で習慣のようにやっていると必ず治療家として成長できると思います!

 

是非取り組んでみて下さいね〜。

 

【グッバイ!腰痛!】そんな日がいつか来ますように

 

P.S

一度バニラアイスと醤油を混ぜてみたんですけど、確かにみたらし団子っぽい味でしたね!ただ、僕は混ぜるぐらいならみたらし団子そのものを買いますけどね(苦笑)


この記事を書いた人

黒田雄太

黒田雄太

長崎県在住の理学療法士。【JADMT公認】オランダ準徒手療法士。基礎コース・福岡校アシスタント担当。Nagasaki Orthopaedic & Sports Physical Therapy(NOSPT) 役員。総合病院、整形外科クリニック、デイケア、特別養護老人ホームを経験。 自身の“辛い腰痛”の経験から、「世の中の腰痛で苦しむ方を助けたい」という使命を持つ。 一時的に自覚症状を解消するだけの対処療法ではなく、腰痛の患者様を「施術」から「トレーニング」までトータルにサポートすることを信条としている。一児の父。

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