日本オランダ徒手療法協会    

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肩の痛みに隠れた危険なサイン

2019.08.30

from 黒田雄太  自宅デスクより

 

最近僕の家の食卓によく並ぶ献立があります。

 

それは「サラダチキン」。

 

コンビニとかにも結構よく売ってますよね。サラダチキンを食べてる人はだいたい筋トレしている人っていう勝手なイメージが僕にはあるのですが(苦笑)

 

でもやっぱり栄養のバランスが取れていて良いですよ!レタスやきゅうり、トマトなんかの生野菜も入れます!しかもコンビニの奴よりも圧倒的に柔らかくて、美味しい〜。

 

妻に感謝です!!

 

ただ、つい先日いつものように食べていると、

 

妻「今日のはいつもとなんか違わない?」

 

と一言。

 

僕の心の中は”いつもと同じだけどなぁ…”

 

僕「なんか変えたの?」

 

と聞くと、

 

洋風から和風に大きく変わったらしいんです!(驚)。

 

以前はハーブを鶏肉につけていたんですけど、今回はしそをつけたらしい。

 

味音痴の僕には分かりませんでした(汗)。 

 

でも、分からなかったのは味音痴だけが原因ではなかったんですね。

 

何故かというと見た目がほとんど変わらなかったんです。

 

よくよく見るとやっぱりハーブとしそなので全然違いました(苦笑)。

 

よく見れば違いに気づくと思いますが、僕には同じだろうという「思い込み」がありよく見ていなかったんです。

 

なので、実際は違うのに同じだろうという「先入観」や「決めつけ」でものを見てしまったんですね。

 

もし、臨床でこれをやってしまうとかなり厄介なんです。

 

例えば、この痛みの原因はきっと〇〇だ!みたいな感じで。

 

今回は僕が臨床で経験した「思い込み」の怖さをお話をしようと思います。

本当に原因は肩?

 

1 0代後半の男性。介護職員でした。

 

左肩の痛みで来院したんです。

 

問診してみると、

・左の肩甲上部に全体的な痛み

・安静時痛、夜間痛なし

・炎症所見なし

・軽度圧痛あり

・肩の挙上や外転80〜90°付近で痛い(自動・他動ともに)

・首を屈曲、右側屈、右回旋すると痛い

・C3〜5にも圧痛あり

 

という感じでした。

 

安静時痛や夜間痛はなく、炎症の所見もないので、おそらく組織損傷はない事が分かります。

 

次にどのような組織が痛みを出しているのかを考えていきます。

 

肩の挙上で痛みが出ているから、収縮ストレスで筋?

 

でも自動も他動もだからインピンジメントみたいな感じで腱?

 

首の動きは伸張ストレスで筋や筋膜?

 

でも全体的な痛みだから関連痛?
 

こんな感じで複数の仮説が立てられたんですね。

 

ただ、僕はちょっと違和感を感じました。

 

いつもであればある程度それぞれの情報同士が繋がるんですけど、今回はそれがなかったんです。

 

でも組織損傷もないから検査的に治療してみようかなぁと思ったんですね。

 

特に首からの関連痛が濃厚だろうと思っていました。

 

その理由として受傷機転あります。

 

この患者さんの受傷機転はバイクでの単独事故。スリップして体の左側を打ったらしいのです。

 

そして、事故した直後は痛みは全くなくて、翌日に痛みが出てきた。しかも圧痛がC3〜5にもある。

 

なので、バイクで事故を起こして体の左側を打った時に、首も振られてしまって圧痛が出たのではないかと考えました。

 

しかも、事故から1ヶ月も経過していた。

 

このような状態だったので、「首からの関連痛」だと思ったんです。

 

ただ、交通事故後の痛みなので念のため「ある事」を確認してみたんです。

 

すると、僕が全く想像していなかったことが起こってしまったんです。

この痛み…実はレッドフラッグ!

 

僕が確認した「ある事」とは叩打痛。

 

結果は陽性。

 

この患者さん実は肩甲骨骨折だったんです。

 

間一髪のところでレッドフラッグに気づいたんですね。本当に危うく治療を行うところでした。

 

なぜ、交通事故後の痛みなのに叩打痛を確認していなかったかというと、安静時痛や夜間痛、炎症所見などの「組織損傷」が疑われる所見がなかったからです。

 

僕はこれらの情報から組織損傷はないから、骨折もない!と思い込んでいたんです。

 

よくよくきちんと聞いてみると、事故後の翌日に痛みが出たときには安静時痛や夜間痛もあったようなんです。

 

ただ腫れのような炎症所見はほとんどなかったみたいです。

 

結局この患者さんにどんな治療をしたのかというと「安静」です。特別な治療はしていません。

 

治癒期間に近づくにつれて叩打痛の強さは軽減していきました。

 

そして痛みがとれてからは介護職に復帰するために、トレーニングをして終了となりました。

 

、、、

 

今回の患者さんは僕が今まで担当した中で3本の指に入るぐらい、冷えかぶった症例です(大汗)

 

本当に「思い込み」で治療するのは怖いなぁと思いました。

 

そして、わずかな可能性であってもきちんとそれを確認することもとても大事だと感じました。

 

自分への戒めとこれを見たあなたが僕のような思いをしなくていいように。そういう想いで今回メルマガにしてみました。

 

明日は我が身だと思って治療に望んで下さいね。

 

【グッバイ!腰痛!】そんな日がいつか来ますように

P.S

やっぱりヘルシーな食事をしていると自然と体調も良くなってきますね!しかも痩せる!!かと言って夏に海に行く予定もないですけどね(苦笑)


この記事を書いた人

黒田雄太

黒田雄太

長崎県在住の理学療法士。【JADMT公認】オランダ準徒手療法士。基礎コース・福岡校アシスタント担当。Nagasaki Orthopaedic & Sports Physical Therapy(NOSPT) 役員。総合病院、整形外科クリニック、デイケア、特別養護老人ホームを経験。 自身の“辛い腰痛”の経験から、「世の中の腰痛で苦しむ方を助けたい」という使命を持つ。 一時的に自覚症状を解消するだけの対処療法ではなく、腰痛の患者様を「施術」から「トレーニング」までトータルにサポートすることを信条としている。一児の父。

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