日本オランダ徒手療法協会    

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思い込みで足首の痛みが治らない!?

2019.08.02

from 橘田 幸博 東京から帰る電車の中

8年前の夏の出来事、今でも覚えているやってしまった話。

 

僕は東京で開催されるセミナーに参加するために

半年前から申し込みをしていました。

 

今では仕事で東京にほぼ毎週行っているので、

東京行くことなんて慣れてはいますが、当時は東京にいくなんて

田舎者なものだし、めっちゃワクワクドキドキしていました。

 

もちろんセミナーがメインですが、電車に乗ることや高いビルを見るとこも

かなり楽しみで、遊園地に行く子供見たい見たいにはしゃいでいました。

 

その間も色々と準備をして、そして、当日。

 

予定通りに電車に乗り、お祭りみたいな人混みの中、やっと会場に到着。

 

でもそこでびっくり。

 

そこの会場は自動ドアで中に入るシステムになっているのですが、

センサーの近くに行っても全然開きませんでした。

 

会場の時間を間違えてしまったのかと思い、朝10時開始まで

あと30分はあるからと思い、そのドアの前で待っていました。

 

10時なっても全然開きません。そこから1時間後も全然開きません。

 

これはおかしいと、

セミナー案内のメールを再度見返してみると

 

「8/22(日) 10時開始」

「ん?」

 

僕はこれを見て愕然としました。

 

なんと、その日は8/15(日)で1週間日にちを間違えていました。

 

この後、僕が何をしたのかは伏せさせて頂きますが笑、

でも実はその案内を見て間違えと気づくまで、少しタイムラグがありました。

 

なんでタイムラグがあったかというと

その日が8/22(日)だと思い込んでいたからでした。

 

だから最初は間違っていることにも気づきませんでした。

 

自分でもなんでその日が8/22と間違って思い込んでいたのかは

今でもわかりませんが、どこかで思い込む瞬間があったのでしょう。

 

確かに患者さんでも、間違った時間や日にちに来院される方がいて、

診察券の裏に記載してあるのに間違えるのに疑問を持っていましたが、

 

一度思い込んでしまうと確認することもせずに

 

来院して初めて気づくとことがあるのは思い込みのせいだなと

理解することができました。

 

思い込みって本当に怖いですよね。

 

思い込みが失敗の原因になっている場合は

その原因の見つけらないことがあるってことですね。

 

今回は臨床での思い込みについて紹介させてください。

2度としてはいけない思い込み

地元の大学のサッカー部に所属している学生が

左の足首の捻挫が中々治らないから診てほしいと

来院された時のことです。

 

足首は外側の踝付近に

特に長時間の立位で痛みが出て、歩行時の痛みは少しあるらしい。

触診時も少し痛みもあるが、激痛ではない。

 

でも本人曰く、痛みの法則性がなく、自分でもよくわからない感じで、

腫れぼったい症状で炎症がある感じでもあるみたいです。

 

きっかけは3ヶ月前にサッカーの試合中に内返し捻挫をしてから

 

最初は腫れていて痛みも強く炎症がおきていたが、

整形外科で物療で治療をしていたため、経過は良かったが、

 

1ヶ月ぐらい経った時から今みたいなよくわからない症状が出現し、

今もその状態が続いているという感じです。

 

とりあえず一通り問診と触診を終え、

 

腫れぼったい感じが残存しているし、練習も少し開始したので、

 

少しオーバーユース気味で急性期の捻挫が治りきれていないだけと

判断し、治療を進めていきました。

 

こんな症状の方には、とにかく局所の血流循環の改善を目的として、
 

 

足首周辺の軟部組織のリリースやモビライゼーション、

足首の動きの関係する上脛腓関節のマニュプレーション、

皮膚のリリースや痛みの出ない範囲での自動、他動、抵抗運動を実施し、

 

治癒を目指します。

 

患者さんも帰宅する時には少しよくなったと

次回の予約を入れて帰っていきました。

 

その時は症状も軽減していましたし、自分の診断と治療が間違っているなんて

夢にも思いませんでした。

 

結局、その患者さんは治療してから3ヶ月全然治らずに、

 

大事な試合や合宿を棒に振ったわけですが、

こんな悪い結果になってしまったのは

自分の思い込みや先入観からの失敗が原因です。

 

この患者さんの足首の痛みの原因は

 

なんと「腰部椎間関節由来の関連痛」でした。

 

この場合の関連痛は局所に痛みの原因がなく、

椎間関節に原因がないので、局所だけに治療をしても

一向に治らないのは当たり前です。

 

あなたの治療にくる可能性がある

 

こんな症状の方に僕がでどんな失敗をしていたかシェアすると

 

まずはサッカー部で足首の痛みから詳しく検査する前から

 

捻挫が治り切れていないのかも思い込みは持ってしまったことです。

 

自分が学生時代にサッカーをして経験から足首の痛みを抱えた選手が非常に

多く、それが捻挫がただ治っていないだけと思っていたので、

足首の捻挫のオーバーユースと勘違いしてしています。

 

過去からの思い込みです。

 

次に腫れぼったい感じと捉え方。

 

これもサッカー部からの思い込みなのか、

 

当時は関連痛の知識も少なかったので、

軽い炎症症状があると勘違いしてしまい、腰部の状態は一切確認せずに

 

治療を初めてしまっています。

 

ヒントがあると言えば長時間の立位です。

 

立位と歩行で足首の靱帯への負担が多くのはどちらでしょう?

 

どうですね。

 

立位では足首の外側の靱帯が思い切り伸長させることは

歩くことよりの伸長されることは考えにくいので、

ここで疑問も持つべきだった情報です。

 

最後は「法則性のないよくわからない痛み」

 

とにかくよくわからないと訴えていました。

 

「自分の症状がわからないと先生もわからないよ」

 

なんて半分冗談で言っていましたが、

お恥ずかしい、実際は立派なヒントです。

 

関連痛の感覚神経は神経に分類でみると「Ⅳ」に該当します。

 

痛みの特徴では鈍痛やぼんやりした痛みがあり、

指でさせない症状の訴えがあります。

 

その場合は局所の可能性が少し低くなり、

 

関連痛や神経症状、トリガーポイント、内臓系、心理社会的要因など

 

他に痛みの原因も探っていきます。

 

これももうすでに足首の捻挫の症状を決めつけているので

 

当然、他の原因があるなんて思いもしません。

どんどん出てくる関連痛の要因

これらのことを踏まえてしっかり問診をすると

 

「以前、ギックリ腰をしたことがある」

「足首を捻挫してから左の腰が痛かった」

「自分なりに長友選手がやっている体感トレーニングを初めた」

 

などの明らかに関連痛と思われる要因があります。

 

そのあとは患者さんに腰の治療を中心に実施し、

2ヶ月間で治癒することになりますが、

 

今回は自分の思い込みにより、招いたケースです。

 

こんなことって意外多いです。

 

解消方法としては、

 

自分の中の常識やスタンダードを見直して見ましょう。

本当にあっているのかを検証して見ましょう。

 

臨床の落とし穴は知識やテクニック不足ではなく、

案外、思い込みにあるかもしれません。

P.S

結局、その日はラーメンを食べてそのまま帰りました。トホホ


この記事を書いた人

橘田 幸博

橘田 幸博

柔道整復師。【JADMT公認】オランダ徒手療法士。JATAC アスレチックトレーナー。整骨院を経営しながら、オランダ徒手療法の代表 土屋の右腕として施術から協会のマネージメントを担う。また、タッチラクビー日本代表(2015)に帯同し、その他数多くのトッププロの施術を行う。一児の父。

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