日本オランダ徒手療法協会    

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患者の訴えに惑わされた治療

2019.07.11

From:長島 将太

 

@姪浜のスタバより

まだ梅雨入りする前の6月下旬。

 

久しぶりにDMTの仕事も無い!

病院の仕事も無い!

プライベートの予定も無い!

 

本当に自分だけの時間があったので

「癒し」と「くつろぎ」を求めてとある場所に行ってきました。

 

癒しを求めて行った先は、とある神社。

 

いわゆるパワースポットって奴です。

 

その神社は、紅葉で有名な場所なんですが

実は新緑の時期も穴場らしいんですね。

 

平日だったので、少しは人少ないかな〜なんて期待しながら行くと、、、

 

・・・なんと誰もいない

 

観光客も居なければ

神主さんも、巫女さんも居ない!

 

まさに本当の意味で穴場スポット(笑)

 

ただ、ゆっくり物思いにふけるには最適でした。

 

樹齢800年の楠木の下で

日頃の雑念から解き放たれ

今、この瞬間を感じる・・・まさにマインドフルネス!!

 

たまには、こういった時間も必要ですよね。

 

さて、今回は、、、

 

 患者の訴え/症状で惑わされてしまった末路

今回、後輩が担当した新患は「頸肩腕症候群(けいけんわん症候群)」の患者さん。

 

たまたま私が治療していた隣のベッドで対応していたので、どうしても情報が耳に入ってくるんですよね。

 

しかも、その担当はDMTスクールで成長真っ只中のスタッフOくん!!

(個人が特定されないようにイニシャルにしてます…がわかる人にはバレるかも 笑)

 

Oくん「今、どこらへんが痛いですか?」

 

患者さん「右首から肩にかけて痛いんです」

    「一度寝ると自力で起き上がるのが、かなり辛いです」

    「座っていると、意外と楽なんですよね」

 

Oくん 「どんな風に動かすと痛いですか?」

    「その時、痺れが出たりしますか?」

 

患者さん「首を右に回したり、天井を見ると痛いですね」

    「でも、それよりベッドに寝ようとする時が痛いんですよね。物凄く…」

    「痺れはないですが……」

 

長島 「おぉー!DMTで教わったように問診出来てるやん!」

   「イイネーーーー!!」

 

Oくん 「では、実際に一度その動作を見せてもらってもいいですか?」

 

患者さん「エッ・・・・・」「・・・・分かりました」

    

    (実際に寝ようとした時)「うーーーイタタッタ」「もう無理です(泣)」

 

Oくん 「・・・・・」「大丈夫ですか(焦)」

 

ここまで順調に情報収集をしていたOくんですが

この動作を見て彼の表情が一変しました。

 

きっと彼が思っていた以上に

患者さんが痛がり、その様相が普通じゃなかったからでしょう。

 

このように、自分の想像を超えた訴え、様相を目の当たりにした結果。

「手が出せない状態」だと治療を諦めてしまうことって、ありますよね?

 

「この患者さん、自分には対応出来ない」

 

「どう治療すればいいのかわからない」

 

「ここで下手に治療したら、もっと悪化させてしまうんじゃないか」

 

そんな不安が脳裏を過ぎり、嫌な汗が噴き出してくる状況。

 

この後、彼も粘って色々と問診をしたようですが自分には治療が難しいと判断したようで

患者さんに次のような説明をしていました。

 

「痛みが出ない範囲で生活を続けて見てください」

 

「痛みが強くなった時は、すぐに受診して下さい」

 

無難な対応をせざる得ない状況、私も経験があるので凄く分かります。

 

ですが、隣でこの状況を見ていた私はこのまま患者さんを返す訳には行かなかったのです。

 

なぜなら、「治療で十分効果が出せる患者」だったからです。

 

重要なのは「損傷してるか?してないか?」 

患者さんを見ていないのに、なぜ私が「治療できる」と判断したのか。

 

それは、Oくんの問診のおかげです。

答えは、その情報の中にしっかりと含まれていたんです。

 

と言うか、聞こえていたんですよね(笑)

 

治療可能と判断した要点は、この情報なんです!

 

↓↓↓

 

①今回の痛みは、「組織損傷による痛みではない(=炎症所見なし)」

②動作/姿勢と関連している「メカニカルストレス」「関連痛」が痛みの要因

③頚椎由来の神経根症状なし。末梢神経のトラブルなし。

④きっかけがなく、明確な受傷機転がない(=重篤な怪我に繋がる誘因なし)

 

これらの情報を元に、治療ターゲットを絞り込み

仮説をOくんに伝えて実際治療してもらいました。

 

結果として、患者さんは痛みも随分軽快し

寝起きは少しの痛み程度まで改善して帰宅されました。

 

「治療をする」「しない」の判断次第で患者さんの生活は大きく変化します。

もし、あのまま何も対処が打てず患者さんが帰宅していたらと思うと、、

申し訳ない気持ちで一杯になりますよね。

 

困っている患者さんが目の前にいる以上、私たち治療家は最善の判断と手段を使って治療をする。その第一歩が「情報収集」なのではないでしょうか。

 

PS

素晴らしいパワースポットに巡り会えて充電完了!!

と言いたかったのですが、あまりの居心地の良さに長居しすぎた結果

大量の蚊に自分のパワーをもって行かれたハメに(泣)


この記事を書いた人

長島 将太

長島 将太

理学療法士。JADMT認定 徒手療法士。プロの選手からインカレ・インターハイ選手など数多くトップアスリートを診てきている。また、オランダ徒手療法ではチーフ講師として本物の医療を伝えるために後進の育成にも余念のない。サーフィンをこよなく愛する2児の父。

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