日本オランダ徒手療法協会    

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『むち打ち』のリハってどうやる??

2019.06.27

from 杉山貴規 広尾オフィス

 

雨の日が続きますね。

 

出勤での雨は本当に嫌なもので、靴をどうするのか?服をどうするのか?すごく悩みます。

 

この日は郊外に仕事があって、朝から出かけたんです。

 

家を出た時はシトシトの感じの雨

 

こんな日はこのバリエーション、持ち物は傘と替えの靴下くらい

 

だったんですが、、、

 

電車に乗るや否や雨足が強くなってきて、風も強くなってきて

 

台風かって思うくらいの感じになっていったんです。

 

目的地の最寄り駅は駅から二十分程度歩いたところ。タクシーもまばらな状態

 

だから歩いっていったんです。

 

この雨の中、傘はいつもの折りたたみかと思いきやいつもと違うサイズの極小サイズ

 

体がギリギリ傘に入るくらいのサイズ。

 

20分雨風にさらされて、ようやく到着

 

着く頃には、デニムの裾はびちょびちょ

 

気分はもう台無し状態。これから仕事だというのに。。。

 

そこで2時間くらい滞在した後に、いつもの仕事場へ

 

しかし、さっきよりも雨足が激しさを増し、台風どころの騒ぎではなく、暴風状態

 

それでも、会社に間に合わないから、タクシーを呼ぼうと電話をすると

 

ツーツーツー。。。これを16回

 

繋がらない。

 

もう諦めて、歩いて引き返す。

 

もうデニムは膝下までびっしょり、さっきよりひどいじゃないか!!

 

そんなイライラした状態で歩いていたら、さらなぬ悲劇が

 

(ブロブロ〜、ブ〜ン〜〜〜)

 

(バシャ〜ン)

 

「おいおい」

 

もう、イライラを通り越して諦めの状態

 

漫画みたいなことってあるのかって思った

 

トラックが自分のそばにあった水たまりを思いっきり。。。

 

もう、全身びしょ濡れ状態

 

ツイていない日はツイてないですね。

 

突然の衝撃でただ呆然です。

 

突然の出来事っていうと、貰い事故だったり、不意な衝突からむち打ちの状態になることってありますよね。そんな患者さんもくるところがあると思います。

 

サッカーなんかの対人スポーツでもあるんです。

 

実はそんな選手が自分のところに来て、痛みや違和感が取れなくて困っていたんです。

 

揉んでもらっても痛みが取れない

その選手はもともと試合明けのケアでよく見ていたんだけど。

 

試合の時に後ろから自分よりも大きい選手に当たられて、右側肩甲骨側から首にかけて痛みと違和感を訴えて来たんだ。

 

痛みがあった時に近隣のクリニックに行って見てもらったら『むち打ち』って言われて、マッサージや電気治療をしてもらったらしいんだけど、一向に取れなかったらしい。

 

そこで、今回自分に相談してみようと思ったらしいんだ。

 

主に痛みがあったのは首で頚椎の5〜7番と肩甲骨の内側縁から脊柱に向かうところ。

ちょうど菱形筋があるところだったんだ。

 

痛みがひどいのは首ピンポイントの痛みで肩甲骨に関しては少し広範囲での痛みがあったんだ。

 

受傷してから2週間程度経っている

 

そこで選手に痛みの経過を聞いていったんだ

 

すると、最初は首だけだったのが肩甲骨付近にも鈍い痛みが広がって来て、それからこの違和感のような痛みが続くようになったらしい

 

昔の自分であれば、頚椎と肩甲骨のアライメントみて、姿勢調整からスパズムを取るような作業をする。

 

しかし、今はその見方ももちろんするけど、まずは痛みのあるものが一体なんなのかを見極める作業をおこなうようにしている。

 

簡単に言えば、筋肉なのか、骨なのか、靱帯なのか、筋膜なのか、

 

ってな組織の鑑別っていうだけどね。

 

まー確かに、姿勢の悪さで各組織が引っ張られたり、縮んだりしていれば、スパズムが出たりすることもあるんだろうけどね。

 

その前に、今回の受傷でどこの組織をやったのかを見極める必要がある。だって、そうじゃないとアライメント調整した時に無駄な外力で傷つく場合もあるからね。

 

でこの選手の場合は靭帯損傷ってことがわかった。

 

頚椎の施術って何をすればいいの?

頚椎の可動域の制限も出ていて、首の回旋や側屈も影響が出ていたんだよね。

 

この状態が続いていると頚椎の片側から出ている神経や血管は常に狭窄している状態になるから、組織が損傷しているところへの栄養供給が少なくなる。

 

つまり治りが遅くなったり、他の部に痛みや違和感が出ることがあるんだよね。

 

で、今回その影響が肩甲骨周辺に出た。

 

じゃ〜何をすればいいのか?

 

この頚椎左右差をなくして、神経や血管の狭窄をなくし、靱帯修復を早期に促し、肩甲骨周りに出ている違和感をなくすことを目標に施術したんだ。

 

むち打ちっていうけど、そこまでひどいものでもなかったので、以下のメニューを実施

 

マニュピレーション

リリース

モビライゼーション

運動療法(頸部周辺)

 

マニュピュレーションを行なったところで、痛みと違和感が一気になくなった。

 

可動域も左右差がほとんどないくらいまでに落ち着いたんだ。

 

そのあとは徐々にモビライゼーションやリリースを行なって、左右の筋緊張や可動域を同じくらいに持っていく。

 

選手からはすごく楽になったって言われたんだけど。

 

靱帯が損傷しているからもう1週間はヘディングなど禁止するように指示を出して、徐々に負荷をかけるように指示したんだ。

 

負荷の調整は以下の通り

 

徒手的な抵抗

チューブでの抵抗(黄色→赤色→・・・)

ダンベルでの抵抗(1kg→→・・・8kg)

 

徐々に段階を行なって終了

 

やっていくうちに、痛みや違和感はなくなり、左右差のない頸部の可動域が確保できるようになったんだ。

 

ここからは、不意な衝撃にも耐えられるように頸部周囲の筋トレをより強い負荷でやるように指示し、今では違和感なく、プレーしている。

 

まずは、組織がどこなのか?そしてその組織はどのくらいで修復するのかそれを必ず行い。修復過程を見ながら、施術方法を選択していけば必ずいい方向に向かう。

 

ぜひ皆さんもやってみてください。

 

PS

その帰り、もう下半身はびしょびしょ、近くにスーパーもなく、電車の座席に座ることもできない状態(泣く泣く)

 

こんなことがもう怒らないように、水たまりのそばは避けて歩くようにするよ(笑)


この記事を書いた人

杉山 貴規

杉山貴規

理学療法士。【JADMT公認】オランダ徒手療法士。整形外科、訪問リハを経験。10代のスポーツ選手の施術が得意。Jリーグ相模原U-18トレーナー担当。海外も含め、年間70回以上の試合帯同もこなす一児の父。

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