日本オランダ徒手療法協会    

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膝蓋腱炎は温泉が一番!?

2019.06.01

from 杉山貴規 広尾オフィス

 

スタッフ「ちょっと待っててね〜、杉山先生呼んでくるわ」

 

リハビリ室の近くから声が聞こえてくる

 

誰か「先生に見せたいのよ〜」

 

(なんだ、なんだ)

 

リハビリ室に行くといつもリハビリに来てくれる利用者さんがいた

杉山「どうしたの?〇〇さん」

 

緊急事態なのか?でも、表情からするとそうではないようだ。

 

利用者「先生見てよ〜、何も捕まらないで歩けるようになったのよ〜」

 

杉山「本当に???」

 

いつもは、歩行器で移動している利用者が、急に私の目の前で杖もつかずに歩き出した。

 

1歩、2歩、3歩、、、

 

その歩みはどんどん進み、ついには長い50mくらいある廊下を往復し始めた。。。

 

利用者「先生、すごいでしょう〜」

 

久々に感動した瞬間だった。

 

この利用者さん、もともと歩けるポテンシャルはあったんだけど、足裏の感覚が鈍かったり、転倒した時の恐怖感からなかなか一歩目を踏み出すことができない人だったんだ。

 

誰かの手を借りないと、歩行器なしでは歩けない。。。

 

そんな方が、ゴールデンウィーク明けに状態が一変したんだよね。

 

もう、俺のリハって一体なんだろう(笑)って思うくらい

 

一人で歩けたことはすごいし、それが目標の一つだったからそれをクリアしたことはとても嬉しいことなんだけど、、、

 

内心なんでこんなうまくいったんだ?

 

こんな疑問だけが残るんだ。

 

スタッフの方から話を聞いたら、そこには家族が関係しているらしい。

ゴールデンウィーク中に何度か家族から電話がかかって来て、その度に笑顔が増えていったらしい。

 

そこから意識が変わったらしく、自分から筋トレや自室内で歩行を始めていったらしいんだ。

 

(なるほどね〜〜〜)

 

それにして、自主トレでここまでなれるのはすごいこと、本当に感服する。

 

今後は転倒しないような体つくりをしていかないといけないなって、心に誓ったんだ。

 

臨床やスポーツ現場でも同じようなことがありませんか?

 

俺だけだったらすみませんm(_ _)m(笑)

 

リハビリに定期的に来ていた患者さんや利用者の方が、急に来なくなる。久々に来たと思ったらなんだか治っているなんてこと。

 

今回はそんな患者さんを紹介したいと思います。

 

膝蓋腱の痛みを訴えるサッカー選手

時刻は20:45

 

今日の練習も終わりを迎えていた。

 

今日は、練習後のケアやけが人のフォローはなさそう。早く帰れる。。。

 

ある選手「すぎさん、さっきの練習で膝のここらへんが痛くて、見てもらえませんか?」

 

早く帰れなそうです(泣き)

 

そんなことはどうでもいいのですが、、、

 

選手から話を聞くと

膝のお皿の真下が急に痛くなって、練習終わっても歩いたり、急にしゃがみこむと痛くなるということだった。

 

頭の中には

 

  • 膝蓋腱の炎症
  • 脂肪体の炎症
  • 前十字靭帯損傷
  • 半月板損傷
  • それとも骨折??

なんてことが浮かんでくる

 

問診して痛みの部位をみてみると

 

炎症状は若干あるものの、ひどい腫れや発赤はなく、スペシャルテストやっても膝の有名どころの靱帯の損傷はないようだ

 

膝蓋腱、脂肪体この二箇所になって来た

 

急性、しかも痛みがピンポイントなので、関連痛や放散痛はなさそう。。。

 

しかし、なんで急に痛みが出たのかが疑問だった。

 

もう3年間もこのチームで練習していて、急に痛みが出たからだ。

 

しかも、両足で蹴れるスキルも持っていて、今までこんな症状が出たことがないからだ。

 

まっ、それでも、そこのところは考えすぎないようにして、ピンポイントの痛みだから組織損傷を考えて治療すればすぐに治るはず。

 

うまくいったと思ったら、長期化していった

膝蓋腱と脂肪体の関係って切っても切り離せないところ

 

本人は痛みをとって、サッカー動作のジャンプ後の着地やしゃがんだ後の起き上がり、シュート、ロングパスでの痛みの改善をいって来た。

 

ただ、今日いきなり治ることはないから、本人にこのように説明をしたんだ。

 

3日間は炎症反応があって、痛みが出ると思う。もし、そのあとに痛みが強くなったり、痛みが変わらないようなら病院に行ってみてもらおう!

 

初見の判断は膝蓋腱の炎症

 

おそらく、もも前の使いすぎ、膝の曲げ伸ばしのやり過ぎからなっているものと判断。

 

実際に、痛みがある方の大腿四頭筋やハムストリングスといったところの筋肉はかなりカチこちになっている。だからこの部分の緩みを出すための施術を実施。

 

  • リリース
  • 関節モビライゼーション
  • マニュピレーション

 

すると、しゃがむ動作やシュート時の痛みが減ったんだ。

 

本人も納得して帰っていったんだよね。

 

俺も、これで大丈夫だって思って、簡単な自主トレを支持して、その日は終わったんだ。

 

しかし、そうは簡単にはいかなかった

 

数日後、練習に帯同すると練習前に選手が俺のところに来て

 

選手「すぎさん、まだ痛いっす。あとで見てください」

 

杉山「本当に、了解」

 

・・・・

 

これが2週間にも及んだ

 

解決の”ある”手がかりが、、、

それから、その選手を見ることがあって、

自信満々で練習場で待ったいた

 

というもの、この痛みなんで片側にしか出ないのかって思ったんだ。しかも急に。。。

 

だって、この選手の両足で蹴れるスキルがある。それなのにもかかわらず、痛みが出てしまった。

 

きっと筋力量に違いがあるかもしれない。

 

しかし、それだと両側けれる蹴れないの話がすっ飛んでしまう。

 

そこであることを思い出したんだ。

 

実はこの選手。中学の時に腰痛で長期の離脱をしていたんだよね。

 

実は今回も、いつもの癖で腰回りの緊張をちらっと見た時に痛めた側の筋緊張がかなり高かったんだ。

 

でも、関連痛の要素はないから、無視していたんだよね。

 

ここまで長期化しているし、両側同じように蹴れるのに片側だけではおかしい。

 

きっと、腰椎の3番4番に問題があって神経の伝達や循環不良で片側だけに負担がかかった可能性がある。腰椎をやれば絶対によくるって思ったんだ。

 

杉山「どうだ、膝の具合は」

選手「あっ、なんか昨日くらいから痛み取れたんです」

選手「すぎさん、ありがとうございます」

杉山「おっ、おう。」

・・・・

なんで???

 

ヒミツは温泉

よくなったのはいいこと

 

でも、疑問だけが残る。どうして良くなったのか?

 

そこで、選手に質問したんだよね。

 

すると、特に何もしていなかったらしい。俺からのホームワークもしっかりやったらしい。

 

ホームワークのおかげ??

 

でも、そうなると俺の原因が腰椎の仮説が崩れる。。。

 

で、しつこく色々聞いたら。

 

納得した答えが出てきた。

 

それは休みの期間中に温泉に浸かって療養していたらしい。

 

その選手の親が、怪我で苦しんでいる息子を連れて、少し遠方まで湯治をしてたようなんだ。

 

なるほどね。

 

膝、腰を含めた組織の循環が良くなって痛みを取り除いた可能性がある。

 

なんせ、腰椎の3番4番と膝蓋腱はデルマトームで見ると一致するからね。神経生理学の理論で話が通る。

 

それから、その選手には腰回り(腰椎3番4番)のケアをやるように指示し、膝の痛みを訴えることはなくなったんだよね。

 

PS

自信を持って、待ち構えてた時の自分はかなり恥ずかしい(笑)

 

PPS

さっきの歩けるようになった利用者の方は今ではかなり自信がついて、居室の中は歩行器なしで歩いている。

 

自主練で自信がついたからきっと歩けるようになったんだね。

 

リハビリの仕事なんてちょっとしたきっかけをつけるお手伝いのようなもの。

 

やってや〜る!!なんて思っちゃダメなんだろうね。平常心が一番(笑)


この記事を書いた人

杉山 貴規

杉山貴規

理学療法士。【JADMT公認】オランダ徒手療法士。整形外科、訪問リハを経験。10代のスポーツ選手の施術が得意。Jリーグ相模原U-18トレーナー担当。海外も含め、年間70回以上の試合帯同もこなす一児の父。

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