日本オランダ徒手療法協会    

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足可動UPは腓骨をチネって良くなる

2019.05.09

from 杉山貴規 広尾オフィス

 

「えーと、どこになるのかな??」

 

(あれ見つからない)

 

本屋をぐるぐる回って、20分

 

杉山「すみません、この本探しているんですけど、どこにありますか?」

 

店員「えっと、こちらになります。」

 

自分がいた場所とは正反対の本棚に連れてかれた。

 

(ここ?)

 

健康増進の所に置いてある。

 

てっきり、医学書やリハビリ関係に置いてあると思いきや一般書のところに置いてあった。

 

『肩こり、首痛、頭痛は鎖骨を5秒ほぐすだけでなくなる! 』

 

(これこれ)

 

立ち読みしちゃいけないけど、チラ読みして。。。

 

面白そう、、即買いでした。(いや、面白い!!!)

 

実はこの本、私が10年前にお世話になっていた病院の上司が書いた出版物。

 

当時から、肩関節関係の事に関してはすごい方で、新人の私にもわかりやすく教えてくれたのを覚えている。また、研究にも熱心でとにかく『肩のスペシャリスト』なんだよね。

 

かぶった時期は1年で、その後は各方面で活躍されていた。

それが今回、本を出して、先日はテレビにも出演。

 

各方面で引っ張りだこの状態になってきている。

そんな元上司の吉田一也先生には本当に頭が上がらない。

 

さて、自分も今ではこのようにブログ媒体ではあるが、施術に関わることを紹介して、少しでも日々の臨床に活かせていただけたらと思いながら日々書いている(吉田先生には足元も及ばないけど、、、)

 

それで、今回はそんな鎖骨のほぐしに対抗しようかと思い、〇〇をほぐすだけで足関節の可動域が変化したことを紹介しようと思います(笑)

 

最高のインステップキックができない

実は、サッカー選手の相談で多いのが、精度の高いキックができなくなったとか、飛距離がうまく出せなくなったっていう相談を受けることが多い。

 

先日もそんな選手が自分のところに来たんだよね。

 

選手「杉さん、なんかいつもの感じでけれないんです。いつもならこんな感じで上手くいってたけど、すごく変なところに飛んでいくんです」

 

杉山「なんか理由はあるの?自分で感じるところは?」

 

選手「足首が上手く反れなくなったんです。こんな感じ」

 

杉山「いつから」

 

選手「3ヶ月前に捻挫してからなんですけど、、、」

 

なるほどね〜〜

 

問診して

痛みは足部全体に広がっているけど、炎症や腫脹などの症状もない。

日常生活は通常通りに過ごし、問題はない。

 

きっと患部の循環が滞り、自律神経の問題も引き起こした腰部の関連痛の可能性が高いと思った。

 

案の定、痛みはこの仮説から施術して、痛みは改善したんだ。

 

で、肝心の可動域に関してはどうかな?

 

評価すると

 

  • 循環が悪かったこと
  • 痛みがあること
  • 狭い可動範囲でサッカーをしていたこと
  • テーピングを巻いていたこと

 

それによって、足部全体の関節がどこも硬かったんだ。

皮膚、筋肉や靱帯をはじめとする軟部組織

 

特に皮膚と筋肉の硬さがすごかった。

 

左右差なんか半端ない

 

特に足部外側〜下腿の腓骨頭(下腿の外側)にかけての硬さが目立っていた。

もっというと、大腿部の外側もなんだ。

 

足関節を選手に動かしてもらった。

 

どのような動きをして、どこに問題点があるのか、、、

 

背屈、底屈共に正常可動域だったんだけど、選手から言わせると足首を伸ばした時(底屈ね)になんか上手くスムースにいっていない感じがするらしい。

 

こんな時どうします?

 

正常可動範囲だから、上手く言っていないのは今だけで練習していけば落ち着くとか、慣れてくるっていう言い方してリハビリを終了してしまうのか。。。

 

いや、そうではないですよね。

 

この選手の感覚みたなの、本当に大事にしないといけない。選手って自分の体に対する感覚がかなり研ぎ澄まされているから、普通の人が感じないことでもデリケートに感じることがあるんだよね。それって、レベルが上がれば上がるほど繊細になってくる。

 

だから、この選手のこの言葉を疑わないで、違和感を感じている原因がないか見てみたんだ。

 

するとね。この部分の可動性がかなり悪かった。

 

それは。。。

 

腓骨が動いていない

足首って様々な骨を介していますよね。

 

骨が存在していた、靱帯があるということは関節も多く存在しているんです。

 

その際に、関節の運動範囲をただただ見るだけだと実は本当の原因が探せないことがあるんです。

 

その原因は様々なんですが、今回目についたのは腓骨の動きだったんです。

 

本来、足関節が背屈すると腓骨って膝に向かって動いていくんです。そして、底屈すると足関節の外踝に向かって下がっていくんです。

 

ほとんどがこの動きが出ているはず。(時々この動きがなくても、普通にプレーしたりする人もいるけど)

 

今回のこの選手はこの腓骨が下がる動きが全くなかったんです。

 

この、上手くインステップが蹴れないのは腓骨に問題があるかもしれないって思ったんですよ。

 

じゃ〜動きだけでこの腓骨だと断定したのか、いや他にも理由はあります。

 

それは受傷した靱帯、デルマトーム、先の評価で見た足関節の外側から大腿部の外側の皮膚と筋肉の硬さからここに目をつけたんです。

 

捻挫をしたのは外側の前距腓靱帯この部分ってデルマトームで見るとL5〜S1なんです。

それに関わる筋肉って外側ハムスト、長腓骨筋、腓腹筋などなど

 

しかもこれらの筋肉って腓骨等を介しているんです。

 

すなわち、腓骨の動きを制限している可能性が高いんです。しかも、大腿部の筋肉は引っ張る力が強いので、上方の引っ張りが強いかもれないんです。

 

つまり、腓骨を外踝の方に下げにくくなっているかも

 

そう考えたんです。

 

この他にもあるんですが、説明すると長くなるんでここら辺にしておいて、、、

 

そこで、腓骨に関わる筋肉のリリースとストレッチを徹底的にしました。

すると、足関節を底屈位に動かすと、少し下方に動いてきたんです。

 

まだ選手は納得していない。

 

そこで、腓骨の上の皮膚のリリースを徹底的にやったんです。

 

選手「ぎゃ〜〜、すぎさん何したんすか?マジ痛い!!」

 

おそらく、何ヶ月にも渡り、腓骨の上下運動ができていない状態で軟部組織の癒着が強くなっており、皮膚を剥がすとかなりの痛みが出る状態になっていたんです。

 

選手には申し訳なんですけど、

 

叫びを聞きながら、施術をしていきましたよ。

結果は、腓骨の動きが出るようになり、足関節の底屈の違和感がなくなったんです。

 

その後、選手から

「すごくいい感じで蹴れるようになりました。ありがとうございます。時々すぎさんから習った『腓骨のほぐし』やってますよ。」

 

「っていうか、あれ『腓骨のチネリ』ですよね。」

 

結果的に選手にとって最高結果になったんだけど、関節の運動や骨の運動など単一の動きなんだけど様々な運動が組み合わさって動きが出ているってことを考えながらやってみると意外とうまくいきますよ。

 

あなたも、『〇〇ほぐし』みたいな本を出すことも夢じゃないかもしれないですね。

PS

選手から言われた。『腓骨のチネリ』なかなかいいネーミング。

本を出版することになったら、使わせてもらおうっと(笑)


この記事を書いた人

杉山 貴規

杉山貴規

理学療法士。【JADMT公認】オランダ徒手療法士。整形外科、訪問リハを経験。10代のスポーツ選手の施術が得意。Jリーグ相模原U-18トレーナー担当。海外も含め、年間70回以上の試合帯同もこなす一児の父。

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