日本オランダ徒手療法協会    

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仙腸関節痛は中臀筋を鍛えれば治る⁉︎

2019.02.26

from 黒田雄太  職場デスクより

 

久々に自宅以外でメルマガを書いている黒田です。

 

当直明けの朝に書いています(苦笑)

 

だいぶん前からですが、クイズ番組は多いですよね。ほとんどのテレビ局が少なくとも1つはやってて、クイズ番組を見ない日はないぐらいですよね。

 

最近では東大生が解答者で出たり、逆に東大生が作った問題が出題されたりなんかすることもありますね。

 

僕が結構好きなのはくりーむしちゅーがやってる「今夜は謎トレ」という番組。特に左右の映像の間違い探しをするコーナーなんかが好きですね。以前まではCGで間違いを作り出していましたが、この番組はマジシャンがCGなしで間違いを作り出しているからスゴイ!

 

間違い探しに少し似てて、これもくりーむしちゅーの番組ですが「世界一受けたい授業」でやってた「アハムービー」っていうのも好きでしたね。

 

これは1つの映像が全く変わっていないように見えて、実はじわりじわりと知らぬ間に変わった部分を見つけるというもの。分かった瞬間に脳が活性化するらしいですね。番組では「アハ体験」と言っていましたが。

 

僕はこれは苦手でほとんど映像を見ただけではわからなかったですね(苦笑)。ヒントをもらって分かればいい方で、答えを言われてやっとわかるぐらい。

 

でも、答えを言われていても何だかんだスッキリ感があるんですよね。不思議と。

 

今までモヤモヤしていたことが晴れる瞬間は気持ちいいですよね。

 

僕は臨床でもこの「アハ体験」と似たる体験を良くします。何となくこういう理由なのかなぁ…と思っていたことがあるきっかけによってスッキリと解決し、自分の中に腑に落ちる瞬間。

 

これ気持ちいいですよねー!

 

今回はある腰痛患者さんを見ていたときに感じたある疑問が解決した出来事についてご紹介します。

 

臨床での疑問…

皆さんも感じていると思うのですが、この症状の時にはこんな特徴がある…みたいに思っていることってないですか?

 

例えば、

・膝が痛い時には大腿四頭筋が弱い、または股関節や足関節が硬い

・肩に痛みがある人は肩甲骨が硬い

・首の痛みや肩こりの人は胸椎や胸郭が硬い

 

などなど、他にもまだありそうですが、こんな特徴がありますよね。

 

僕が腰痛の患者さんを見ていた時によく思っていたのは、

 

「腰痛特に仙腸関節痛の患者さんは中臀筋が弱いということ」

 

歩いていても中臀筋が弱いことで生じるトレンデレンブルグサインが出ていたり(体幹が中臀筋が弱い側と反対に傾く)、仙腸関節が痛い側の片足立ちが不安定だったり…

 

何故かなぁ、と常々思っていたんです。

 

治療は仙腸関節痛に対してと中臀筋に対してと分けてやっていました。

 

仙腸関節には

・仙腸関節のズレを修正するための徒手療法

・仙腸関節を安定させるためのコアトレ

 

中臀筋には

・硬結を取り除くためのリリース

・筋力強化のためのトレーニング

 

こうする事で患者さんの症状は改善していたんですね。

 

ただ、何となくスッキリしていなかったんです。患者さんは良くなっていたんですが、これは偶然で自分がやっていた治療にイマイチ自信が持てなかったんですね。

 

ですが、ある「視点」で仙腸関節痛を捉えるとこのモヤモヤ感がなくなり、治療にも自信を持つことができたんです!

 

そのある視点とは…

 

神経生理学的視点から考察せよ!

このメルマガでたびたび出てくる「神経生理学的視点」。オランダ徒手最大の特徴です。

 

仙腸関節の神経支配は腰椎5番目や仙椎1番・2番あたりになっています。

 

ということは、仙腸関節に痛みがあると同じ腰椎5番目や仙椎1番・2番が支配している領域の筋肉の張りや関節周りの硬さが出てくるんです。

 

なので、腰の多裂筋や脊柱起立筋も腰椎5番目、仙椎1番2番目は硬くなっているはずです。

 

そして、筋力が弱くなっていた中臀筋の神経支配は腰椎の4番・5番、仙椎の1番目あたり…

 

仙腸関節と中臀筋…神経支配被ってるやーん!となるわけですよ(笑)

 

もうお分かりだと思いますが、仙腸関節と中臀筋は同じ腰椎5番と仙椎1番の神経が支配しているので、仙腸関節の痛みの影響を中臀筋は受けるということなんですね。

 

なので、中臀筋以外にも腰椎5番目や仙椎1番・2番目が支配している領域

 

例えば、

・大臀筋(仙椎1番)の筋力低下

・足趾の伸筋や屈筋の筋力低下(腰椎5番や仙椎1番)

・足首や足根部(腰椎5番や仙椎1番)の硬さ…

 

これらの組織にも影響を及ぼしているかもしれないですね。

 

神経的なつながりによって仙腸関節痛から中臀筋の筋力低下が起こる事はわかったのですが、今度は逆に中臀筋の筋力低下が仙腸関節痛を治りづらくしている事もあるんです。

 

中臀筋が弱いと歩く時にトレンデレンブルグサインが出ますが、要は片脚で体重を支えられていないんですね。

 

本来は片脚支持の時には中臀筋がしっかり働き股関節で体重を支えるのですが、中臀筋の働きが悪いと股関節で支えられない分それが仙腸関節の負担となるんですね。

 

上半身の重みを通じて仙骨は下方へ、足をついた衝撃で寛骨は上方へとお互いにズレてしまうような力(剪断力)が仙腸関節に加わります。

 

なので、姿勢や動作のような「運動連鎖的視点」からみても中臀筋の筋力低下は仙腸関節痛の原因になるんです。

 

ここまでくると卵が先か?、鶏が先か?という問題になりそうなのですが、

 

「神経生理学的視点」、「運動連鎖的視点」の両方の影響を受けているので、

 

仙腸関節に対する治療も中臀筋のトレーニングも両方ともしないといけないことが分かります。

 

僕のやってた事は正しかった!(笑)というわけなんです。自画自賛ではないですよ(汗)

 

僕はこの「神経生理学的視点」を取り入れてから今までスッキリしなかったことの辻褄がかなり合うようになりました。

 

皆さんは「運動連鎖的視点」から患者さんをみることが多いかもしれませんが、ある「視点」からみていても治りを悪くしている原因はお互いに関係しあっているので、1つを解決すると自ずと別の原因も解決されることが多いです。

 

ただ、「神経生理学」の視点をちょっとでも取り入れると今までと違った治療効果が出せる事は間違いなしです!皆さんも取り入れられる範囲で取り組まれることをオススメします!

 

【グッバイ!腰痛!】そんな日がいつか来ますように

 

P.S

皆さんも臨床での「アハ体験」たくさんしてくださいね(笑)

 

P.P.S.

そう考えるとくりーむしちゅーってクイズ番組よくやってるなー。テレビをあまり見ない僕でも見ない日はあまりないですね!


この記事を書いた人

黒田雄太

黒田雄太

長崎県在住の理学療法士。【JADMT公認】オランダ準徒手療法士。基礎コース・福岡校アシスタント担当。Nagasaki Orthopaedic & Sports Physical Therapy(NOSPT) 役員。総合病院、整形外科クリニック、デイケア、特別養護老人ホームを経験。 自身の“辛い腰痛”の経験から、「世の中の腰痛で苦しむ方を助けたい」という使命を持つ。 一時的に自覚症状を解消するだけの対処療法ではなく、腰痛の患者様を「施術」から「トレーニング」までトータルにサポートすることを信条としている。一児の父。

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