日本オランダ徒手療法協会    

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介護腰痛になるのは〇〇な人!

2019.02.21

from 黒田雄太  自宅デスクより

 

最近またトレーニングを再開した黒田です!

 

季節的に春といえば…みたいなくだりが多いですが、テレビやCMもそれに合わせた番組がよくあっていますよね。

 

この季節はやっぱり花粉症(苦笑)花粉症はアレルギー反応なので、それに連想してかアレルギー特集みたいな番組が2日づづけて別々の局であってましたね。

 

アレルギーって、本当に侮れないなぁとつくづく思いましたね。アナフィラキシーショックという症状が出ると呼吸困難になったり、意識が低下したりと死にも直結する症状が出る…

 

怖いなぁと思いながらみていました。

 

さらに驚きが何故アレルギー症状が出てしまったのかという原因。実際にアレルギー症状が出た人の実例を再現していたのですが、思いもよらぬものが原因だったりするんですよね。

 

例えば、アワビ。魚介類でアレルギーが出ることはよく知られていますが、食べただけでは出ずに、飲酒をしたり、入浴したり、運動したり…などの条件が重なった時にアレルギー症状が出る。

 

他にはヘアカラーの成分。これはパッチテストを怠ったせいで、大変な症状が出ていました…

 

ただ、凄いのがお医者さんですね。アレルギーになった人すらも原因を自覚していないにも関わらず、色々な情報から原因を追求して、真の原因にきちんと辿り付く。

 

我々治療家もそうありたいとふと思いましたね。やっぱり目の前の患者さんを笑顔にするためにはあらゆる可能性をしっかりと挙げてそれを考察していかないといけませんよね。

 

ということで、今回は僕の職場で相談されたある出来事についてお話ししたいと思います。

 

介護職員の腰痛

僕は今老人ホームに勤めているんですが、職員の大部分は介護職員なんです。医療知識を持ったリハビリ職や看護職は少ないんですね。病院では逆ですがね。

 

なので、時折入居している利用者の方のことだけでなく、職員の事についても相談を受けます。

 

それで、やっぱり介護職員の腰痛っていうのは本当に多いんですよね。

 

相談を受けたのは20代の女性で入職してまだ2年ぐらいの若手の介護職員。介護をしている際にはよく中腰になりますが、その中腰姿勢の時に腰になんともいえない重苦しい感じの腰痛が出るというものでした。

 

症状を聞いた瞬間にある程度原因は予想されました。姿勢と痛みが関連しているので、まずはレッドフラッグと呼ばれる危険な腰痛ではないな。

 

そして、鈍痛なので、腰回りの筋の循環が悪くなっているような状態で、組織の損傷はないだろうと予想しました。このように組織が損傷していない場合は痛みが出ている場所自体にも積極的な治療ができます。

 

このような同一姿勢をとっていることによりだんだん腰が張ってくるような腰痛は「不安定性腰痛」といって、インナーマッスルとアウターマッスルのバランスが崩れているような状態になった腰痛であることが多いんですね。

 

なので、生活や仕事場面での気をつけることとして

 

・テニスボールを腰に当てて脊柱起立筋をほぐす

・ドローインなどのお腹を凹ませる運動でインナーマッスルを刺激する

・介護中の中腰姿勢の際にも腰が丸くならないように気をつけたり、腰痛が出る前に一度中腰をやめて腰を反らす動作を入れる

・不安があればコルセットの着用も検討する

 

このような事を指導したんですね。

 

仕事をしながらのセルフケアと生活指導なので、すぐには良くならないと思いますが、少しずつ腰痛は改善しているようでした。

 

でも、本人は腑に落ちないことがあったんですね。それは腰痛になった原因が分からないということ。

介護職で腰痛になると言っても、ここ2年ずっと同じような仕事内容なのに何故今のタイミングで腰痛になるの?

 

彼女の頭の中はそんな疑問がありました。

 

ただ、僕はある程度腰痛になった原因に当たりがついていたんですね。

実はこんな理由だったんです。

 

自覚していないストレス

実は彼女腰痛が出てくる少し前に部署がわかったんですね。介護職であることは変わりないのですが、配置換えが行われたんです。

 

それによって、同じような介護業務をするにも関わらず本人は自覚していないストレスによって腰痛が出てしまったようです。

 

ストレスは「心理社会的要因」という事もありますが、要は自律神経の乱れなのです。

 

ストレスが溜まると自律神経の中の交感神経が反応します。交感神経は血管を収縮させるので、血流が悪くなってしまいます。一時的であれば良いもののそれが長く続くと虚血状態はさらに進みますよね。

 

なので、ストレスは腰痛の原因になるんですね。本来はストレスによって自律神経が乱れた場合には

 

・食欲

・お通じ

・睡眠

・手足の冷え

・異常な発汗など

 

自律神経症状を伴うのですが、彼女はまだそこまでには至っていませんでした。

 

ただし、介護職を行なっていた事で腰痛はなかったものの、腰回りの筋肉などに負担はかかり、張りなどは出ていたようでした。なので、腰以外の部位と比べると少し腰回りは循環が悪い状態だったのでしょう。

 

それにストレスによる循環不良が重なって腰痛になった。そう考えたんですね。

 

そのように彼女にも説明したのですが、えらく納得してくれました!

 

さらに、配置換えだけでなく、勤務の時間帯が不規則だったり(早出や夜勤)、慢性的な介護職員のマンパワー不足による職場環境に対する不満などの要因もあることは、同じ職場で働いている僕にはわかっていました。

 

このような要素も自律神経の乱れの原因になりますからね。

 

今回、介護現場で起こった腰痛についてご紹介しました。介護現場での腰痛対策は色々とされていますが、身体的な要素にアプローチするのが多いような印象です。

 

腰に負担をかけないような介護の仕方や介護ロボットをはじめとした身体的な負担を減らすものです。

 

ですが、それに加えて職場環境や今回は触れなかった待遇面など精神的な負担に対する対策も行うべきだと僕は思います。

 

腰痛の改善には多角的な視点が必要ですから、心理社会的な部分へのアプローチはとても大事なんですね。

 

皆さんもいま担当している腰痛患者さんの治療を行う際には仕事の内容に加えて、さらに少し深いところ、今回のような職場環境などについても問診してみてください。

 

実は本当の原因は深いところにある時がありますからね。情報収集はとても大事です!

 

【グッバイ!腰痛!】そんな日がいつか来ますように

 

P.S.

アレルギー特集の番組を見た後は、なんだか魚介類を食べるときはちょっと躊躇しちゃいましたね(汗)

アレルギーは突然なるらしいから気をつけよう!あっ、気をつけようはないから、ならないように祈っておこう(苦笑)


この記事を書いた人

黒田雄太

黒田雄太

長崎県在住の理学療法士。【JADMT公認】オランダ準徒手療法士。基礎コース・福岡校アシスタント担当。Nagasaki Orthopaedic & Sports Physical Therapy(NOSPT) 役員。総合病院、整形外科クリニック、デイケア、特別養護老人ホームを経験。 自身の“辛い腰痛”の経験から、「世の中の腰痛で苦しむ方を助けたい」という使命を持つ。 一時的に自覚症状を解消するだけの対処療法ではなく、腰痛の患者様を「施術」から「トレーニング」までトータルにサポートすることを信条としている。一児の父。

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