日本オランダ徒手療法協会

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見誤った運動療法が招いた結果

2018.11.26

From:長島 将太

 

@ 姪浜のスタバより

 

かなり気温も下がってきた10月下旬。

息子と二人で福岡のレベルファイブスタジアム(通称レベスタ)に行ってきました!!

 

福岡って九州でもプロスポーツチームが多いんですよね。

例えば、今年日本一になった野球の「福岡ソフトバンクホークス」やサッカーの「アビスパ福岡」など、その他にもラグビやバスケ、女子サッカーなど多くのスポーツで賑わっているんですね。

 

そして、今回は福岡に移住6年目にして初のサッカー観戦に行ってきました!

今季残り4戦と言うこともあり、サポーターの熱気も凄く大きな声援にビビり気味の息子(笑)

 

さらに、試合直前になってくると更にサポーターのボルテージも上がり、チームの応援歌が流れ始めたんですね。そんな応援歌がこちら⬇️

 

サポーターの声援「バーモース アビスパ福岡 我らと いつも共にー」

実際の声援はこちら↓

 

(バ・モ・スって何やろ?と思いながら聞いてました)

 

この応援歌を永遠と繰り返していたんで、つい周りの雰囲気に流され息子も私も大声で歌っちゃいました… 

 

もうすっかりサポーター気分です(笑)

ゲーム開始の頃には、タオルを高々掲げ会場と一体になり大いに楽しめました!!

 

試合はチームのコンディションも良かったみたいで先制点を取り、もう押せ押せモード。ゲームも進み、後半40分には2−1だったんで、この調子なら今回は勝利だろうなーなんてすっかり安心モードだったんですね。

 

そして、試合終了残り1分。まさかの展開に…

クリアミスしたボールがあれよあれよと敵チームに渡り、まさかの同点弾(泣)

 

一瞬の気の緩みが招いた失点。

 

こんな状況、スポーツの現場では良く見かけますよね。

最後の最後まで何が起こるかわからないからスポーツって面白いんだと思います。

さて、私たちの現場でも「一瞬の気の緩み」で順調だった状態が一変してしまうことってあると思うんです。

 

これは以前、私が担当していた高齢者の方のリハビリで「一瞬の気の緩み」が招いた失敗談を紹介したいと思います。

 

#寝たきりからの復帰

私が担当していた上腕骨近位端骨折の手術後の高齢者の方だったのですが、手術後の経過も良く、患部は順調に回復していたんです。ですが、段々と動けるようになってくると元々持っていた変形性膝関節症の痛みがで始めたんですね。

 

これは良くあることなので、膝の状態に応じて活動量も調整し、活動量が増えるのを見越してキッキングや膝伸展運動などの下肢筋強化や運動連鎖の視点でリハビリをしていきました。その甲斐もあって膝の痛みも徐々に落ち着いていき、平地での歩行も一人で歩けるほどになってきたんです。

 

そんなある日、患者さんのご自宅には階段もあるので、そろそろ階段の上り下り練習が必要だなと思い、動作練習の一貫として実施したんですね。

 

その時は、久しぶりに行なった階段動作だったんですが凄くスムーズに出来たんです。しかも、痛みもない。これなら、退院の時も大丈夫だろうと安心し、その日のリハビリは終了しました。

 

しかし、事はそう上手く行かず…

次の日の申し合わせで、「〇〇号の〇〇さん、今朝に膝の腫れが出ていました」と病棟の看護師さんより報告があったんです。

 

報告を聞いて「やってしまった(泣)」と思いました(ト ホ ホ)

原因は前日に行なった階段の上り下り練習だったんですね。

 

#順調だった膝がなぜ腫れた???

膝の腫れ=炎症症状が起こってしまったんです。恐らく膝の軟骨や半月板などの組織に大きな負担が生じ、階段の上り下りの負荷に耐えきれずに組織ダメージを受けたのだと思います。

 

平地での歩行までは膝周りの組織は耐えることが出来ていたのに、階段になると組織が耐えきれず組織がダメージを受け、炎症が出てしまったんですね。

 

これは、「膝関節の抵抗力に対して運動療法の段階付けが不足していたこと」が原因でした。

 

抵抗力は、組織が外力に対して耐え切れる力なんですが、この抵抗力が高いと、走ったり、ジャンプしても組織は壊れることなく炎症も生じません。一方で、今回の患者さんのように抵抗力が低い方は、軽い負荷でも組織が耐えきれず組織ダメージが生じてしまうんです。

 

この考えを知っていながら、一瞬の気の緩みが今回を腫れを生んでしまいました(泣)

 

腫れが出て以降、再度運動療法を以下のように見直しました。

①(上り動作)膝屈曲の各角度での同時収縮練習→前方へのステップ動作→片足でのスク

  ワット動作(階段数に応じた回数設定)→階段よりも低い段差への上り練習

 

②(下り動作)膝屈曲の各角度での同時収縮練習→前方へのステップ動作→片足でのスク

  ワット動作(遠心性収縮の下ろす動作をゆっくり行うように指示)→立位での足踏み

 (床をしっかり踏むように)→階段よりも低い段差からの下り練習

 

このように運動療法を「階段動作」に向けて再考し、再度リハビリを実施。

 

ここで私が注意した事は、段階付の負荷が抵抗力にあっていないと膝の腫れが出てしまうので、リハビリ翌日の患部の腫れが出れいなければ、次のエクササイズを導入するような形で日に日に負荷をあげていったんですね。

 

90才近い高齢の方だったので、負荷を上げる際には細心の注意を払いました。前回の階段で一度腫れてしまっているので、以前よりも少し抵抗力が落ちているので、本当に少しずつ負荷を上げました。

 

その2週間後、膝の腫れや痛みも出る事なく階段が可能になりました。

 

このように順調にリハビリが進んでいても、段階付を見誤ってしましうと思いも寄らない結果となることを実感させられました。そして、高齢の方の抵抗力は非常にデリケートな為、負荷を上げるのも、まずは回数。次に回数。その次に負荷ぐらいが丁度いいのかもしれません。

 

PS

このメルマガを書いているころには、もうサッカーの最終節も終わっちゃいました(笑)

来年こそは、バモス福岡!!


この記事を書いた人

長島 将太

長島 将太

理学療法士。JADMT認定 徒手療法士。プロの選手からインカレ・インターハイ選手など数多くトップアスリートを診てきている。また、オランダ徒手療法ではチーフ講師として本物の医療を伝えるために後進の育成にも余念のない。サーフィンをこよなく愛する2児の父。

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