日本オランダ徒手療法協会

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腰痛患者を安心させる3分の問診

2018.10.25

from 黒田雄太 羽田空港ラウンジより

 

東京滞在最終日

飛行機に乗る前に

メルマガを書いている黒田です

 

オランダ徒手の研修が終わった

日曜夜のこと

 

やっとこさで泊まるホテルに着いたんですね(汗)

(このエピソードは別のメルマガに書いていますよ!)

 

そのあとお腹も空いていたので

スマホでお店を検索

 

何を食べたいかというより

ホテルの近くには何があるのかなぁ?って感じで(笑)

 

焼肉屋はいくつかあったけど

高そうだから入ろうと思わず(苦笑)

 

フランチャイズのピザ屋は味気ないし…

 

と思ってたら

良さげなとんかつ屋さんが近くに!

 

ラーメンと迷ったけど

今日はとんかつだな!

 

そのとんかつ屋さんに決めました!

 

到着すると

見た目は古民家風で

雰囲気良さげ

 

暖簾をくぐると

それまた雰囲気が良い!

 

僕「1人お願いします!」

 

店員さん「お電話されましたか?」

 

???

 

とんかつ屋って予約要るの⁈

 

一気にテンパる僕(汗)

 

僕「いや、してないです…」

 

店員さん「あ、1人なら大丈夫ですよ、中にどうぞー」

 

ふぅーっと一安心して来店

 

…と思ったら

メニューを開いてまたビックリ!!

 

高ぇーーーー⁈

 

とんかつ屋さんで

一番安くて2500円のお店だったんです…

 

お肉は言うまでもなく

美味すぎました!

 

それは大満足だったんだけど

 

2度の驚きに襲われて

僕はそのお店を後にしました…

 

、、、

 

今回僕は思い込んでいたんですね

 

とんかつ屋だったら

 

・予約は要らないだろう

 

・値段は高くても2000円くらいだろう

 

と自分の価値観と勝手なイメージで(苦笑)

 

思い込みって

自分が思っている以上に強いものなんだなぁ

と思いました

 

臨床でもそうじゃないですか?

 

一度そうだと思い込んだら

なかなか抜け出すことが出来ませんよね

 

今回のメルマガは

僕がクリニックで働いていた時に経験した

ある出来事について

 

きっと皆さんも経験したことがあると思うので

シェアしようと思います

 

先生、ちょっと腰が痛くなっちゃって…

僕が以前勤めていたクリニックは

PTが5人いたんですよね

 

それで自分専用のベッドがあって

順番に予約の患者さんを治療していくシステムだったんです

 

他のPTとはベッドが隣どおしなので

周りの話ややってる治療もわかるわけですよ

 

そしたら

隣のベッドから

こんな会話が聞こえてきたんです

 

患者「先生、ちょっと腰が痛くなっちゃって」

 

同僚PT「そうですか…膝はだいぶん良くなってたんですけどね」

 

さぁ、皆さんは

患者さんからこんなことを言われたらどうしますか?

 

実はこの状況

クリニックや病院ではかなり多いんです

 

膝のリハビリをしていたら

途中から腰の痛みが出てきたというケースです

 

では、先ほどの会話の続きを聞いてみましょう

 

、、、

 

患者「先生、膝も先生がよくしてくれたんだから先生が治療してよ!」

 

同僚PT「そうですか…そう言っていただけるのなら僕が治療しますよ!今日は腰の治療もしときますね!」

 

患者「先生、ありがとうございます!よろしくお願いします!」

 

、、、

 

これOKな対応でしょうか?

 

残念ながらこの対応はNGです

 

何がNGか…?

 

それは

レッドフラッグを除外せずに

治療を開始していることなんです

 

同僚PTは治療してもよい腰痛だと

「思い込んでしまった」んです

 

これはかなり危険な行為です

 

僕であれば次のように対応しますね

 

、、、

 

患者「先生、ちょっと腰が痛くなっちゃって」

 

黒田「そうですか…膝はだいぶん良くなってたんですけどね」

 

患者「先生、膝も先生がよくしてくれたんだから先生が治療してよ」

 

黒田「そうですか…そう言っていただけるのは嬉しいですが、今すぐに腰の治療をすることは出来ないんです。」

 

患者「ダメなんですか?そんなこと言わずに治療してよ!」

 

黒田「いえ、ほとんどの腰痛は治療してもいいんですが、1〜5%ぐらいは治療をしていけない腰痛があるんです。だからまず治療していいかどうかを判断するのが先なんですよ」

   「そこで〇〇さんにお聞きしたいのですが

 

  • 腰痛が楽になる姿勢はありますか?
  • ここ1ヶ月で体重が3〜5kg減ったりしてませんか?
  • 尿もれや便もれなどありませんか?
  • お尻のあたりなど感覚が鈍くありませんか?
  • お薬で強い炎症止めは使ってませんか?

 

…」

 

患者「先生が聞いた事は大丈夫です」

 

黒田「問診の結果から考えるとおそらく危険な腰痛ではないと思うので、治療しても大丈夫だと思います。ただ、治療を行うにはお医者さんの指示が必要なので診察してもらいましょうね。」

 

患者「そうですね、わかりました。じゃあお医者に診てもらいます!」

 

黒田「よろしくお願いしますね!」

 

、、、

 

如何でしたか?

違いが分かりましたか?

 

「問診」によりレッドフラッグを除外することを

僕はやったんです

 

患者と僕のやり取りの中に次のような問診がありましたよね

 

  • 腰痛が楽になる姿勢はありますか?
  • ここ1ヶ月で体重が3〜5kg減ったりしてませんか?
  • 尿もれや便もれなどありませんか?
  • お尻のあたりなど感覚が鈍くありませんか?
  • お薬で強い炎症止めは使ってませんか?

 

これらはレッドフラッグを除外する問診なんです

 

全てではないですが

  • ノンメカニカルペイン
  • 悪性腫瘍
  • 膀胱直腸障害
  • 馬尾症候群
  • ステロイドの使用

 

などを鑑別していたんです

 

ヨーロッパの腰痛ガイドラインには

他にもレッドフラッグを鑑別する問診が

あるのでチェックしてみてくださいね

 

日本のPTは医師の指示のもとリハビリを行うので

クリニックや病院では

新たな腰痛については医師の診断を仰ぐべきでしょう

 

ですが、医師から診察されるのが

怖い患者さんも多いと思います

 

なので診断は出来ないけれども

僕たち治療家が出来る範囲内で問診を行い

レッドフラッグの可能性が低ければ

それを伝えて患者さんを安心させる事は出来ますよね

 

逆にレッドフラッグの可能性があったとしたら

患者さんに根拠を示した説明ができて

診察に誘導できますし、医師にも情報提供出来ると思うんです

 

僕は「レッドフラッグを除外する問診」を

このように臨床にいかしています!

 

是非、参考にしてみてくださいね!

 

【グッバイ!腰痛!】

 

そんな日がいつか来ますように

 

P.S.

ちなみに腰痛を訴えた同僚PTの患者さん、幸いにもレッドフラッグではなかったんです(汗)同僚PTとホッと一安心したのも思い出しました

 

P.P.S.

ただし!!

そもそも医者の診断以外の治療すること自体アウト〜〜〜なんですけどね(苦笑)
これ、本当に注意してくださいね。何かあっても僕らは責任取れないんで

そう思うとホント何もなくてよかったです(汗)


この記事を書いた人

黒田雄太

黒田雄太

長崎県在住の理学療法士。【JADMT公認】オランダ準徒手療法士。基礎コース・福岡校アシスタント担当。Nagasaki Orthopaedic & Sports Physical Therapy(NOSPT) 役員。総合病院、整形外科クリニック、デイケア、特別養護老人ホームを経験。 自身の“辛い腰痛”の経験から、「世の中の腰痛で苦しむ方を助けたい」という使命を持つ。 一時的に自覚症状を解消するだけの対処療法ではなく、腰痛の患者様を「施術」から「トレーニング」までトータルにサポートすることを信条としている。一児の父。

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