日本オランダ徒手療法協会

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一発屋では、患者が良くならない理由

2018.08.23

From:長島 将太 @姪浜のスタバより

 

「おはようございまーーす!」

 

元気な小学生達が、いつものように元気よく登校していく。

 

横断歩道の信号が赤になったので、立ち止まっていた時。

 

通学中の小学生集団から、とある会話が聞こえてきたんです。

 

小学生A「昨日のTV見た? ひょっこりはんって超面白くね?」

 

小学生B「見た見た!!」

 

小学生C「でもさ、最近の芸人って一発屋ばっかじゃなーい?」

 

小学生A「そだねー。最初は面白く感じるけど、だんだん飽きてくるもんねー」

 

この会話に衝撃を受けました(笑)

 

小学生ですよ。

 

小学生の時点で一時的な大ヒットは長く続かないことを理解している。そして、「一発屋」に当たる芸人を予想している。

 

つい聞き耳を立ててしまい、信号が青に変わったのにも気づきませんでした(汗)

 

ここからの小学生の会話は想像にお任せしますが、素直な心の持ち主だけに、現代っ子の「洞察」には驚嘆。脱帽ものです。

 

それと同時に、「一発屋」という言葉が自分の仕事と共通点があるなと感じたのです。

#治療の一発屋

医療や治療の業界にも、この「一発屋」に近しい状況がありますよね。

 

「たったこれだけで痛みが取れる!」

 

「このテクニックだけで可動域が良くなる!」

 

「このエクササイズが最も効率的に筋力強化が図れるという研究結果が出ています!」

 

このような言葉に一度は心が揺らいだ事ありませんか?

 

私はあります(汗)

特に駆け出しで、右も左も分からない新人時代は、とにかく分からないことだらけでしたので、「患者さんの為に!」と思って色々な研修会に出まくってました。

 

そして研修に行く度、「よし!これで患者さんが良くなるかもしれない!」と研修翌日は意気揚々と仕事に望んでいました。

 

勿論、結果は撃沈。

 

長島(心の声)

「えッ?なんでやろ?」

 

「ちゃんと教わった通りにやったし、同僚との練習でもそこそこ出来てたのに(泣)」

 

全身から吹き出る嫌な汗。戸惑う新人長島。

 

出来るだけ顔には出さないようにしてましたが、患者さんはきっと気付いてたと思います。

 

このように「結果」を求めて、起死回生の素晴らしいテクニックや手技を求めて勉強したのに、うまく結果に繋がらなかった経験ありませんか?

 

そして少なからず、患者Aは〇〇法で良くなったけど、患者Bは上手く治らない。。。

 

といった感じで「結果の一発屋」に陥った経験ありませんか?

そこには一生懸命に患者さんを治そうと邁進するあまり、大事な事を見失っている可能性があります。

 

それは、、、

#「使い方」と「使い時」は違う

どんなに知識があっても、どんなに優れたテクニックを持ってても、どんなに深い思考で考察が出来ても、「使い時」を見定めない限り、狙った効果や結果は出す事はできません。

 

私には、尊敬する治療家やお手本となる臨床家がいますが、彼らの共通点は「引き出しが多い」ことではなく、「使い時」を知ってるという事です。

 

例えば、凄腕シェフと主婦(シュフ)が居たとします。2人には同じ材料、同じ道具など全て同じ環境で料理をしてもらいました。

 

皆さんは、どちらが美味しい料理を作ったと思いますか?

 

大多数の方は「凄腕シェフ」を答えると思います。

勿論、シュフの中にはシェフ顔負けの料理を提供できる方も居られ、某番組でも凄腕シェフが冷や汗をかく画が印象的ですよね(笑)

 

ですが、やはり「凄腕」と言われ方は様々な点で優れています。

それは「火加減」や「スパイスを入れるタイミング」、「時短法」、「素材の引き立て方」、「素材の組み合わせ」など。これらの要素が初めて一つになることで「絶品料理」が生まれますよね。

 

つまり、凄腕シェフ=安定した素晴らしい味を提供できる

お客さんが、求めている味の期待に応えることが出来るからこそ、「凄腕」となり商売が繁盛しているのです。

 

これ以上お話すると料理の話になってしまうので、このぐらいにして。

本題の治療の話に戻ります。

 

#治療の結果は予想できる

治療でも「凄腕シェフ」と同じことが言えますよね。

 

凄腕と言われる臨床家の先生方も、皆さんと同じです。凄腕の方と同じ環境にいるはずなんですよね。同じ評価、同じストレッチ、同じマッサージ、同じ手技。

 

「いやいや、きっと特別な事をしているに違いない!」なんて捻くれて考えた私はずっと「無い物探し」をしていました。今思えばお恥ずかしい限りです。

 

しかし、色々と学んで気付いたことがあります。

 

それは、安定した結果を出す治療家はそれぞれ「独自の治療構造理論」を持っていたのです。「秘密のレシピ」とも言えるかもしれませんね。

 

この理論を元に、治療しているからこそ狙った結果を出せるのです。特別な事はしていませんでした。むしろ誰よりも基本に忠実。

 

皆さんは治療する上での「治療のレシピ」を持っていますか?

もし持っていないのであれば、これから作成していけば自ずと結果は付いてくるかもしれません。

 

「じゃあ、その治療構造理論って何?」と思われる方もいらっしゃいますよね?

「治療構造理論」とは?については改めて取り上げて行きますね。

 

PS

「一発屋」にも、ただの一発屋と一発屋芸人という風に別れているらしいです。

一時的にキャラクターが受けた芸人は、ただの一発屋。

芸人の芸が受けた場合は、「一発屋芸人」だと言うそうです。

私にしてみては同じのような気もします(笑)

 


この記事を書いた人

長島 将太

長島 将太

理学療法士。JADMT認定 徒手療法士。プロの選手からインカレ・インターハイ選手など数多くトップアスリートを診てきている。また、オランダ徒手療法ではチーフ講師として本物の医療を伝えるために後進の育成にも余念のない。サーフィンをこよなく愛する2児の父。

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