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【動画】チームのピークパフォーマンスはいつ?〜2018W杯の各国諸事情〜

2018.06.26

from 土屋潤二  広尾オフィス

こんにちは。

オランダ徒手療法協会代表(DMT)の土屋です。

 

動画を初めて見る方もいらっしゃいますか?

医療関係者、トレーナーに向けて情報発信していきたいと思います。

 

今回は私の大好きなサッカーに関連した話をします。

ワールドカップ始まりましたね!

 

FIFAランク最下位70位のロシアが、

5ー0で開幕戦を勝利しました。

 

私も眠気を我慢しながら観戦しました。

おめでとうございます!!

大会期間中のピークスケジュール

ワールドカップのスケジュールは、長期間に渡るため、

試合でのピークをいつにあわせるか/どの試合にピークを持ってくるかということが非常に大切になってきます。

 

(サッカーの解説という話でなく、

「ピーク」ついて考えていきたいと思います。)

 

トップアスリートが成績を上げるためには、

狙った大会で結果を出さなければなりません。

 

そのためには、運動連鎖やアライメントを治していくことも大切ですが、

そもそもパフォーマンス自体、その運動発揮という部分で必ず結果を出すことが大切です。

 

オリンピックのように4年に1回

決勝でしっかりメダルを取るという、いわゆるピンポイントで「狙った」方法もあります。

 

ですが、スケジュールが長期に渡る場合は、一体どのようにすればいいのか?

その舞台裏では関係者が相当、苦労しています。

 

開催国は、莫大な資金が投入されスタジアムを用意した上で運営まで全てをするわけですから、

主催国の特権として、キャンプ地や移動、宿泊の部分でかなり自国を優遇できます。

 

さて予選はグループAからHまであります。

(日本はHになります)

 

開幕戦、1戦目が非常に大切です!!

特に弱小チームは1戦目にピークパフォーマンスを持ってきます。

 

大会では、およそ2週間で3試合をし、ベスト16に進むチームを決めていきます。

そこで1戦目、ここにピークを持っていきます。

 

なぜかというと、

1戦目を勝利をすると、6~8割の確率で決勝トーナメントに進める

というデータがあるからです。

 

ご存知でしたか?

 

どこのチームも1戦目が重要!!

最低でも、引き分け。

負けると決勝トーナメントに進める可能性は非常に低くなります。

 

ワールドカップが開催される前に、

各国のリーグ戦が終わるのが1ヶ月以上前になります。

 

その間にどれだけトレーニングを積めるかが重要になってきます。

では、実際にスケジュールを見ていきましょう。

 

予選のAグループ(開催国)は14日スタートで、もう25日には終わるんですよね。

 

その後、ベスト16の試合が7月1日からスタート。

つまり、1週間の調整ができるわけです。

 

ということは、Aグループの利点は、勝ち残った後、疲労をとった上に、1回トレーニングの刺激を入れられることにあります。

 

コンディショニングというよりも、トレーニングをして持久力をアップ。

多少なりとも筋トレと入れられるという意味では、非常に有利になってきます。

 

一方で、Hグループの我が日本は、19日に対コロンビア戦があります。

なんとか低い評価を裏返して、勝って欲しいものです。

 

24日に2戦目(対セネガル)、中3日で28日に3戦目(対ポーランド)。

 

決勝トーナメントに進めるかどうか、ここで決まります。

 

決まったとしても、ベスト16の初日は7月1日ですから、

最悪2日間しか休みがありません。。

(7/1〜3のうち1日は休めるとは思いますが。。。)

 

試合日程は決まっていますので、

そのことを踏まえた上でピークを合わせてくると思います。

 

日本の場合は、14日スタートよりも、5〜6日経った19日に予選1戦目。

ですので、ここにピークを持ってきているはずです。

 

このように、予選3試合を戦うという意味では、1戦目が大切という統計も出ているので、

1戦目にピークを持ってくるチームは多いわけです。

 

また、こんなピーキング(=ピークを持ってくること)の方法もあります。

勝ち上がるためのピーキング

選手の層が厚いチームは、

2戦目にエースを温存し、3戦目にしっかり結果を出す、

もしくは、2戦目で決勝トーナメントを決めるような試合をする。

(この辺りは、戦術的な話と繋がります)

 

いずれにしても、6月中旬〜7月中旬、およそ1ヶ月間試合が開催されているわけですから、ずっとピークが続くわけがないのです。

 

だから、どこへピークを持ってくるかが、非常に大事な要素になるわけです。

 

例えば、私が滞在したことのあるドイツですが、予選リーグ突破は普通です。

選手の層が厚いからです。

 

ドイツやブラジルなどの強豪国は、ベスト16、ベスト8辺りにピークを持っていきます。

予選で力が出せないとしても、しっかり勝ってきます。

現地に滞在中も、きついトレーニングを入れているはずです。

 

このように、球技スポーツで、試合数がこれだけ幅広く、期間が空く場合のピークを持っていく方法は、非常に難しいです。

 

しかし、このようなことを知って入れば、トレーナーとして結果を出せる可能性が飛躍的にアップするのではないでしょうか?

 

4年に1回のオリンピック、

もしくは、クライアントの要望で半年後、何ヶ月後にピークを合わせる方法。

 

W杯のように長期間に渡って結果を出していくのはどうすればいいのか、

なおかつ、大事な試合で、どこにピークを持っていくのか。

 

もちろん、選手本人やチーム事情はありますが、私たち医療関係者やトレーナーもそれに合わせて提案できる手段をたくさん持っていないといけません。

 

そういう意味では、

体の使い方もありますが、それだけでなく、

エネルギー発揮、スポーツ生理的な知識を持つことも大切です。

 

追い込んだトレーニングをいつすればいいか、

持久的にはどうすればいいか、

 

球技の場合は、間欠的な能力をどう高めるかという知識を持つことも忘れてはなりません。

 

その上で、専門的な動きを身につけながら、

トレーニングが出来れば、なおベターではないでしょうか。

P.S.

トレーナーの可能性も、あなたの腕次第です!

 

今後もW杯関連の情報を発信していきますので、引き続きメルマガをお楽しみください。

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この記事を書いた人

土屋 潤二

土屋 潤二

初のオランダ国家医療資格である「徒手療法士」。サッカー界に明るく、筑波大、オランダサッカー協会のインターン、サッカーの名門フェイエノールト・ロッテルダム、Jクラブの名古屋グランパスや横浜Fマリノス、SC相模原、陸上ホッケー女子日本代表、プロゴルフなどに関与。国内外のアスリートやチームをサポートし続けるスポーツサイエンティストとの顔を持つ「医療」と「体力トレーニング」との2分野での専門家。

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