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ホームエクササイズを継続させるコツ

2017.11.14

こんにちは、オランダ徒手療法協会の杉山です。

リハビリやスポーツ業界でホームワークなどクライアントに伝えるが、なかなか実践してくれなかったり、忘れたりすることが多いのではないのでしょうか?

 

その対策として、メモやムービーなどを渡しているかと思います。

 

それでも、実際は行なっていないことが多いと思います。

 

そんな時にコーチングが有効な手段となります。

 

では、コーチングとは一体どのようなことなのでしょうか?

 

それが、リハビリやスポーツ業界に通じるとはどのような意味があるのでしょうか?

 

今回はその意味と方法論をお伝えしていきたいと思います。

コーチングとティーチング

<コーチング>

「答え」について、「外から与えられた答えは情報」として、「自分の内にある答えを納得感」として位置付けており、 後者の自分の納得感を重視しています。

コーチングでは両者が結び付くことで「その人自身の答え」になると考えるとともに 「答えを創り出す」ための基本としています。また、「問いかけて聞く」という対話を通して、相手自身から様々な考え方や行動の選択肢を自発的に引き出します。

<ティーチング>

ティーチングとは、教えたり、指示、アドバイスをして相手に答えを与えることを意味します。また、具体的な方法を伝え、相手にその通りにやってもらうことも、ティーチングです。メリットは、きちんと伝えることで、メンバー同士で共通認識を持つことができます。また、答えを与えることで、与えられた部下は新たな気付きや方法を発見し、自らのアイディアや考えを発展させることができます。デメリットは、相手が自らの意思や考えを持っていた場合、それを潰すことにもなりかねません。

教え込むという考えから一緒に考え、答えを導き出す

 

自分はどちらかというと今まで、クライアントに対してティーチングで様々なことを行なってきました。ティーチングは確かに短時間で自分の考えを伝えるので、伝える方としてはいいのかもしれませんが、相手にとっては、情報量が多く、すべてを飲み込めないのかもしれません。

 

それに対して、コーチングは双方向でやり取りするので、なかなか、自分の思った答えが出てこなく、時間がかかると思います。しかし、相手が考えて自分なりの答えを出すまで行うので、脳に定着しやすく実行する意味も自分なりの考えで行い、継続しやすいのが利点です。

 

では、コーチングを行えばクライアントがホームワークを継続してやってくれるのか?

 

すべての人がそういうわけではありません。

 

ティーチングとコーチングの使い分けが必要になってきます。

コーチングの実際

 

コーチングを実践しようとしても、知識量には個人差があります。そのような時はティーチングは必要不可欠です。

 

例)下図があったとします。

問題

  1. 高いスキルを持ち、高難度の練習を行う場合
  2. 高いスキルを持ち、低難度の練習を行う場合
  3. 低いスキルを持ち、高難度の練習を行う場合
  4. 低いスキルを持ち、低難度の練習を行う場合

 

みなさんはこのような場合、ティーチング/コーチングどちらを使いますか?

 

回答

  1. クライアントに任せてみる。できていないのならコーチングを行う。
  2. コーチングのみで解決
  3. ティーチングのみで解決
  4. コーチングを行う。できない場合はテーィチングを行う。

高いスキルを持っている人に、ティーチングを行うと動作がどんどん壊れていきます。これがトップアスリートになればなるほど自分の感覚が鋭い人なので、如実に動作の崩壊が起こり、パフォーマンスは低下していきます。

 

何が言いたいのか?

 

それは人によって感覚が違い、それを教え込むことはクライアントの差異があるために見極める必要があるのです。

それぞれの感覚

例えばクライアントが陸上100mのオリンピック選手で治療家も陸上は行っていたが関東大会止まりの経歴を持ったものだとします。その治療家がこのクライアントに宿題を出すが、治療家が見ると納得しない動きをしていたとします。

 

ここで、ティーチングを行うとどうでしょうか?

 

運動などの様々な感覚が違うのに、

 

「この動作が間違っているから、治しましょう。」

 

なんて言った際には、動作が大きく変わり、動作が崩壊、パフォーマスが低下するのは目に見えています。

 

だからこそ、あまり言葉には出さず、教えることは控えるべきなのです。

 

では、何もできないのでは?と思う方もいると思います。

 

そうではありません。

 

感覚を聞いて本人とコミュニケーションをとり、擦り合わせていくことが大切なのです。

 

自分の考えをすべて伝えて行うのではなく、自分が考えている動作や関節の向きなので、治療家サイドで気づきがあるところを見て、

 

「膝の向きは自分ではどうですか?」

 

「足裏には荷重がどのくらいかかっていますか?」

 

「頭の位置はどうなっていますか?」

 

など決して、答えに直結する言葉をなるべく言わないようにするのです。

 

 

そうすれば、本人から何らかの答えが出てきます。

 

もし違った動作が出てきたら、言葉で修正するのではなく、治療家なのですから、様々な方法論を用いて対処していくのです。

 

なるべく、目指している動作に近いもので評価しながら実践することがいいと思います。

 

答えを言えば、クライアントはその通りに修正しようとします。しかし、多くの場合、代償動作が、起こるので、治療かサイドとしては、どんどん修正し、いったい何が何だか、クライアントも治療家もわからない状態になり、動作と思考の崩壊が起こるのです。

 

上記のようなことが起こらないように、コーチングをなるべく用いて、クライアントと治療家の目指しているところの感覚を擦り合わせながら、動作を作っていくのです。

 

これを継続して、時間をかけて行えば、時間はかかりますが、動作が定着し、たとえ動作を間違った練習をしたとしても、すぐに修正が効きます。

まとめ

コーチングを行うことで、自分の考えを持って行うことで納得しながらおこなえ、継続することが可能になります。特に、ホームワークや動作訓練の継続性を保つのには有効な手段であると考えます。

 

この考えを持って、クライアントにホームワークを提供することで精度と継続性が高まり、早期に症状緩和や寛解へ繋げられると考えます。

 

是非、明日からの臨床に行かせていただけたら幸いです。