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足関節捻挫に対するアプローチ

2017.10.20

こんにちは。
オランダ徒手療法協会の杉山です。

秋も深まり、運動にはもってこいのシーズンです。
大会や発表会など目標としているところに限界ギリギリで頑張っていると思います。

 

そんな中、

運動していて最も怖いのが『怪我』ですね。

 

捻挫・骨折・打撲など

 

怪我の中でも多く経験するのが足首捻挫ではないでしょうか。

 

今回は「足関節捻挫」にクローズアップしてお話ししたいと思います。

足関節捻挫

捻挫をした時にみなさんはどのように対処しますか?

 

多くの方がアイシング!と答えると思います。

 

確かにこのアイシングこの業界にいるとどこでもやっていますよね。

自分も行うことがあります。

 

しかし、多用はしていません。

 

急性的な疼痛に関して、閾値をあげる時だけに行っています。
自分も多くの高校生に関わることがありますが、

 

あまりアイシングは勧めてはいません。

 

なぜなら、冷やす行為は炎症期重要な治癒過程を阻害しかねないからです。

炎症期には以下の目的があります。
・創内の細菌を除去
・創内の清浄化

さまざまな物質が放出され、血管の拡張や透過性など創部に重要なもの運搬してくるのです。

そして、傷害部位や創内を良好にするために炎症期があるのです。

 

疼痛の閾値を下げる為だけに行うだけならいいですが、

 

炎症期を阻害するほどにアイシングを多用することは血管を収縮させてしまい、炎症期をいたずらに延長させ、治癒期間も伸びる結果になってしまいます。

 

怪我したらアイシングという考えは、少し考える余地があると思ってもいいのかもしれません。

 

では、アイシングもしないで、患部の痛みを軽減し、なおかつ好循環を生み出しなが行うとしたらどのような方法があるのでしょうか?

 

キーワードは痛みの軽減と好循環です。

痛みと循環

炎症すると患部は炎症し腫脹、熱感などが生じます。

好循環を生む出すことで、栄養、酸素を補給させます。

低酸素症状を起こさないようにしていくのです。

では何を主にするのか、

・不動にしないこと
・皮膚や筋肉などの軟部組織の柔軟性を保つこと
・血管内の透過性を向上させること
・患部周囲の滑走性を向上させること
・足関節のアライメントを良好にさせること

上記を狙って、治療介入をしていきます。

 

しかし、痛みがある状態ではなかなか動かしたり、滑走性を向上させ、好循環を生むことは難しいですよね。

 

では、どのような介入方法があるのか?

 

患部の炎症が強すぎてもダメですし、冷やしすぎて循環不良に陥っても治癒の促進離されません。

一番いいのは患部が適度な温度を保ち痛みのない範囲で行なっていくことです。

 

水の中で治療するのはどうでしょうか?

<プール療法>

水中に足をつけることで患部は常に適度に冷やされた状態になり、荷重も軽減される。患部の熱感が起きても熱は外部へ放散される。

また、患部以外から攻めていく方法なら、

<自律神経系アプローチ>

好循環をより促進するために、自律神経系へアプローチを行います。

足部の自律神経は腰椎の2番から4番になりますので、腰椎周囲の筋緊張の緩和、マニュピレーションで

の椎体間の離開を行なっていきます。

 

痛みをみながらなら、

<患部の筋膜リリース>

患部の皮膚と筋肉の滑走性は不動していたことにより、乏しくなっています。

そこで、滑走性を上げることで、滑走性を向上させ好循環を生み出していきます。

 

上記の方法で、好循環を生み出し、自然治癒力を促進させるのです。

 

ある程度、痛みが軽減し好循環が出来てきたところで、足関節に対しての本格的なリハビリが始まります。

では、何を行なっていくのか?

アライメント

まずは、捻挫の度合いによる、治癒期間を知っておく必要があります。

 

軽度のもので1週間から2週間かかります。

 

好循環を取り戻し、熱感もない。

 

ではこの状態で、いきなり足部の筋肉トレーニングや歩行、ランニングを行なっていきますか?

 

これはあまりよろしくはありません。

 

何が良くないのか?

 

足部を捻挫した時に損傷した部位によりますが、アライメント不良を起こしています。

 

そのアライメントを良好にしてから、運動を開始していく必要があります。

例えば、足関節の外側の靭帯を損傷したとします。

基本的に損傷した部位は靭帯が伸張されたり、部分断裂を引き起こしています。

すると、内側の靭帯は緩んだ状態で、縮んでいる可能性があります。

 

するとどうでしょうか?

 

アライメント不良はもちろんですが、筋肉、皮膚、血管などの軟部組織も正常アライメントとは違う様相になっていると考えます。

 

この状態で、患部の筋トレや運動しても、元の状態に近づくことは難しですよね。

 

なので、患部のアライメントを補正する必要性が出てくるのです。

方法としてはいくつかあります。

 

<治療方法>

・軟部組織に対してストレッチやリリースの実施
・関節のアライメント正常にするためにマニュピレーションの実施
・荷重下で考えるのであれば、インソールの作成

 

など、他にも様々な方法があると思います。

 

アライメント調整を行うことで、元の足関節の筋力やパフォーマンスに近づいていきます。

 

好循環を生み出し、患部の治癒促進を促す。

 

そして、アライメントを修正した後に運動療法を行うことで、パフォーマンスが上がり、スムーズな経過になっていく。

 

ここまでのこと考えながら、治療介入することができれば、これまでの常識にとらわれなくても、足関節捻挫に対応できるのです。

 

今回紹介した内容はあくまでも、治癒期間内の話です。

ここから、スポーツ復帰や元の生活に戻るまでには様々な情報を収集しそのクライアントが求める足首の対応を考慮し、治療プログラムを立てる必要があります。

最後に

どうだったでしょうか?

 

今回は少し違った見たから、足関節捻挫に対して紹介しました。
少しでも、明日への臨床に活かせていただければ幸いです。


この記事を書いた人

杉山 貴規

杉山貴規

理学療法士。病院から訪問リハまで経験し、一般の方からスポーツ選手まで幅広い疾患の治療経験をもつ。その人にあった治療方法と復帰までの道筋を一緒に提案できるように日々心掛けています。